第25話:十階層のボス
誤字脱字、チェックしたはずなのに…
すみませんでした。
「十階にボスいるって。オーガ。」
上から戻ってきたと思われるパーティと何やら話していたルークが言った。
なんとも不思議なものだが、ダンジョンというのは何階か毎にボスがいて、そいつを倒さないと先に進めないらしい。なおショートカット機能などはないため、行きも帰りも徒歩だ。ディヒトのように馬を連れているやつは今のところ見たことがない。フォンゾによると馬を持っている冒険者は少ないそうだ。
「そっか、ならそろそろ平気かも。明日からは上に行こうか。」
人型モンスターを狩れるようになれば、他のモンスターは割と狩りやすくはなるらしい。階を上がるかどうかは俺がどれだけ使えるようになるか次第といった感があったので、フォンゾの言葉にほっとした。なんか足手まといになっている気がしていたから。
「いや、でも正直アラタのお陰で俺達町に何度も戻らなくて済んでるし、足手まといとは思ってねーよ。」
「そうだな。」
「まだ鉄級だけど、ディヒトも六階で相当ためこんだからなー。順当に行けば帰ったらランクアップできるんじゃない?」
「素材売る時は騒ぎにならないようにレイモンドさんに相談して、なんとかしてもらえよ。」
足手まといだから帰れって言われたらどうしようかと思っていたことを言うと、皆は何でもない事のようにそう言った。
「アラタは最近狙いも良くなってきたそうだな。それならあとは実践を積んでいけば大丈夫だろう。経験は人を強くする。草原の民の教えだ。」
「よし、じゃあ明日からは十階を目指して、ボス倒したら一回町に戻ろう。皆それでいいか?」
「「「「「おう!」」」」」
***
あれから更に一週間。「ボス部屋」と呼ばれる場所へつながる扉の前で、俺たちは時間をつぶしていた。ボスは倒されてから一定の時間経つとまた現れる。わざわざ戦いたい奴はこうして待っている、というわけなのだが、このダンジョンで戦える最初のボスということもあってか得られるものは戦闘経験くらいだ。なぜか倒すとすぐ消えて素材の剥ぎ取りすらできないんだよな。戦わせてくれるよう頼むとみんな快く譲ってくれる。
「で、何か見つけた?」
「次こそ。もうちょっとで何かわかりそうなんだ。」
最初にボス部屋に入った時の妙な違和感が拭えずにモヤモヤしていたら、ディヒトが「変な部屋だったな」とこぼしたのがきっかけだった。もう何度もディヒトの勘の鋭さを体感していたから、俺の勘も信じてみたいと思ったんだ。
たぶんディヒトは脳筋だから、観察力とかあるのに「気付いている自分に気付いていない」状態で、言語化できない何かを抱えることがあるんじゃないかとにらんでいる。
それでちょっと相談して、こうしてボス部屋をループさせてもらっている。次で五回目だ。
そして五回目の戦闘中についに見つけた。
「あった!オーガの首の後ろに文字!『真実への道はわが手の中に』って!」
「はっ!マジかよ!」
「そうか、ならこれでどうだ!」
言うが早いが、ディヒトがオーガの右腕を切り落とす。うえ、グロい。握りしめたこん棒ごとこちらに蹴り飛ばされた腕を拾いあげたフォンゾにルークからの声が飛ぶ。
「オスカー、そのままフォンゾ、アラタ、ヴィントの護衛!エデルとディヒトは俺と一緒にできるだけ時間を稼ぐぞ!…そら、もう一本!」
左腕も追加された。手の中にってあるからって本当に手を持ってくるとかバカなの?と思ったがもしかしてルークもバカだったん?確かに本体が生きている限り、ここのオーガが身に着けていたものや体の一部は消えないということはわかっているけれど。
「よし、消える前に何かないか調べよう。まさか手の中という言葉で本当に手を見させられるとは思わなかったけど。何もないことがわかるだけでも一歩前進だよね。」
…死んだ目のフォンゾがオーガの腕をひっくり返してみたりしながらよーく見て「手の中…手の中…」とつぶやいていると、オスカーが「骨とか?」というから解体し始めた。グロい。
そこでふとオーガの武器に目がいった。滑り止めだろうか、こん棒には布が巻いてある。はは、まさかなー。こんな「まんま」なとこになー。
「マジか…。古代文字だ…。」
巻かれた布を取り去ると、何か文字のようなものが刻まれている。
「古代文字?フォンゾ読める?」
「いや、読めない。けど書き写しておこう。」
ダンジョンってこんな謎解き要素があったりするんだ。不思議だなあ。
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ではまた来週土曜日に。




