1 転生したらあと一週間後に殺される予定の悪役令嬢
こんにちわ。投稿はのびのびと、遅めかな、って思います。
清々しいほどの広い部屋。豪華なドレス。とにかく高そうなアクセサリー。この部屋には、そんなものが埋め尽くされている。まるで、女子たちの憧れの令嬢の部屋と言っても過言ではない。
そんななか、私はそんなことはどうでもいいとため息をついてペンを握っていた。今の状況を整理しているのだ。
近くに置いてある長い鏡を見てふと思う。
この姿はーー私じゃない。
私の名前は原静香だったはずだ。なのに、今はミア・グリンフォードという名の美貌と身分を兼ね揃えた令嬢。
だけどーー
「どうしてあと一週間で主人公に殺される悪役令嬢に転生するのよぉ!」
そう。私はあと一週間でこの物語の主人公セリーナ・アモレイルに殺される悪役令嬢に転生したのだった。
***
この物語は100年に一度、美貌と素晴らしい歌声を持った者が現れるとされた伝説とされている巫女に選ばれたセリーナが貴族界でだんだんと馴染んでいきながらも、数々の困難に乗り越え、最終的には王太子殿下と結ばれるというハッピーエンドストーリー小説。
その小説に出てくる悪役令嬢、ミア・グリンフォード。公爵家令嬢であることを後ろ盾にさんざんセリーナをいじめにいじめ尽くし、挙げ句の果てに今までの悪行、そしてセリーナを殺害しようとしていたこと、今もなお、殺害計画を立てていたことから、みんなの前にそれを公表されてしまう。
それで、巫女のセリーナの手によって処刑。未練は自分の手で断ち切ることを決意したとか。小説の中じゃあ、セリーナはその出来事のお陰で強くなったとかなんだとか。
いや、残酷すぎん?しかも、主人公が悪役令嬢を殺すなんて聞いたことないんだけど?え、なに?助けてもくれない感じ?
その悪行とか殺人未遂をしなければよいと思うだろうか。私もそうは思ったが、転生する前のミアがやってしまったらしい。だから私はあと一週間の命なのである。
どうにかして、阻止をしないと!…でも、どうやって?
今の私は殿下、パトリック・チャンドルの婚約者。ミアが殺された日、ミアはパトリックに呼び出され、その場に訪れた。そこで、悪行が公表されるとともに婚約破棄をされる。
でも、それまではパトリックの婚約者であることは変わらない。だけど、死亡フラグは回避したい。
「じゃあ、どうすればいいのよ!」
なにせ、あっちは婚約破棄の1週間前。おそらくは、私の悪行の証拠だって揃っているだろう。
…拒否できない以上、残された道はパトリック殿下よりも上の者に媚を売って、パトリック殿下が逆らえないようにすればいいのよね?
「残す道はこれしかない…!」
私はひとつの招待状を見つめた。この招待状のパーティーは仮面パーティー。仮面を被っている以上、身分などは気にしなくてもよいという。ここには、近国の王太子も集まっているという噂だ。
…その方々に出会えれば。
「まだチャンスはある…!」




