Episode8 ウェールズ通りの怪物
◆今回初めて登場する人物◆
サニー(37)
町の平和と安全を守る、レイカー族の兵士。シャードとは幼い頃からの親友同士。
★今回初めて登場する怪物★
イーター
たくさんの触手と、大きな顔を持つ植物型の怪物。触手のそれぞれを独立して動かすことができる。
「待て!何処に行くつもりだ?」
ウェールズ通りをしばらく歩いて、槍を持った兵士に出くわした。
「何で行かせてくれないんだ?」
僕はそう言った。しかし、兵士は
「当たり前だろ!?」
と相手にしてくれない。
「この先に何かあるんですか?」
僕は兵士たちにそう聞いた。すると、兵士たちに
「知らないのか?この先で、怪物が暴走していることを?」
と、逆に聞き返された。
「怪物?」
僕たちは首をかしげる。
「あぁ、イーターと言ってな、どんな物でも食べてしまう奴なんだ。」
と、兵士は言うが、僕たちは行かねばならないなのだ。そこで、そのことを伝えると、
「別に止めはしない。だが、ここから先は何があっても自己責任だからな。」
と言って、そこを通してくれた。
そして、そこからすぐ進んだところでこんヤツは現れた。
「シャイニング!」
「ダークサンダー!」
マリアとエリーナさんが同時に呪文を唱えた。それにより、放たれた2つの光線は途中で交わり、イーターの顔に直撃した。しかし、そこまでダメージを負った気配はなかった。
そこで、僕は一気に決めようと怪物に空斬を放った。しかし、それは触手で防がれ、切れたのは触手だけ。しかも、それは一瞬にして再生してしまったのだ。
ドーン!
続いて、怪物の攻撃。ヤツはその触手を地面に叩きつけてきた。が、僕たちはそれをかわし、攻撃のチャンスを見計らう。しかし、不規則に動く触手のせいで近づくことができない。
そこで、テーラはナイフを投げ、触手の動きを封じ込めようとした。結果は見事、成功。イーターの触手はナイフによって地面と接した。
「今よ!リドナー!」
彼女にそう言われて、僕はすぐさま空斬を放った。すると、それは怪物に命中し、その体を切り裂いた。その切り口からはたくさんの緑色の血が吹き出してきた。そして、その一部がかかり、僕たちはびしょ濡れになってしまった。
ところが、マリアが魔法で一瞬にして服を乾かしてくれ、僕たちは感謝代を渡したいほどありがたいと思った。それから、タオルで体を綺麗にふき、僕たちは再び歩きだした。