Episode66 アークの奴隷たち
◆今回初めて登場する人物◆
ヘンリー(45)
”カースト視察団”のリーダー。ジョブは弓使い。他の団員とともにアークの奴隷にされてしまった。
レオナルド(33)
”カースト視察団”のサブリーダー。ジョブはファイター。他の団員とともにアークの奴隷にされてしまった。
ホセ(16)
”カースト視察団”の若き団員。ジョブは剣士。他の団員とともにアークの奴隷にされ
てしまった。
ガスパル(37)
”カースト視察団”の護衛班長。ジョブは剣士。他の団員とともにアークの奴隷にされ
てしまった。
ハンネス(31)
”カースト視察団”の護衛班副班長。ジョブは短剣使い。他の団員とともにアークの奴隷にされ
てしまった。
トーマス(27)
”カースト視察団”の護衛班班員。ジョブは短剣使い。他の団員とともにアークの奴隷にされ
てしまった。
イーサン(24)
”カースト視察団”の団員。ジョブはファイター。他の団員とともにアークの奴隷にされてしまった。
シルヴィオ(40)
”カースト視察団”の料理人。とても礼儀正しい、剣士。他の団員とともにアークの奴隷にされ
てしまった。
●今回初めて登場するアイテム●
隷属の首輪
奴隷王国・カーストで現在も作られている首輪。装着させた者が主君となり、装着させられた者がその奴隷となる。主君の判断で首を閉めることも出来る。
神殿内をしばらく歩き、ついに祭壇が見えてきた。僕は足を速め、召喚陣への階段に足を踏み入れた。
ヒューン!ヒューン!ヒューン!
と、突然、目の前に矢が飛んできた。僕は、とっさの判断で
「魔力解放!」
と唱え、それらを吹き飛ばし、放ってきた人を「スタンニング」で気絶させた。次に、後ろからやってきた誰かを回し蹴りで返り討ちにした。
シュバッ!
と、続いて、茂みの中から、剣を持った男が現れた。そして、彼は剣を振り下ろしてきた。僕は、それを剣で防ぎながらまた「スタンニング」で気絶させた。
シュバッ!
また、剣を持った違う男が現れ、剣を振り下ろしてきた。僕はそれを防ぎながら杖を向けようとしたが、蹴り飛ばされてしまった。「ドローイング」を唱える暇がなかった僕はしばらく彼の攻撃を防ぎ続けた。
「やぁぁぁぁぁっ!」
次の瞬間、後ろから声が聞こえてきた。僕は剣を思いっきり振り、相手が怯ませる。続いて、体制を低くしその人を避けた。すると、僕を殴ろうとした拳は先ほど怯ませた相手に直撃し、その人は気絶。殴って来た人も「スタンニング」で気絶させた。
シュバッ!
と、またまた、茂みの中から、剣を持った男が現れ、攻撃をしてきた。さらに、上から違う男が短剣を投げてくる。僕は即座に剣を持った人を怯ませ、上からの投げナイフ剣で弾く。次いで、僕は思いっきり飛び上がり、非道ながらも剣の人の頭を踏み台にし、さらに上へ飛んだ。さらに、空中で短剣の人を殴った。
着地すると、今度はさっきと違う短剣の男が投げナイフで僕を狙ってきた。僕はそれを後退しながらかわし、「ドローイング」で杖を手元に戻した。そして、
「スタンニング!」
と、唱えて彼を気絶させた。
「これで、全部か...。」
僕は安心してため息をつき、気絶させた男の1人に近寄る。見ると、その首に、輪っかが取り付けられているのがわかった。僕は何だろうと思って、
「彼の情報よ、我に開示したまえ!インフォメーション!」
と唱えてみると、その輪っかが、奴隷につける魔道具だということがわかった。周りを見ると、全員がその首輪をつけているのがわかる。おそらく、襲ってきたのは誰かの...いや、アークの奴隷だったからだろう。そんなことを考えながら、僕は
「小さき亀裂よ、走れ!クラッカー!」
と唱え、その首輪にひびを入れ、その人の首か輪っかを取り外した。それから、他の人の首輪も同じ方法で取り外した。
そして、首輪をつけられていた8人が起き上がり、
「首輪が外れてる...!」
と揃って驚きの顔を見せてから、1人の男が
「あなたが外してくれたんですか?」
と聞いてきた。僕は、
「そうですが?」
と答える。すると、彼を含め、残りの7人も僕にお辞儀をしてきた。僕は何だか照れくさくなり、
「あ...頭を上げてください!当然のことをしたまでですから...!」
と謙遜を示した。すると、彼らは
「謙虚なんですね。」
と言いながら頭を上げ、名乗ってくれた。
「私はヘンリーと言います。」
「僕はホセです。」
「イーサンと申します。」
「レオナルドです。」
「トーマスだ。」
「俺はガスパル。」
「私はハンネスです。」
「シルヴィオでございます。」
僕はそう名乗る彼らと1人ずつ握手を交わし、事情を聞いた。
どうやら、彼らはアストラル諸島にある奴隷の王国・カーストからこの島に視察しに来たらしい。それで、その途中、アークに襲われ、首輪をつけられたらしい。僕はその話を怒りや哀れみなどの混じった複雑な気持ちで聞いていた。
それから、しばらくして僕はカーストからの視察団と別れ、今度こそ召喚陣への階段を上がり始めた。




