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Episode14 魔力の解放と新たなる目的地

◆今回初めて登場する人物◆

ラオス(53)

シャインズ島の長。裏でシャインズ王国と繋がっておりかなり裕福な生活をしている。

 「見えたよ。リトルペガサスだった。」

僕はマリアに伝える。すると、

「本当に出来ちゃうなんて...アンタ、剣士よりメイジの方が向いてるわよ?」

と、彼女は言う。そうかもしれないな。でも、バーロンに鍛えてもらった剣術を手放すわけにはいかない。

 「でも、剣慣れしてるし今さら、杖ってのはな...。」

僕は言う。

「それも...そうね...。」

良かった。マリアはわかってくれた。

 「それはそうとして、アレ、どうするの?」

テーラが話を変える。

「どうするって核を、つまり、ペガサスを叩くしかないでしょ?」

マリアが即答して見せる。

「それくらいわかってるわよ!」

テーラがムキになって言う。そして、話を続ける。

「私が言ってるのは、その核にどうやって入るかよ!あの風じゃ核に入るのは難しいでしょ!?」

おぉ、キレたか?

「う~ん?強い魔壁があれば良いんだけど...わたしの魔力じゃ、ねぇ?」

マリアが彼女を華麗に無視して言う。あと、マリアが僕を見つめてきている。彼女のその顔を見て全てを察した。

 「わかったよ。やるよ。」

僕はそう言う。すると、マリアは笑顔で

「じゃぁねぇ!」

と手を振る。僕はブレイズドラゴンを召喚し、周囲に魔壁を張る呪文「プロテクト」を唱える。すると、僕とブレイズドラゴンを魔壁が囲んだ。それを確認した僕は、飛び立ちの合図を出した。すると、ドラゴンは空へと飛び上がった。

 そして、竜巻の風壁を難なく通り抜けた。その中には、僕が見た通りリトルペガサスがいた。僕はソイツらに向かって呪文を唱える。

「魔力よ、解き放て!」

と。これは、マリアに教えてもらったもう1つの特殊魔法、というよりは技の「魔力解放」である。これは、魔力を解き放つときに生じる魔力波を利用したものだ。普通なら、小さな虫程度しか倒せないのだが、僕の場合は違う。あっという間にリトルペガサスの群れを沈めてしまったのである。正直、とても驚いた。

 その後も、その次、その次と群れを「魔力解放」のみで沈めていきあっという間に島を囲んでいた竜巻は、消え去ってしまった。もう1度言っておくが、1番驚いているのは僕だ。それだけは譲れない。

 「アンタ、何者なの?たかが、『魔力解放』であんなことができるなんて...!」

島に戻るとマリアにそう言われた。そう言われてもな...1番驚いているのは僕なんだから。そんなわけで、

「えっと...その...なんと言うか...。」

僕はわけもわからずそう口ごもっていた。

 「お前さん...。」

誰かに話しかけられて、僕たちは振り向く。そこには、年輩のご老人(初対面なのに失礼か)が立っていた。僕はその人に

「あの、あなたは...?」

と、聞く。すると、その人は

「わしはシャインズ島の長・ラオスじゃ。」

と名乗る。シャインズ島の長ぁ!?が、直々のお出ましって...あの竜巻、よっぽどだったんだな。僕は改めてそう思う。

 「この度は島を救ってくれてありがとう。これは、そのお礼じや。」

そう言って、おそらくお金が入ってるであろう巾着を渡される。どうしよう、こんなの貰えない。かと言って断固拒否をしたら失礼だな。ここは丁重に取り止めにしてもらうか...って、もう受け取ってるし。

「ありがとうございます。」

マリアが何度もお辞儀しながらバーロンにお金を手渡す。

「うぉ、これは...!」

巾着の中を見た、バーロン大いに驚く。なんと、そこには金貨50枚が入っていたのである。とんでもない金額じゃん!

 「おいおい、島の長からこんなに貰っちゃって良いのか?」

僕は小声でマリアに問いかける。すると、

「ゴメン。そこまで考えてなかった。お金に目がいっちゃって...。でも、1度受け取った物を返すのは失礼じゃない?」

同じ小声で彼女が返事をする。お金に目がいったってのが気になるが、確かに今さら返したら失礼だな。お金はあった方が良いし受け取っておくことにした。

 「先日、魔人が来たと思うんですけど、どこへ向かったか知っていますか?」

僕はラオス様に聞く。すると、

「すまんが、それは教えられん。お前さんたちは他の所からの訪問者だからのぉ...こっちにも守秘義務があるのじゃ...。」

と断られた。何だ?感謝代は払うのにそのことは教えてくれないのか?と、失礼な考えが浮かぶ。

 「今、失礼なこと考えたな。」

ラオス様が言う。えっ?わかったの?さすが、シャインズ島の長、勘が良い。

「おぉ、それは、それはありかどう。」

その人はわかりやすく答える。

「あの、リドナーの心が読めるんですか?」

テーラが聞く。すると、その人は

「あぁ、誰でも見れるぞい。」

と答える。

 「私からは話せんが、優勝したらどんな願いでも叶えてくれる競技大会があったのう...。それなら行けると思うぞ。たしか、今度のが1週間後に行われるとか聞いたような、、聞いてなかったような...。」

ずいぶんと軽いノリの長だな...って、えっ!?

「それはどこで!?」

僕はその人に迫る。

「たしか、この先をずっと行った所にあるシャインズ城内の闘技場だったはずじゃ。」

その人は少し引きながらも、しっかりと言ってくれた。

 僕たちはすれを聞いて、すぐさまその場を離れた。それぞれのパートナーに乗って。

 今回もすごく長くなりましたね。次回からは、出来るだけ短くなるよう努力します。

 あと、謎解きはしばらくの間、ないと思うのでご了承下さい。

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