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第11話!〜強襲!魂喰竜!!〜

新年一発目の投稿です♪

それは式神トーナメント2年の部第二回戦が始まろうとした時にやってきた。

『グルァァァァァァァァ!』

突然砕け散った結界の破片が舞い散る中、その黒き竜は咆哮をあげながら月詠学園の校庭に降り立った。

「う、うわあああああっ!?」

『きゃああああ!!』

『に、逃げろぉぉぉぉぉ!』

突然現れた禍々しい黒竜に生徒達は恐慌に陥り我先にと逃げ始めた。

そんな中で逃げずに黒竜を睨み付ける者達が居た。

「やはり来たか」

「前より邪悪さが増してるね」

「光臨館の皆の魂を食らったから・・・・・・だろうね」

嘗て通っていた光臨館高校を邪竜に壊滅させられた冬樹・秋斗・初音の三名である。

「後藤、工藤、御厨!何をしている!?早く避難を!」

そんな三名に氷美湖が近寄り肩を掴んで避難を促す。だが、三名は氷美湖の手を振りほどくと邪竜に向かって走り出した。

「「「光臨館の皆の仇、討たせて貰う!」」」

そう叫び、冬樹は漆黒の双剣を秋斗は剣と手甲タイプの盾を初音はバトルバールと呼ばれる武器(通常のバールより二周りはでかい戦闘用のバールで握り手に人工革を巻いてある)を構え邪竜に戦いを挑むのであった。


『だぁぁぁぁ!ご主人無謀だろー!?』

『主、今行きます!』

『あの馬鹿娘が!』

冬樹達の式神のサターン・ネプチューン・フォルテも主達の下に向かって走り出す。

「ちょい待った!」

『うわっ!く、首筋を掴むな!?』

しかし、フォルテは龍星に首筋を掴まれ捕獲された。

『フォルテ、説明頼んだぜ!』

『主達は我等にお任せを!』

『ってこらー!俺を見捨てるな〜』

捕獲されたフォルテを見捨てサターンとネプチューンは冬樹と秋斗の下に飛んで行った。

「フォルテ、ありゃ一体なんだ?」

『せ、説明するからせめて離してくれ』

「あぁ」

龍星はフォルテをつぐみに渡すとつぐみはフォルテを抱っこする。

つぐみに抱っこされたフォルテは龍星達を見ると冬樹達が邪竜に向かっていった理由を語り始めた。

『龍星達は初音達が通っていた学校を知っているな?』

「光臨館だよな?」

「確か廃校になったんだよね?」

『あぁ、手短に話すが光臨館が廃校になった原因があの邪竜『魂喰竜ソウルイーター』だ。アレは力ある者の魂を喰らい強くなる邪竜でな。光臨館は奴の強襲を受け皆奴に喰われてしまったんだ。生き残りは初音達を入れて僅かに十名程しか居ない』

フォルテの説明に龍星の表情がにわかに怒りに染まる。

「成る程な。それでさっきの仇を討たせて貰うになるのか」

『よもや、月詠に来るとは思っても居なかったがな』

「冬樹達何で話してくれなかったんだよ!」

結華が拳を握り締める。

『・・・・・・恐らく皆を巻き込みたくなかったんだろう』

「だからといって俺達がほっとく訳ねーだろ。結華、深紅、明也、りゅーさん行くぞ!」

「はいな!行きますえみーちゃん!」

「行くぜゆい!」

「ソニア、出番だぜ!」

「ふんぬぅ!」

「やで!」

「だぜ!」

『行くぞー!』

龍星は深紅と結華と明也に声をかけるとぷち妖の中でも武闘派の三匹を引き連れてソウルイーターに向かっていった。

「・・・・・・(つぐちゃん、しろちゃん!皆を援護するよ!)」

「かっかー!」

「うん!」

「ないない!」

「わふ!援護しますの!」

「わきゅ!」

芹香も符を構えつつつぐみ達に声をかけた。


「行くぞ!」

冬樹は両手に漆黒の双剣を握り締めるとソウルイーターに斬りかかる。

『グルルルルルル』

だが、ソウルイーターは冬樹の攻撃を物ともせず周りを見渡していた。

「全くのノーダメージか!?」

『無駄だよ!ソウルイーターには物理的な攻撃が効きづらいんだよ!』

漸く追い付いたサターンが定位置である冬樹の肩に座り冬樹にソウルイーターについて教授する。

「なら、効くまで斬り続ける!」

そう言って冬樹は漆黒の双剣を握りしめ再び秋斗と初音と共にソウルイーターに挑みかかる。

『おい、マスター!?』

『主!冷静になって下さい!主!』

サターンとネプチューンは冬樹と秋斗に冷静になる様に言うが、仇敵を目の前にした冬樹達に届く事は無かった。

『グルルルルル・・・・・・』

冬樹達に攻撃を仕掛けられたソウルイーターは三人の攻撃を意にも介さず周りを見渡す。そして、一人の女生徒を見付けるとその魂を喰らう為に女生徒に近付いて行く。

「ひっ」

近付いて来るソウルイーターに恐怖が勝った女生徒はへたりこみガタガタと震え始める。

「くっ!秋斗!」

「しまった!」

「このっ!こっち向け!」

冬樹達は更に激しく攻撃を繰り出すがソウルイーターはゆっくりと女生徒に近付く。・・・・・・が、突如としてその動きを止めた。

「止まった?」

「いや、違う!」

秋斗の言葉を冬樹が否定する。

何故ならソウルイーターは女生徒を喰らおうと脚を動かしているからだ。

ならば何故、ソウルイーターは前に進まないのか。

その答えはソウルイーターの身体から生える尻尾にあった。

「ふんぬぅぅぅぅぅぅっ!!」

「だぜぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

「すぁぁぁせぇぇぇるぅぅぅかぁぁぁぁぁっ!!!」

「龍星!?」

「りゅーさんにゆいも!?」

「うそぉっ!?」

尻尾を掴みソウルイーターの動きを止めたのは龍星・りゅーさん・ゆいの三人だった。

「ソニアッ!彼女を避難させろ!」

『あいよ!』

更に明也がくわえたキセルを仕舞いながらソニアに指示を出し、ソニアもまた明也の影から飛び出し女生徒に駆け寄ると襟を喰わえ自身の背中に乗せると走り出した。

「オラッ!冬樹達も一端退け!」

「はよしいや!」

「ぐえっ!?結華!?神埼!?」

「ちょっ!?」

「締まる!首締まってる!?」

更に更にいつの間にか冬樹達の背後に来ていた結華と深紅が冬樹達の襟を引き三人を強制的に退避させる。

尚、その際冬樹達の首が思いっきり締まり三人が酸欠一歩手前迄いったのだが、この際それは置いておく。

『グギャアアアアアアッ!』

「ふん。凍れ」

怒りの咆哮を上げるソウルイーターを一瞥した明也が手を地面に当てるとソウルイーターの足下の地面が一気に凍りついた。

「龍星さん!」

「おっしゃああああっ!」

「ふんぬぅぅぅぅぅぅっ!!」

「だぜぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

明也の叫びに応えるように龍星の身体が膨れ上がり上半身の制服が千切れ飛ぶとりゅーさん・ゆいと共にソウルイーターを一気に引っ張った。

『グギャッ!?』

すると足下が凍った為踏ん張りの効かないソウルイーターの巨体が後方に加速し空中に浮かぶ。

「どっっっっっせぇぇぇい!」

龍星は額に青筋を浮かべソウルイーターの尻尾を肩に担ぐと背負い投げの要領でソウルイーターを地面に叩きつけた。

因みにりゅーさんとゆいは龍星が尻尾を肩に担いだ時点で尻尾から手を放している。

ズドゴォォォォォンッ!と凄まじい爆音鳴り響くと土煙が舞い上がり、ソウルイーターは地面に叩きつけられた。

「ガハァァァァッ!ハァッハァッ・・・・・・フゥゥゥゥ」

滝の様な汗を腕で拭いながら龍星は息を吐くと何度か短い呼吸を繰り返し大きく息を吐いた。

「龍星さん」

「おう。冬樹達は無事か?」

近付いて来た明也を振り返ると龍星はソウルイーターに背を向ける。それはまだ仕留めていない魔物を前に絶対にやってはいけない致命的な行為だった。

「龍星!!!」

それを見た冬樹が龍星に向かって叫んだ。

龍星は自身の犯したミスに慌てて明也を突き飛ばし振り向く。・・・・・・だが、時は既に遅く。

ザスッ!

「ガッ・・・・・・」

振り向いた龍星の身体をソウルイーターの爪が貫いた。

『グルルルルル』

「ゴボッ!」

『龍星ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』

ズシュッと音を立て龍星の身体からソウルイーターの爪が引き抜かれると龍星が血の塊を吐き地面に倒れた。

みるみる内に倒れた龍星の周囲が赤く血に染まる。

「お、兄ちゃん?」

つぐみが呆然と呟き、

「嘘・・・・・・ですの」

白姫がポロポロと涙を溢しながら座り込む。

「い、嫌ァァァァァァァァッ!!」

そして、芹香の悲鳴が校庭に響き渡るのであった。




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