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水質環境調査書
【 グウィネス公爵領周辺における水質および環境調査の定例報告書 】
【管轄】 エルドラント王国 土地環境保全局
【調査対象】 ネイソン侯爵領境界線付近、ドーツ川流域
1. 調査の背景
ネイソン侯爵領の小作農より「ドーツ川の水が時折わずかに濁り、不快な臭気を感じる」との陳情が寄せられた。これを受け、上流域であるグウィネス公爵領からの流入物および地質的要因を特定するための標準的な水質検査を実施した。
2. 分析結果
採取した水体からは、基準値内ではあるものの、わずかに高い窒素化合物と、有機物の分解過程で生じる副次的なアミン成分が検出された。
3. 健康への影響についての所見
本成分は極めて低濃度であり、生活用水としての使用や接触が、直ちに急性の疾患や中毒を引き起こす恐れはない。
4. 結論と今後の対応
本調査で確認された汚染成分は、人為的な廃液投棄というよりは、上流域の古い地層に堆積した大量の有機物が、長い年月をかけて地下水系へ溶け出している自然な物理現象に起因するものと考えられる。
現時点では大規模な浄化対策を講じる必要はないが、必要に応じて上流域の地質調査を継続的に行うことで、水質の安定化を図るのが適当である。




