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サイコ刑事の人形殺人鬼【サイコ刑事の観察日記編開始!】  作者: 望月コトネ
アメリア・ロゼエピヌ逮捕編
20/69

彼の声が聞こえる


ーーーー四日前


仕事完了!


あぐりのいる厳重隔離病棟から出て、警視庁へと向かった。

夜の警視庁も少しだけ明かりはついている。

だから、日本で言う丑三つ時もあまり怖くはない。


ふとさっきの光景が思い浮かんできた。


あんなに言う事無視してたのに、ちょっとずつ心をひらいてきてくれているのは、一級(自称)セラピストとしては、かなり嬉しい話なのである。


ああ、明日は何作ってあげようかなーーー?

オムライスは作ったから、やっぱ定番のハンバーグとかーーートマトパスタとかかなあ?彼女好きな食べ物あるって聞いても、特に何もしか言わないからなあーーーー。


ま!明日は、夏野菜を入れたトマトパスタとかにしよっかな!


でもアキラがこんなこと考えているの知られたら、私、多分あぐりの監視官外されちゃうだろなー

職務怠慢だっけ?たしかその言葉を言われるに間違いない。

あの黒髪、功績上げてぎゃふんと言わせてやる!


ふんふふんと鼻歌を歌いながら、3階まで来る


その時。


さすがにーーーーーー

油断していた私の体も違和感を察知した。


後ろになにかいるーーー?


幽霊なんか生易しいものではないーーー

背筋も凍るような殺気に、本当に微かに聞こえる足音。


それも二人。


一人は走ってきてるーーーー


やばい!

取られる!


その瞬間、

腹部のど真ん中に燃えるような刺激が走った。

コートのポケットにあった簡易ナイフを凶器にされて。

グサリと一撃食らった。

痛いのはどうでも良かった。


でもなんで。

脳がスポンジのように凝縮されてそのままガムのようにぐちゃぐちゃにされて、そば粉のようにこねられたような衝撃が走る。


目の前にはアグリ。

えーーーーーー?わたしは。


血しぶきが邪魔をする

ゴロゴロと出てきた内臓が、ぐちゃりと人と顔についた。

内蔵にも傷跡がついていて、中から意味のわからない血となにかが混ざったような色合いの、顔のような何かが気孔のが開いたり閉じたりするように、びっくりした?といわんばかりににみつめてくる。


いつの間にか倒れていて、肝臓が一つぽろりと出ていることに気づいた。

肝臓も破れてて、薄汚い体液がドロドロと出てきた。

中身はスムージーにしたケールのよう、いやちょっとザラザラとしているが。


顔にかかった内臓がぽろりと落ちて、あぐりの顔が見える

後ろにはもうひとり?

だれだろうなーレイエかーーーー?


ぽろりと声。最後の力は声に。


「あぐり?」


「ごめんなさい」


許してあげーーーーいや後ろにいるやつの正体を知った

あぐり、分かったよ。ごめん


お前ーーーー。許さないから。


太宰暦


ーーーーーーーーー


「あーあ、死ーんだ」


目の前に転がる汚い死体を足で転がす

気持ち悪いなあ。

あんなに張り切っちゃってーーーそんなんだからこんな目に合うんだよ。

あっちでアキラさんに頼んだきゃあ良かったのに。

まあアキラさんも罪だよなあーーーー

カフカは弱いんだからさ。


「あぐり、分かってるな?」


私には見えないけど聞こえる、彼の声が。

レイエ・ドストエフスキー様。私を救ってくれた人。


名前は教えてくれないけど、なんとなくわかる。

その自由自在な声。もっと別なところで使えばいいのに。


家族、私、仕事、恋愛関係ーーー全てで使い分けているなんて。


たちが悪い人だなーーー


「まあ、あぐりは今まで誘拐してきた子たちと比べて優秀だから。頑張って、ま、次失敗したら切り捨てるから、他の子たちのように。」


「承知いたしました。レイエ様」


「いい返事だ。」




レイエ・ドストエフスキー、否


七色の声を持つ男、

警視庁刑事部第一課所属、太宰暦警部が颯爽と死体から去っていった。


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