第31話 ダンジョン都市ガルディアへ
「ダンジョン都市ガルディアか……」
ギルドを出たユウマは、街の通りを歩きながら呟いた。
朝の空気は澄んでいて、人々の活気が肌に伝わってくる。
巨大ダンジョン。
冒険者の街。
そして、商人が集まる場所。
「ゲームでいう第2ステージってとこか?」
少し笑う。
今いる街とは比べ物にならない規模。
危険も、その分跳ね上がるだろう。
「……でも、たのしみだな」
胸の奥が、じわりと熱くなる。
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銀の小鹿亭に戻ると、ユウマはすぐに準備に取りかかった。
「遠出になるなら、ちゃんと準備しとかないとな」
フォレストダガーを手に取り、刃を確認する。
問題なし。
フォレストフード、アーマー、グローブ、ブーツ。
一つ一つ身につけ、感覚を確かめる。
「軽いな…これでステータス上の防御力が上がってる
って異世界は不思議だよな…」
体を軽く動かす。
敏捷が上がっているのが、はっきり分かる。
「前より、全然動ける」
ウルフステップの効果もある。
踏み込みの速さ、切り返しの軽さ――明らかに違う。
「これなら、ダンジョンでもやっていけるか……?」
一瞬考えて、首を振る。
「いや、油断はダメだな」
まだ見ぬ敵。未知の環境。
森とはまったく違うはずだ。
⸻
翌日。
ユウマは街の外門へ向かっていた。
荷馬車や商人が行き交い、冒険者の姿も多い。
その中で、一台の馬車に目をつける。
「すみません、ガルディア行きですか?」
御者の男はユウマをちらりと見て頷いた。
「おう、そうだ。乗るなら今のうちだぞ」
「ありがとうございます」
軽く頭を下げ、ユウマは馬車に乗り込む。
⸻
ガタン、ゴトン――
馬車が動き出し、街が遠ざかっていく。
「ついにこの街ともお別れか…」
異世界に来て最初の街…
そして、新たな旅立ち
少しの不安と、それ以上の期待。
「どんな場所なんだろうな、ガルディア」
自然と口元が緩む。
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数時間後。
遠くに見えてきたのは、高い城壁に囲まれた巨大な都市。
近づくにつれ、人の流れが一気に増えていく。
武装した冒険者。
荷を運ぶ商人。
活気ある声。
「すげぇな……」
思わず呟く。
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門をくぐった瞬間、空気が変わる。
街の中心へ視線を向けたユウマは――思わず足を止めた。
「……なんだ、あれ」
そこにあったのは――
地面を抉るように広がる、巨大な穴。
底の見えない闇。
「……これがダンジョン」
ただの穴じゃない。
圧がある。
そこに“何か”がいると、本能で分かる。
ぞくり、と背筋が震えた。
⸻
「……これはゲーマーの血が騒ぐな」
ユウマは小さく笑った。
恐怖と興奮が混ざる感覚。
それが逆に、気持ちいい。
フォレストダガーを軽く握る。
「これからどんな魔物と出会えるだろうか…」
ダンジョン都市ガルディア。
その深淵が、ユウマを待っている。
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