表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/78

そして もう一ぴき?

 「この子が、さっき言ってた子?」


玄関のドアを越しに、中から顔を覗かせている若い女性がシェーナさんにそう聞いた。どうやら、マーレスとシェーナさんの二人はこの人の家に尋ねに来ていたようだ。


「そう。ムクロンちゃんよ」

「はじめまして。私はミイヤよ」


ううっ、美人過ぎて緊張しちゃう!


「は、はじめまして。ムクロンと申します!い、今はプレイヤーという魔道具店で働いてまして……!」

「それ、さっきシェーナから聞いたわ」

「そ、そうなんですか」


シェーナさんはゲームで見慣れているしプロフィールも知っているからまだ話せるけど、普通に綺麗な女性とはあんまり話せないままだな。男性っぽいエオルや仕事でしか話さないトピエさんと違って、普通の女性とはどんな会話をすればいいのかわからない。


「ミイヤとは幼馴染で、よく旅行に行くのよ。前は温泉に行ったのだけど、ムクロンちゃんも今度どう?」

「え、その、遠慮します」


シェーナさんの裸を見たらまた鼻血を出してしまう!せっかくの旅行だってのに迷惑をかけたくないし、裸にもっと慣れてから行くようにしよう。


「そういえば、前は鼻血出してたものね。今は良くなったのかしら?」

「体調は回復したんですけど、長風呂するとまた出ちゃうのかもしれないです」

「そう……。治ったらぜひ行きたいわ」

「アハハ、私も行きたいんですけどね……」


シェーナさんもこう言っているから早く治したいんだけど、どうやったら慣れるんですかね!?


「ところで、今はなんのお話をしていたんですか?」


お話中に話しかけて失礼したなーと思いつつも、話を切り替える為につい聞いてしまった。


「あー……」


すると、ミイヤさんは突然言葉に詰まり、シェーナさんとマーレスも困った様子で顔を見合わせている。


「どうする姉さん?」

「聞いたら不安になるかもしれないわね……」


ど、どうしたというんだ?みんなで話を合わせて何かを秘密にしようとしているが、一体どんな話をしていたんだ?


「えーっと、ムクロンさんってスービエ村の近くって行く?」


悩んだ末にミイヤさんから出てきたのは、まさかのスービエ村に関する質問だった。


「仕事で行きますけど、それがなにか?」

「あちゃー……なるほどね。どうする?シェーナとマーレス」


ミイヤさんと二人は、何かを言うか言わないかでヒソヒソと話始めた。一体何について相談しているんだ?俺に言えない、不安になる、スービエ村に関する驚きの情報とは一体……?あっ、アレかな。モンスター連続惨殺事件の事か。


「村人の方が、森でモンスターの死体がたくさん見つかったって言ってたのと関係ありますか?」


そう質問すると、三人の動きがピタッと止まった。


「ムクロンちゃん、もう知ってたのね……」

「フォイユさん辺りが言ったのかな?」


どうやら俺の予想は当たっていたようだ。そういえば、この事件についてはトピエ団長にも報告していないし、王都までは伝わっていないかもな。


「でも、安心してくださいムクロンさん!犯人は俺達が倒しましたから!」

「へぇー……え!?」


いやいや、犯人である鬼は俺が倒したはずだろ!?マーレスは一体誰を倒したっていうんだ!?


「ち、ちなみに犯人って一体?」

「全身が真っ赤で、頭に角が生えた人でうぐっ!」


その時、シェーナさんがマーレスの口を手で抑えた。


「声が大きい!」


そう小声で注意すると、マーレスはハッとした後に大人しくなり、ミイヤさんは「やれやれ……」という表情で頭を抱えていた。マーレスがやらかすのには慣れっこなようだ。


「マーレス、あんた女子の前でかっこつけようとし過ぎよ。騒ぎになったらどうするの」

「ごめん、つい……」


ミイヤさんもシェーナさんに続いてマーレスを叱る。すると、マーレスは反省した様子で二人に謝った。


「今の話、本当!?」


今マーレスが言ってた犯人って、俺が倒した鬼の特徴と一致している!でも、アイツは確かに黒い煙となって消滅したはずだぞ!?


「それ、いつの話ですか?」

「ついさっきよ。それで、新種のモンスターかと思って、モンスターに詳しいミイヤに相談に来てたの」

「赤い肌で、剣を持ってて倒れたら黒い煙になるモンスターなんて聞いた事ないわ、きっと新種よ」


今朝遭遇していて、ソイツも黒い煙になって消えたのか!しかも、持っているのが金棒じゃなくて剣だと?じゃあ、別の個体がもう一体居たって事になるんだが!?

タイトルの元ネタは「ゴジラ対ヘドラ」(1971)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ