先生は戦闘ヒューマノイド!
……………いよいよ、イスロのゲリラ式戦闘ヒューマノイド世界戦略が始まりの狼煙を上げた。
その第一弾。
個体コードネーム「ティーチャー」が、日本での計画に向けて船出をしようとしていた!
イスロ司令室にて。
カーキ色のスーツにグレイのシャツ、赤いネクタイをまとい、短く整髪されたアーノルド・シュワルツネッガーばりの白人大男が。
眼光鋭く、ドメニコを見下ろしている。
「…………いいか、ティーチャー!
おまえの唯一心配なのは、余りにも日本語が不得意なところだ。
残念ながら日本では、首都である東京でさえも英語すら解さない者が大多数だ。
言葉が通じなければ、我々のミッションも頓挫する恐れさえある。
よって、旅立ちまでの僅かな間だが。
最終レッスンとして、おまえと私との会話は日本語のみで行うことにした。
いいな、ティーチャー!!」
さすがのドメニコも、緊張の面持ちだ。
人間形態のゲリラ式戦闘ヒューマノイド………
ティーチャーが語り出す。
「(ボス!
必ずや任務を遂行してみせます!!)」
ところが………ティーチャーが使ったのはイタリア語であった。
叱りつけるドメニコ。
「(コラ!
誰がイタリア語を使えと言った!!
日本語を使え、日本語を!!)」
「(ボス!必ずや任務を遂行してみせます!!)」
今度は、どうだろう?
「(そりゃ、タガログ語だろうがっ!!
日本語を使えっての!!
ジャパニーズ!!
ヤパニッシュ!!
ジャポネス!!
日本語!!
に・ほ・ん・ご!!!)」
「オ〜〜〜〜〜!?
ニホンゴ!!
アリガトザマス!!」
途端に表情を崩し、ティーチャーは屈託の無い笑顔を見せる。
(………コイツでホントに大丈夫なのか!?
もう少しセッティングを煮詰めた方が良かったのだろうか!?!?)
血圧が上がりそうな、困惑顔のドメニコであった。
……………数日後。
麻衣の通う高校へ、一人の外国人非常勤講師がやって来た。
「Nice to meet you all!!
ワターシ、エリックイイマース!!
ドモ、ヤラシク?
オネゲシマースン!!」
厳つい風貌に似合わぬ、屈託の無い笑顔で挨拶する外国人講師。
クラスは笑いをこらえて口を膨らます生徒、外国人講師の体格の良さに唖然とする生徒等…………
”静かに?”ザワついている。
(何、コイツ?
ぜってー怪しいし。
てか普通にキモッ)
真っ先に麻衣の電子頭脳には赤信号が灯った。
しかし、それ以前に麻衣はゴリラ・マッチョな男子をタイプでは無かった (どちらかと言うと栄太のようなカワイイ系男子が好み)。
…………エリック=
戦闘ヒューマノイド・ティーチャーには、来日し手始めに遂行したいミッションがあった!
(………サンリオ・パーク、イキタイ!!)
〈先生は戦闘ヒューマノイド!・完〉




