0章 最終話 〈決断〉
連載遅れてすみませんでした!(汗)
これからは遅くても週に一度は更新していく予定です!たとえ遅くてもクオリティーはいいものを作りたいです!
「ショウ君か・・・、いいところへ来たね。」
「何のことですか?僕ずっとここにいますけど?」
変なこと言う人。シグレスさんだってずっとここにいたじゃないか?
「いくつか質問してもいいかな?」
「どーぞー。」
「まず一つ目。君はどこから来た?出身は?」
「えっと・・・あれ・・・え・・・?」
「お母さんはどこにいる?」
「ええ?・・・ハア、ハア、ハア、なんでわからない!?」
「兄弟はいるか?」
なんで・・・何でシグレスさんは僕にこんな当たり前の質問をするんだろう?それより、そんな当たり前の質問を受けてなんでこんなに僕は頭が痛くなるんだ?
「ウゥ!・・・アァ!!・・・」
おかしい、僕の中の何かがおかしい。
母さんが思い出せないなんて!兄弟の有無も分かんないなんて!なんか普通の人間なら当然わかりそうなことを思い出せない。まるで記憶の全てを他の誰かに持ってかれたみたいだ。
「最後に一つ。」
シグレスさんは静かに聞いてきた。
「琴道伊織を知っているか?」
琴道伊織。確かどこかで聞いた気がする。顔もぼんやり浮かぶ。
だけどその男を思い出そうとするとこの頭痛はとてもひどくなった。体が焼ける様に熱い。風邪をひいいてしまって出る程度の熱ではない。体全体が熱い。
「イオリなんて人知らなーーい!!」
それだけ答えるのが精いっぱいだった。不意に目の前が暗黙となった。
何故かシグレスが俺に「ショウ君」と呼ぶ。
「どうしたのだ?シグレス?」
「ショ・・・ごめん、伊織君だったね。頭は痛くないかい?」
頭が痛いって?今日は一日健康だったはずだが。
「君はもちろんショウ君を知っているよね?」
「はい、僕の中にいる人でしょ?ショウがどうしましたか?あ、そういえばたった今まで僕寝てた気がするんですが・・・。」
「やはりそうか・・・。二人は・・・」
「どうかしました?」
シグレスは何か一人でぶつぶつ言い始めたが、俺が聞き返そうとしたとき、アラームが鳴った。音源は先ほどシグレスが使っていた携帯電話だった。
「おっと、停車の時間だ。基本的にこの電車は自由席だから好きなところに座ってていいよ。」
それだけ言うと、シグレスは先頭車両のほうへ歩いて行った。
それから約一分後、列車は静かに停車した。
「間もなく、終点です。お降りの際は、お忘れ物など無い様、ご注意ください。」
機械のアナウンスが聞こえる。病院付近からの記憶がないから、たぶん寝てしまったのだろう。
うつろな目で周囲を見渡せば、いつの間にか客が二人増えている。話しかけようとしたが、俺が席を立った瞬間に二人とも降りて行ってしまった。
とりあえず俺も列車から降りることにした。
降りた駅は、そこまで田舎というわけでもなく、そこそこに大きかった。だけど現実と違うのは、暗いところだ。いや正確には夜なのだ。満天の星空なのだ。上に見とれていたら、横からシグレスの声がした。
「こっちに来てください。」
俺はシグレスの後をついて行った。
シグレスは駅を出てを何回も曲がって上がって下がって事務所のようなところについた。当然くっついて行った俺もだ。
シグレスはポケットの中からジャラジャラいう鍵束を取出し、そのうちの一つで事務室のドアを開けた。中は明かりがついていて、明るかった。奥のほうのカウンターに誰か座っている。その人もシグレスと似たような白い制服を着ている。見た感じ女性だ。
「ミコ、新入り君だよ!」
ミコと呼ばれた女性はこっちへ来た。
遠目で見るとよく分からなかったが、なかなか可愛い。年も俺と同じくらいだ。なんだかすごくドキドキしてきた。
「こんにちは、パラレル鉄道入社おめでとうございます。最初のうちは大変かもしれませんが、慣れるまで頑張って!ちなみに私の名前はミコトです。宜しく。」
はい・・・、って、入社?した覚えはないのだが・・・?
「入社ってした覚えはないのですが。」
「ああ、もう入社の手続きはしてあるよ。」
シグレスは何もなかったようにさらりと言ってのけた。が、この先幽霊となった俺の未来を左右する重要なことなのだ。
「シグレスさん、もし俺が入社したとして、業務は何ですか?」
「ああ、ノクターン号の車掌と、たまにこの本社で事務作業。かな?」
って事はたまには、いや車掌業務を終えて疲れたところへかのミコトさんの笑顔が待っているということだ。
「君がこの会社にどうしても入りたくないのならいいけど、入らないとして現実世界の駅とか病院とかに地縛霊として住み着くのかい?」
シグレスのこの言葉が決め手となった。
「車掌、やらせてもらいます!」
どうでしたか?早速次話書きます!!




