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神さまの声 聞こえたわ  作者: 三日月未来


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第7話 無言電話

 白衣の女は携帯電話を躊躇いながら手に取った。


「はい、わたしです」


「あれは、どうなったの」


「もうすぐです」


「あなたのもう直ぐは聞き飽きたわ。結果を早く教えて」


「今は、まだお伝えできません」


「明日、電話するわ」


「はい、沙月さま、ありがとうございます」


 電話が切れたあと、女は洗面所に駈込み鏡に向かって大声で吠えた。


「絶対、後悔させるわよ! 」


⬜︎⬜︎⬜︎


 千年ビルを千鶴と優は夜間通用口から出た。


 セキュリティ扉を通過して車庫に通じる薄暗い通路。

突然、警備が2人を呼び止めた。


「このエリアは身分証の提示が必要です」


 如月優と未来千鶴は携帯電話の身分証を警備に提示した。


「ありがとうございます。お通りください」


 優は無言で会釈して素通りする。


「千鶴さん、今はビルのセキュリティが厳しくなっているのですまない」


「優さんの性じゃないわ。気にしないで」


 2人は地下の車庫に到着した。


⬜︎⬜︎⬜︎


 白いスポーツカーから女が降りて優に近付いた。


「優さん、この少女は」


「この女性は私のーー 」


 優が言い掛けた時、千鶴が遮った。


「私は優の婚約者の千鶴です」


 優は心の中の気不味さにを隠そうと苦笑いを浮かべた。

女が千鶴に言った。


「わたしは如月碧社長の秘書です。今日はお2人を案内するように言われています」


「秘書さん、ありがとうございます」


「じゃあ、この車に乗ってください」


 優が千鶴に説明した。


「彼女はプロドライバーのライセンスを持っているから安心ですよ」


 優もプロドライバーライセンスを所有している。


「優さん、社長から自宅へ案内するように言われています」


 優は千鶴を見て言った。


「千鶴さんは」


「私は問題ありません」


 15分後、如月邸の車庫に到着した。

邸宅の周囲に警備数人が常駐していた。


 秘書は2人を連れ如月邸に入った。


⬜︎⬜︎⬜︎


 黒い車が追って来ていたことを知らない3人だった。


車内の男が電話を取った。


「はい、私です。順調です」


⬜︎⬜︎⬜︎


 如月碧は胸騒ぎを覚えて優に連絡を入れた。


「あっ、姉さん、もう自宅に着いたよ」


「優、今日は母屋にいて、離れは良くないわ」


「姉さんの占い、当たるから注意するよ」


「私も今夜、そっちに巫女を数人連れて行くわ」


「分かった。千鶴さんと待っている」


 優は碧の電話を切り胸騒ぎを感じていた。

姉の電話がある時って何かが起こるからだった。


[偶然かも知れない]


⬜︎⬜︎⬜︎


 メロディが千鶴の脳裡に響いていた。


[未来へ続く]


「優さん、聞こえたわ。メロディが」


「また同じ歌詞」


「多分、初めて聞く歌詞」


「何も起こらないといいね」


「うん」


「テレビでも見てみる」


「テレビより映画がいいわ」


「どんなの」


「ラブコメみたいなのがいいわ」


「じゃあ、ここで選んで」


「ありがとう。優さん」


「俺はお茶をお願いしてくるね」


 優がキッチンに行ったあと、知らない家政婦2人がダイニングに紅茶とケーキを運んで来た。


 秘書は玄関横の執事室で仕事していた。


 ダイニングの優と千鶴は軽食のあと眠りに落ちた。


 千鶴は夢の中で優を呼んだが返事がない。

聞こえるのはメロディだけだった。


⬜︎⬜︎⬜︎


 未来財閥ビル会長室の電話が鳴った。

会長秘書が電話を取る。


「会長、未来女学園教頭と言っています」

「御坂かな」


「いいえ、男の声で教頭とだけ言っています」

「教頭に男はいない。断って」


 秘書は会長が出れないと男に伝えた。

「会長、千鶴お嬢様の件と言っています」


 未来会長は秘書から電話を受け取った。


「あなた誰ですか?娘に用事ですか」

 男は無言で電話を切った。


 千鶴の父は首を傾げ会長室のカーテンに手を掛けた。

夕日がミラーガラスに反射していた。


 会長は千鶴の携帯番号を呼び出す。

[お掛けになった電話はーー ]

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三日月未来(みかづきみらい)

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