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第二話 軍勢の布石
頼朝は兵を整え、鎌倉の地を固める。策略と布石を張り巡らせ、常に義経の動きを監視する。
「殿、この動きでは義経を抑えられます」側近が報告する。
頼朝は穏やかに頷くが、内心は焦燥に満ちる。「弟の才能が恐ろしい……だが、それを利用すれば力になる」
兵士たちは戦の準備を進めるが、頼朝の眼差しは常に遠くにある。京の義経の動き、味方の忠誠、敵の動向――すべてを計算に入れる。
その夜、月明かりの下、頼朝は独り庭を歩き、冷たい風に思考を巡らせる。孤独は重く、しかしそれが指導者の宿命でもあった。




