14話
どのぐらい経っただろうか、涼介は薄っすらと目を開いた。
まだ目も節々も痛む。
窓から差し込む光が、それほど時間が経っていないことを涼介に教えてくれる。
しんどい……気持ち悪い。
涼介が天井を見つめていると、「起きたか…?」と笑一太が控えめに聞いてきた。それに涼介は声を出さず、笑一太の目を見つめ返した。
「何かたべれそうか…?」
「…」
奥へ引っ込んだ笑一太はすぐに戻ってきた。
その手にはプリンが握られている。
「くう…?」
…、むり。今すげー気分わるくて食べれない…
そんな想いで涼介は首を僅かに横に振った。笑一太は少しムッとしてあっそ、と言ったきり奥へまた引っ込んだ。
―…あれって、いつもえいたが冷蔵庫の奥に「俺の」って書いてある秘蔵のプリンじゃん…レアだ…。勿体ないことした。けど、今は無理。
早くこの状態から回復したい…
と、涼介はグロッキー状態で目を瞑った。
◇◆
次に目を覚ましたとき、まだダルさは残るものの、涼介の頭はだいぶスッキリしていた。
額から濡れたタオルがずり落ちた。
何となく、うわ言を呟いたような気がする。
ちょっとダルいけど、節々も痛くない…
ぐっしょりと濡れた服を着替えようと毛布をどかせて久しぶりに上半身を起こして座る。
ぼうっとしていると、ロフトから寝起きのような笑一太が顔を出した。
「まだ、ねてろ。めしもくえ」
「……きがえたい」
そう言った自分の声が小さくて涼介は驚いた。
しかし、そんな涼介には気づかず弟は梯子から飛び降りて、準備していたのか涼介の着替えを渡した。
「……、さんきゅ」
と礼を言い、汗でぐっしょりと濡れたスウェットとハーフパンツを脱ぐと新しい寝間着に着替えた。
その間に笑一太は涼介が食べれそうなおかゆとゼリー、アイスをお盆にのせて持ってきた。
「好きなの食え」
…トレーみたいなの初めて見た。どっから持ってきたんだろ。
と涼介がどうでもいい事を考えていると、食えそうか、と笑一太が訊いてきた。
「うん、今なら食えそう」
「…薬、持ってくる」
おかゆを手に取り、口に入れる。
「う、うまい……」
秒で食べ終えた涼介はゼリーも食べる。
「薬、使用期限切れてた、買いかえといたから」
戻ってきた笑一太がそう言って涼介に薬を手渡す。
「マジか…ありがと」
枕元にそれを置くと、涼介はアイスに手を伸ばす。
「ちゃんと薬のめよ」
「…のむよ」
「体温計、とかも置いとけば…?」
「……ん」
黙々と食べる事に夢中になっている涼介。
なんだかえーたに見られてる気がするけど、気の所為だよな。…あいすうま




