青空、白とオレンジ
私の初めての付き合った人は年下だった。
もとから、年上に憧れがある私にとって、初めての彼が年下だということは自分でもそうだが、周囲を驚かせた。
だって、最初の彼の印象は年の割りにしっかりしているという印象があって、頼れる気がしたからだ。
付き合うきっかけは簡単だった。
夜中に交わしていた冗談めかしの一通のメール。
〜ジュンみたいな人となら付き合ってもいいかもね〜
まんざらでもない気持ちもあったし、冗談めいた気持ちもあった。
しかし、彼はこのメールを本気と捉えていたようで
〜俺も、トモと付き合いたい。本気で〜
と、真剣な返信が返ってきたのだ。
正直言ってとてもあっけない瞬間だった。
中学時代、容姿もそんなによくなく、野暮ったく、それでも彼氏がほしいほしいと必死にあがいていて、彼氏ができる瞬間ってのはすごく劇的なんだと思っていた。
そんな私にとってこんな形であっさりと彼氏ができたしまったのはあるいみ期待はずれだった。
それでも、うれしかった。
高校生になって私は変わったんだと、改めて実感した。
私はもう、中学時代のダサい人間じゃない。みんなに根暗だの、ブスだの言われる人間じゃあなくなったんだ。
人生がばら色に見えた瞬間だった。
彼と私の付き合いはいたって学生として健全な付き合いをしていた。
彼と付き合うことになって、はじめての練習帰り、彼は私が出てくるのを待っていてくれていた。
彼と私は同じダンスチームの人間で、知り合ったきっかけもダンスの大会のときだった。
私は黙って彼の元に行って頬を赤らめて、恥ずかしそうにいった言葉を今でも覚えてる。
「わざわざ、ごめんね。」
彼は「いこう。」といって私を駅まで送ってくれた。
初めてだった、男の人と二人っきりで彼氏と彼女という形で外を歩いたのは。
すごく、恥ずかしくて、不自然な感じがして、なんだか幸せだった。
全部が真っ白の明るく何にもない世界に感じられた。
彼は何か必死に話題を作ろうといろいろと話をしてくれる。
私も時間がたつに連れて緊張もほぐれておしゃべりが多くなる。
もともと二人ともおしゃべりなキャラクター話はとっても盛り上がった。
初めての見送りデートは夏の青い青い空の下、真っ白な心とオレンジ色の空気につつまれて頬を赤らめながら帰る二人で、幸せに包まれてた。
ついに私も誰もがあこがれるポジションにたつことができたんだ。
そんなうれしさが一人になった電車の中でこみ上げていた。
私はもてないんじゃないんだ。もっと自信もっていいんだ。ってかんじられた。
でも、同時に、ごめんって心の中で、彼に謝っていた。
だって、もう私、この体に触れられてるの・・・・。
それは夏も近づく体育祭のあとのバスの中での出来事がはじまりだった。




