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# 王女様の華麗なる仕返し 第9話
翌朝、アルディア王国の宮殿はピリピリムード。ヴィクトルの逮捕がただのスパイ捕りじゃなく、隣国ヴェルディアとのドンパチ危機に発展しかねないからさ。いやぁ、家族問題が国際問題にスケールアップ、お姫様たち頑張るね。
王の謁見室で、レオン国王、エレノア王妃、宰相、三姉妹が緊急会議。緊迫感たっぷりだよ。
「事態はヤバいよ」宰相、渋い顔で一言。「ヴィクトル、ヴェルディアの公式使節も兼ねてた。彼捕まえたら向こうブチ切れるよ」
「でも我が国でスパイしてた証拠あるよね」エヴァリン、冷静に反論。お姉ちゃん、改心して頭キレッキレだね。
「証拠は?」国王、ズバッと質問。
リリアナ、スッと前へ。「あるよ、父上。ヴィクトルの過去の悪事と、昨夜サフィア姉様から奪おうとした機密ね」
サフィア、顔伏せてダンマリ。今朝まで泣きまくりで、電池切れみたいだよ。
「サフィア」国王、優しくも鋭い目で次女ガン見。「なんでそんなことした?」
サフィア、震え声でポツリ。「彼を愛してると思って…彼の言葉信じて、何でもするって…」声途切れて涙目。
「彼女も被害者だよ、父上」リリアナ、姉を庇ってニヤリ。「ヴィクトルに感情弄ばれただけさ」
「でも国家反逆だよ」宰相、冷たくチクリ。
部屋、重苦しい空気でシーン。サフィアの運命、崖っぷちだね。
「父上」エヴァリン、突然割り込み。「私も似た過ちやったよ。感情に流されて王国裏切った…」
「で、罰したよね」国王、厳しく一言。
「うん、正しかったよ」エヴァリン、頷いてドヤ顔。「でもサフィアは違う。実行前に止まったし、損害ゼロ。悔いてるしね」
「それじゃ足りないよ」リリアナ、ニヤリと発言。全員ガン見。「サフィア姉様に責任取らせたい。でも才能活かす道もあるよね」
「どういうこと?」国王、興味津々。
リリアナ、自信満々に。「サフィア姉様にヴェルディアとの外交危機解決してほしいな」
「私が?」サフィア、ビックリ仰天で顔上げ。
「音楽の才能あるし、ヴェルディア文化も知ってるでしょ」リリアナ、ニッコリ。「危機を文化で誤魔化せるのは姉様だけだよ」
宰相、眉ひそめて。「文化交流で解決?甘いね…」
「ただの交流じゃないよ」リリアナ、ドヤ顔。「サフィア姉様の音楽、人を操れる力あるよ。外交に使っちゃえ」
「どうやって?」王妃、ワクワク顔。
エヴァリン、乗っかって。「両国で音楽祭だよ。サフィアを親善大使にして、友好アピールさ」
「それだけじゃないよ」リリアナ、追い打ち。「ヴィクトルの件隠して国外追放。ヴェルディアに譲歩求めて、両国面子保つよ」
国王、しばらく黙考後、ゆっくり頷き。「いいね。でもサフィア、覚悟ある?」
サフィア、父をガン見。「うん、父上。過ち償って王国に尽くすよ」声に気合い入ってるね。
「よし」国王、ドーンと宣言。「サフィア、親善大使ね。成功まで王宮戻るなよ」
「了解」サフィア、頭下げてキリッ。
会議後、三姉妹、庭園でまったりトーク。
「本当にありがと」サフィア、リリアナの手ギュッ。「罰じゃなく成長のチャンスくれたね」
「姉様の音楽、本物だよ」リリアナ、優しくニヤリ。「争い和らげてみせてよ」
「私も手伝うよ」エヴァリン、ニッコリ。「書類作ったり準備したり、私だってできるさ」
サフィア、二人見て涙キラリ。「憎んでたのに…救ってくれたね」
「家族だもん」リリアナ、しれっと。
三人、肩寄せて未来見つめ。困難待ってるけど、もう一人じゃないよ。三人なら何でも乗り越えられるって確信チラホラ。
「リリアナ」エヴァリン、静かに。「妬んでハメたのバカだった。あなたが王位にふさわしいよ」
「うん」サフィア、同意。「知恵と優しさが国導くべきだね」
リリアナ、二人見て首振ってニヤリ。「王位は一人じゃないよ。三人で王国引っ張ろう。それぞれの得意でさ」
その言葉に、エヴァリンとサフィア、ビックリ&感動顔。新時代到来の予感だね(ニヤリ)。