第三章『黒曜色のエロ狐』:-002-
一週間お休みしていましたが、今回から週一回、土曜日に更新とさせていただきます。早く更新しても読みきれませんしね。
なるほど、オレはさっきから豊満な胸を揉みしだいていたわけか。因みに今もなおガッシリと掴んでいる。性欲が強い方ではなく、直ぐに指を離して紳士的な反応を見せることが出来るとオレは自分を信じていたのだが……。指は怖気付いてしまったせいか微動だに動かすことが出来ない。同じく、オレの顔も今きっとマヌケな呆け面になっていることだろう。
「さぁ、魔王サマ……おねーさんと楽しいコト……しまひょ?」
語尾に沢山のハートを含ませて褐色女性はオレを誘ってくる。まず、この女性は一体誰だ。いや、狐耳と腰から生える八本の尻尾から察するにさっきの狐なのだろう。つまりあの狐はオレに懐いていたわけではなく、発情していたと言う訳だ。
大きな胸に妖美な褐色肌。きめ細かな褐色肌というものはこんなにも綺麗なのか……。荒々しく外に跳ねている長い黒髪はまるで誰かに乱されたように見え、はだけた和服がより淫らに見える。しかし、相手は狐、例えオレが綺麗なお姉さんが好きだとしても相手は狐だ。
「お、おねがいしまーす!!」
知るか。こんな妖艶なお姉さんが誘っているのだ。受けない理由はない。犬耳娘は幼過ぎでそんな目で見ることは出来ないが彼女はオレの好みのドストライクだ!
「あらあら……でけるだけ、は・げ・し・く……頼んまっせね……」
そう言うと、そのお姉さんは着ていた着物を脱ぎはじめる。褐色の胸が露わになり、それを見れただけでも眼福だというのに、これから好きなように出来るというのだ。こんなに男冥利に尽きるチャンスは今までにも無かったし、きっとこれからも無いだろう。
「さぁ、魔王サマ……」
「……うおおおお!!」
もう我慢の限界だ、狐耳女性に飛びかかる。こんな淫乱なお姉さんオレの理性が放っておかない。
「フン!!」
その胸を目に焼き付けるのに夢中になっていて、隣に誰が立っていたのかさえ気付かなかった。この掛け声を発したのはオレではなく犬耳娘で、この掛け声と共に顔に回し蹴りされた。飛びかかって宙に浮いていたオレは真後ろに吹き飛ばされる。
「何すんだ!!」
「ナニをしようとしているのは主です!!」
そうでした。
「はぁ……さいぜん無礼はするなと言わはったんに、今度はあんさんが無礼してはるではおまへんか……」
「うぐっ……」
犬耳娘は表意を突かれ、「だってだって」と後退りする。
「と、とりあえず転送陣の再起動です!狐さん、起動の仕方、教えてください!」
「はぁ……。せっかく、久しぶりに魔王サマと子作り出来はるとおもてはったんに……」
「こ、こづ……。そ、そんな事をしようとしてたんですか!?だいたい子作りなんて堂々と口にして恥ずかしくないんですか、あなたは!」
犬耳娘の顔が狐の代わりに恥ずかしがっている。そんな子供のような彼女の反応に狐は溜息をついた。
「これやから生娘は……」
「きっ、きき、生娘いうなぁああ!」
「子作りは一種の意思伝達どすぇ?そない固く考えるもんとちゃいます」
きっと犬耳娘は本当に生娘なのだろう。経験豊富そうな狐と全く無いと言っていいほど経験が浅そうな犬耳娘の会話に顔が綻ぶ。
「やっと笑いはったなぁ……。ココに入ってきはった時は、ウチの事を処分しに来はったのかと……」
「えっ、いやそんなつもりはないぞ……?」
「そんな顔、しとってはりましたよ」
「そうなのか……」
いつの間にか顔が強ばっていたのかな。あんな目に遭ったのだ強張ってしまうのもしょうがないのかもしれない。確かに、勇者に襲われてから生きた心地がしていなかった。
「せやから、黒曜狐の名に恥じぬよう、ウチが憑き物落としてあげたんどす」
「黒曜狐……?」
「昔、そない呼ばれておりましてなぁ……。黒曜石には災厄を払う力があると言われとうて、ウチもの毛色もその石の色に似とうもので、黒曜狐」
オレをリラックスさせてくれてたわけか。あの頬ずりも、舐め回しも。そう思うと淫乱と思ってしまった事に心が痛んでしまう。
「でも子作りしたいのは本当どすぇ?」
「やっぱり淫乱だったのか!!」




