瀬川清春
Episode.1「瀬川清春」
「…フゥー。」
「授業サボって一服すか?停学なっても知りませんよキヨさん。」
「うるせーよ。そーゆーてめぇもタバコ吸いに来てんじゃねーか。」
オレは瀬川清春。で話しかけてきてるのは1つ下のマコ。本田信でマコだ。
オレたちは七森工業高校に通ってる、オレは3年マコは2年だ。
「そーいやキヨさん!明日土曜でしょ?中学のときのツレの紹介で合コンするんですけど行きません?」
「あ?オレはどーも女ってのは苦手だわ。よくわかんねーし。」
「いや、キヨさん。それがですね…。」
マコの言葉は歯切れが悪い。だいたいこういったときはろくなことにならんのである。
「…なんだよ?」
「そのツレってのが女の子なんすけどキヨさんに可愛がってもらってるなんて話してたらぜひキヨさんをと…。ね?」
そういうことか…。ほら、ろくなことにならない。
「いやね。オレもさすがにそれは無理って言ったんですよ?でもキヨさん去年のあの件で有名じゃないっすか!七工の瀬川清春は名探偵だって!」
去年のあの件とはオレんちの近所にすむお婆さんが行方不明になった事件がありオレがお婆さんの居場所を突き止めたということがあった。そのことでオレは学校中、いや、街じゅうで少しばかり有名人となったのである。
「名探偵って、ばばあの居るとこがたまたまわかっただけだろ?そんな大げさなことかよ。」
まあ、しかし名探偵と言われて気分は悪いものではない。
「キヨさん。頼みますよ!オレの顔を立ててやってください!」
「で?相手も高校生なんだろ?どこ行ってんの?」
「S学院すよ。」
※S学院 15年ほど前まで女子校だった今だに生徒の6〜7割は女子生徒が占めるという私立高校。県内屈指の進学校でいわゆるお嬢様がたくさんいる夢の学校である。
「…い、行ってやってもいいぞ。別に暇だし。」
しかし、全てはここから長くも短い最後の高校生活が始まる。




