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キュラドのお悩み相談室【毒舌・辛口注意】

なろう初心者です!

配信のリスナーになったつもりで読んでみてください!

 今日もキュラドの配信が始まった。

 画面に映し出されたのは、いつもの配信レイアウト。しかし画面の隅には「質問箱お悩み相談」「毒舌・辛口注意」という文字が踊っている。


「……さて。本日は予告通り、貴様らから寄せられた悩みに答えていく。事前に言っておくが、俺は気休めの慰めや都合のいい甘言を吐くつもりは毛頭ない。バッサリ斬られたい者や絶望したい物好きだけが残れ」


 そう言いながらキュラドは、早速質問箱のカードを画面中央に表示させる。


【好きな人がいますが、嫌われるのが怖くて踏み出せません。どうしたら勇気が出ますか?】


「……踏み出す勇気、か。くだらん。嫌われるのが怖いのではない、貴様は『自分自身が傷つくこと』を恐れているだけだ」


 キュラドは肘をつき、画面を射抜くような鋭い視線を向ける。


「拒絶される痛みを背負う覚悟もないなら、一生指をくわえて遠くから眺めていろ。だが……本気で相手と向き合いたいと望むなら、己の身が削れる恐怖くらい呑み込んで見せろ。傷つく覚悟を持てない者に、誰かの心を動かすことなどできん」


 ・『言い方は厳しいけど、めちゃくちゃ本質突いてる……!』

 ・『刺さりすぎて痛いwww』

 ・『厳しさの中にエールが入ってるのキュラド様らしいな』


「次だ。どんどん読んでいくぞ」


【自分の過去の失敗や過ちが忘れられず、前を向けません。どうすれば過去を捨てられますか?】


「過去を……捨てる、だと?」


 キュラドの表情から微かに嘲笑が消え、低く重厚な声がマイクに響く。そのあと、胸元にそっと手を当てた。


「……甘えるな。犯した過ちや背負った過去を『捨てる』ことなど、生きている限りできはしない。それは忘却という名の逃避だ。……過去を消そうとするから苦しいのだ。消すのではなく、その痛みと醜さを抱えたまま生きていけ」


 一瞬、静寂が流れた後、キュラドの眼差しがどこか柔らかく、静かな慈愛を帯びる。


「背負った傷の重みは、貴様が確かに生きてきた証であり、いずれ誰かを庇うための糧となる。過去から逃げるな。それと共に歩む覚悟を決めろ」


 ・『……キュラド様が言うと説得力が違いすぎる』

 ・『自らの過去を全部背負って生きてるキュラド様だから言える言葉だ……』

 ・『「消すんじゃなくて抱えたまま生きていけ」で涙出てきた』

 ・『ただの毒舌じゃなくて、本当の意味で親身になって答えてくれてるな』


「……次だ。貴様らの青臭い悩みに付き合うのも、案外退屈しのぎにはなる」


【10年の付き合いの親友と縁が切れてしまい、ずっと辛くて悲しいです。どうやって気持ちに折り合いをつければ良いですか?】


「……10年か。永い月日だな。辛く悲しいのも当然だ、無理に平気な顔をする必要はない」


 キュラドは背もたれに深く身体を預け、どこか遠くを見つめるように視線を落とす。


「残念ながら縁というものは永久不滅ではない。互いの道や価値観がズレれば、時にあっけなく千切れるものだ。……折り合いをつけようと焦るな。悲しいなら、その喪失感をただそのまま抱えておけ。時が経てば、共に過ごした10年が『確かに存在した輝かしい思い出』として、胸の中で静かに鎮火する日が来る」


 キュラドはそこまで言うと、ふっと柔らかく目を細め、静かなトーンで言葉を足した。


「切れた縁を悲しむのは、貴様がそれほどまでに相手を真剣に愛していた証拠だ。その10年を否定せず、ただ『これまでありがとう』と心の中で区切りをつければいい」


 ・『キュラド様……悲しみを否定しないで寄り添ってくれるの温かすぎる……』

 ・『「時が経てば輝かしい思い出として静かに鎮火する」って言葉が美しすぎる』

 ・『無理に忘れなくていいんだね……胸に染みた』


 次の相談文を読み上げた瞬間、キュラドの瞳から慈愛の光が消え、冷酷な光が宿る。


【彼氏がモラハラ気質で、別れるか迷ってます。優しいところもあって、誕生日はプレゼントをしっかりくれるし、いつも歩道側を歩いてくれるし、私のことをリードしてくれる素敵な彼氏なのですが……】


 呆れたように大きな溜息をひとつ吐くキュラド。


「……貴様、正気か? 脳味噌に虫でも湧いているのか?」


 肘をつき、逃げ場を与えないほどの圧で画面を睨みつけるキュラド。


「プレゼントをくれる? 歩道側を歩く? ……くだらんな。そんなものは人間としての最低限の取り繕い、ただの『餌』だ。小手先の優しさに、まんまと騙されるな」


 容赦のないバッサリとした言葉がマイク越しに叩きつけられる。


「支配と暴力を『リードしてくれる素敵な彼氏』などと都合よく脳内変換するな。恐怖と依存を愛と錯覚しているだけだ。……男というものはな、一度つけ上がらせればどこまでも尊大になり、相手を壊すまでやめない生き物だ。そんな男に自分の人生と心を差し出す気か? 迷う余地などない。今すぐその男と縁を切れ。自分の身は自分で守れ!」


 ・『容赦ないwwwwでも大正論すぎるwwww』

 ・『モラハラを「リードしてくれる」に変換しちゃう危険性を一瞬で見破って叩き直してくれるの助かる』

 ・『「男というものは〜」のくだり、キュラド様が言うと重みが違うな……マジで今すぐ別れてほしい』

 ・『バッサリ斬りつつも、相談者の目を覚まさせようとする優しさがバチバチに伝わってくる』


「……全く。くだらん男に貴重な時間を費やすなど愚の骨頂だ」


 吐き捨てるように呟きつつも、どこか相談者の将来を心底案じるような鋭い眼差しを向け、キュラドは次の質問箱に手を伸ばした。


【21歳女です。彼氏(28歳年収300万貯金無し)にプロポーズされましたが、迷っています。彼氏のことは大好きですが、まだ早すぎる気がして……。キュラド様はどう思いますか?】


 キュラドは質問文を読み上げた瞬間、あからさまに眉間にシワを寄せ、深い溜息をひとつ吐き出した。


「……21歳の貴様に、28歳で年収300万、貯金無しの男がプロポーズ、だと? ……笑わせるなよ」


 キュラドは呆れたように首を振ると、画面越しに逃げ場のない視線を投げかけた。


「7歳も年下で、まだ社会に出たばかりの若い娘にすがりつき、自分の生活の困窮から逃れようとしているのが見透かせんのか? 28にもなって貯金ゼロ、その年収で将来の展望もなくプロポーズだと? それは愛ではない。『寄生』だ」


 キュラドの声が一気に低くなり、氷のように冷ややかな威圧感を帯びていく。


「『まだ早すぎる気がする』……貴様のその直感は正しい。自分の違和感を信じろ。『大好き』という一時的な感情で人生を棒に振ることになる。……断れ。迷うまでもない、今すぐその男から逃げろ」


 ・『寄生wwwwwwでも本当におっしゃる通りすぎる』

 ・『21歳でその条件の28歳はマジでやめた方がいい、キュラド様大正論』

 ・『「自分の違和感を信じろ」って言葉、迷ってる相談者に一番響くやつだ……』

 ・『バッサリ斬るけど、相談者の未来を本気で守ろうとしてくれてるのが分かる』


 続いて表示された短く切実な相談文に、キュラドは先ほどまでの怒りを収め、静かに目を閉じた。


【毎日朝7時に家を出て、帰宅が22時です。転職するか悩んでます。】


 彼の胸の奥で、かつてすり減り、崩壊していった精神の記憶が微かに疼く。


「……朝7時から22時か。起きている時間のほとんどをその仕事に捧げているわけだな」


 キュラドはゆっくりと目を開け、静かで温かみのあるトーンで語りかけた。


「悩む必要などない。……今すぐ転職の準備を進めろ」


 画面の中のキュラドは、どこか悲しげに視線を落とした。


「壊れてからでは遅いのだ。限界を迎えた心と身体は、一度崩壊すれば二度と元には戻らん。……その会社は、貴様が壊れたところで何一つ責任を取ってはくれない。貴様を守れるのは、貴様自身しかいない」


 キュラドは胸元にそっと手を当て、噛みしめるように呟いた。


「心が悲鳴を上げる前に、その環境から去れ。貴様の人生は、そんな不毛な労働に消費されるためにあるのではない」


 ・『キュラド様……優しすぎて泣けてきた……』

 ・『人間が壊れていく過程を知ってるキュラド様だからこそ、重みが違いすぎる』

 ・『「壊れてからでは遅い」は本当にそう……マジで逃げてほしい』

 ・『毒舌のあとのこの真摯な優しさは反則だよ』

 ・『相談者さん、どうか自分の身体を一番に大切にして……』


【先日、彼氏とドライブデートに行きました。一日運転してくれて、解散直前にガソリン代を半額請求されました。払ったけど、ずっとモヤモヤしてます。】


 画面に提示された相談文を読み上げたキュラドは、片方の眉をぐっと跳ね上げ、呆れ果てたように盛大な溜息をついた。


「……フン、解散直前にガソリン代の半額を請求、か。貴様がモヤモヤするのも当然だ。その男の『小ささ』と『姑息さ』が土壇場で見事に露出したのだからな」


 キュラドは肘をつき、皮肉めいた薄い笑みを浮かべる。


「『一日運転してやったのだから、ガソリン代くらい折半して当然』とでも思っているのだろう。折半すること自体が悪いとは言わん。だが、問題はその『出し方』だ。事前に『ガソリン代や高速代は割り勘にしよう』と一言伝えておくか、ドライブ中にスマートに切り出せば済む話だろう? 解散直前という、相手が断りにくいタイミングで請求してくるその根性が実に浅ましい」


 キュラドの瞳から笑みが消え、静かな冷徹さが宿った。


「一日中、楽しそうに格好をつけて見栄を張り、最後の最後に計算機を弾いて彼女から金を回収する……。ケチな男ほど、自分のプライドと懐の痛みを天秤にかけ、土壇場でそういう無様な真似をするのだ」


 画面を射抜くような鋭い視線で、優しくもバッサリと諭していくキュラド。


「『運転してくれた感謝』を人質に取られ、モヤモヤしながらも金を払ってしまった自分を責めるな。その違和感は正しい。相手の小さな姑息さを見抜いた自分を褒め、その男の底を見極める材料にしろ。……次回から遠出する際は、事前に金の支払いを明確にしておくか、あるいは……その程度の小銭でモヤモヤさせる男と付き合い続けるべきか、よく考えるのだな」


 ・『姑息さを見抜いた自分を褒めろ、って言い方スカッとするww』

 ・『金額の問題じゃなくて「解散直前」に請求してくる根性が嫌なんだよね!キュラド様分かってるー!』

 ・『運転してくれた感謝を人質に取られる、って表現が的確すぎる』

 ・『事前割り勘なら気持ちよく払えるのにね……本当におっしゃる通り』

 ・『なるほどな、モヤモヤする側の心理の言語化たすかった』


「……フン。スマートに振る舞えぬなら、最初から背伸びをしてドライブなどに誘うな、ということだ」


【明日提出の大学の課題、1ヶ月前から知ってたのに手をつけてなくて今泣きながらやってます。終わる気がしません。慰めてください……】


 画面に浮かび上がった甘えきった相談文を、キュラドは冷ややかな瞳で一読した。

 そして、間髪入れずに低く短い声を放つ。


「……それは貴様が悪い。以上」


 ・『秒殺wwwwwwww』

 ・『一瞬で斬り捨てられて草wwwwwwww』

 ・『質問者愚か者すぎるだろwwwww』

 ・『それは本当にそうwwww』

 ・『慰めを求めた結果、致命傷食らってて腹痛いwww』


 間髪入れずに次の相談文が表示される。


【深夜のラーメン誘惑に負けて大盛りチャーシュー麺食べて後悔してます……太ったらどうしよう……キュラド様助けて……】


 キュラドの表情は1ミリも動かない。呆れを通り越して無の境地で画面を見つめている。


「……それも貴様が悪い。以上」


 ・『デジャヴwwwwwwww』

 ・『天丼たすかる』

 ・『容赦なさすぎて最高wwwwwwww』

 ・『「それは貴様が悪い。以上」シリーズ汎用性高すぎる』

 ・『一蹴されたくてわざと言ってる説あるこれ』


「……全く、己の不始末を俺の配信で解消しようとするな。甘えるのもいい加減にしろ」


 バッサリと切り捨てつつも、どこかリスナーとのテンポ感を楽しんでいるかのように、キュラドは満足気にふっと鼻で笑っていた。


【吸血鬼設定(笑)キツすぎ。痛いおじさんVTuber乙。早く引退しろよwww】


 画面中央にそのメッセージが表示された瞬間、チャット欄のリスナーたちが一斉に凍りついた。しかし、画面の中のキュラドは怒るどころか、どこか楽しそうに意地悪な笑みを浮かべた。


「……ふっ、ハハハッ! ……見ろ。お悩み相談の箱に、何やら哀れな『悲鳴』が紛れ込んでいるぞ」


 キュラドは喉を鳴らして可笑しそうに笑い、デスクを指先でトントンと叩く。


「『痛いおじさん』……ククッ、ハハハ! ほう、人間にしてはなかなか威勢がいいじゃないか。だがな、わざわざアンチコメントを投げるためだけに俺の質問箱を開き、文章を打ち込み、送信ボタンを押している姿を想像すると……クックッ、愛おしくて笑いが止まらんな」


 キュラドは嘲笑を浮かべ、画面越しに哀れみの視線を向ける。


「どれほど暇なのか、どれほど俺のことが気になって夜も眠れんのか。そこまでして俺に構ってほしいのか? 貴様のその屈折した愛と哀れな承認欲求には頭が下がるよ。……だが残念だったな、俺の心を傷つけるには、貴様の語彙力も度胸もあまりに貧弱すぎる」


 ・『晒し上げて爆笑するスタイル最高すぎるwwwwwwww』

 ・『アンチコメントを一瞬でエンタメに変えるキュラド様強いwww』

 ・『煽りスキルが高すぎるwwww』

 ・『構ってちゃんアンチ、キュラド様の手の上で転がされてて草』

 ・『アンチくん、キュラド様に爆笑されながら晒されてどんな気持ち〜???ww』


「……フン、わざわざ自ら晒されに来るとは、物好きなアンチもいたものだ」


 アンチコメントすらも一瞬で最高のエンターテインメントへと昇華させ、キュラドは悪戯が成功した子供のように不敵な笑みを浮かべながら、次のお悩みに答えるのだった。


 *


 配信終了後、数分経ってキュラドのXが更新された。


 キュラド@Curado_vampire

 芸術点の高いアンチコメントは印刷して額装している。見るたび笑いがこみ上げてくる。


 ・『額装wwwwwwwww発想が強者すぎるwwwwww』

 ・『部屋にアンチコメントの額縁飾ってる吸血鬼面白すぎるだろwww』

 ・『「芸術点が高い」って評価されてるアンチ草』

 ・『送った本人、自分のアンチ文がキュラド様の部屋のインテリアになってるの知ったらどんな顔するんだろうwww』

 ・『美術館みたいにキャプション(解説)付けて飾ってそうww』

 ・『メンタル強すぎて一生ついていくわキュラド様wwww』


 配信を終えたキュラドは、書斎の壁に整然と飾られた小さな額縁群を眺め、満足そうにフッと口角を上げた。

 そこには、過去に寄せられた選りすぐりの「キレのある誹謗中傷」や「迷言めいたアンチコメント」が印刷され、豪華な額縁の中に収められている。


「……フッ、今夜のやつもなかなか味わい深かったな。『痛いおじさん』か。実に素晴らしい」


 デスクの引き出しから上質な用紙を取り出すと、先ほどの質問箱のスクリーンショットを丁寧に印刷し、額縁へと収めていく。

 キュラドは壁に新たな額縁を掛けると、一人上機嫌に高笑いしていた。


 *


 翌朝、キュラドのアシスタントをしているSPのXが静かに更新された。


 SP@SP_support_es

 アンチコメントじゃなくて、応援してくれるコメントの方を大事にしなよっていつも言ってるけど、響かない……


 ・『SPちゃんおはよ〜!昨日の投稿見て言ってるの察したwww』

 ・『「響かない……」の落胆具合がリアルで草』

 ・『キュラド様にとっては「応援コメ=温かくて照れくさいもの(大事にしてる)」「アンチコメ=インテリア(玩具)」な気がするww』

 ・『リスナーの愛は胸の奥にちゃんとしまってて、表面に出てくるのが額縁なんだよきっと!』

 ・『苦労人SPちゃん、毎日本当にお疲れ様です……』


 一方タイムラインでは、お悩み相談配信の有志による切り抜き動画が拡散されていた。


 ・『「それは貴様が悪い。以上」のキレが良すぎて何回も見ちゃうwww』

 ・『寄生って言い切るのスカッとしすぎて草、この吸血鬼最高だな』

 ・『バッサリ切ってるけど、本当にダメなものはダメ、危険なものは逃げろって言ってるのが伝わってきて好きになった』

 ・『おすすめに出てきて初めて見たけど、このVの人めちゃくちゃ面白いな!チャンネル登録した!』

 ・『最後のアンチ晒しでワロタwwww』


「……おいエス。何やら急激に登録者数が増えたようだが」


 チャンネル登録者の急増通知を眺めながら、キュラドが眉をひそめてスマホを差し出してくる。


「昨日の配信の切り抜き動画が大バズりしてるみたいだね。ほら見て、『それは貴様が悪い。以上。』がプチトレンド入りしてる」


 画面を見せられたキュラドは、自分の決め台詞(?)がSNS上で大バズりしているのを目にして、呆れたようにふっと鼻で笑った。


「……人間どもは、己の怠惰や愚かさを叩き直されるのがそんなに嬉しいのか。変態の集まりだな」


 毒づきながらも、増え続けるチャンネル登録者数を静かに見つめるキュラドの口角は、少しだけ嬉しそうに上がっていた。

 切り抜き動画の大バズりを受け、古参ファンたちは待ってましたと言わんばかりに、ウキウキで「キュラド布教用まとめ」を作成・投稿し始めた。


 ・『古参ニキネキたちの布教資料の手厚さに感謝!』

 ・『とりあえず初配信とおすすめされた切り抜き見てきます!!』

 ・『ただの毒舌Vだと思ってたら設定が重すぎて一気に引き込まれたわ。今時ここまで設定作り込んでて、RPしっかりしてるVは珍しい……』

 ・『SPちゃんとのやりとりが微笑ましくて可愛いよ……』

 ・『新規ですが無事に沼に落ちました、アーカイブ全通してきます』


 SPは古参リスナーの布教活動と、新規リスナーの反応を熱心に追っていた。


「……ふふ、見てよキュラド。古参のみんながキュラドの魅力をまとめてくれてるよ。おかげで新規の人たちもみんなキュラドのこと、どんどん好きになってるみたいだね」

「フン、ご苦労なことだな」


 キュラドは気まずそうに顔を背け、腕を組んだ。


「……だがまあ、物好きが増えるのは悪い気はせん。次の配信は、少し長めに枠を取ってやるか」


 不機嫌そうな声を装いながらも、キュラドはデスクの引き出しからノートを取り出し、嬉しそうに企画を構想し始めるのだった。


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