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異なるスキルの使い方  作者: 黒服
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2:幼馴染の誇りとやら

「ズルくないですか?」


 第一声からあんまりな言葉を頂戴した訳だが、俺も神官様の立場ならそう思うだろうし、口に出して言う自信もある。

 だがちょっと待ってほしい。ぱっと見た感じズルく見えるかもしれないが一つ一つ確認していけば実はそんなことはないんじゃないのか?そうは思いませんか神官様?


「いえ全く。固有(ユニーク)をコピーって時点でズルいです」


 だよね。

 その人固有の能力をコピーして使えるってんだからズルくない訳がない。


「スキルの発動条件やコピーしたスキルの消費魔力の問題は妥当だと思いますけど、コピー出来る数にも使用回数にも制限が無いってのはズルいを通り越して卑怯と言ってもいいですね。卑怯です!」

「わざわざ目を見て力強く言わないでもらえますかね?」

「そうは言いますけどね卑怯さん。スキルにも当然制限ってのがあるんですよ卑怯さん。コピー系統だったら一回使用したらコピーし直さなきゃダメとか、そんなんを丸っと無視して我が物顔でスキルを使用できるんですよ卑怯さん? これを卑怯と言わず何と言えばいいんですか卑怯さん?」

「わかったからその呼び方止めようか」


 卑怯なのは俺じゃないでしょ?


「そして還元ですよ。これそのものはそこまで珍しいものではないですが、()()()()()()()()()、そう表記されているということは最初に五割の魔力を使うだけで後は解除するまで効果が続くということでしょう? その間ずっとスキルをコピーして、さらには使用することもできるんでしょう? 魔力吸収系のスキル覚えたら半永久的に使えるんじゃないですか卑怯スキルさん?」


 呼び方にスキル足しても結局それ俺の事じゃねぇか。


「最後にこれですよ[コピーキャット:異]Lv.1。まだ異はいいですよ。異は。これで見るの二回目ですからね。でもですね、何で『Lv』があるんですか?おかしくないですか? 何でこれ以上卑怯になる余地を残してるんですか? 成長期なんですか?」

「知らないですけど、レベルがある固有(ユニーク)もあるんじゃないんですか?」


 汎用スキルはレベルがあるんだし、俺が知らないだけで固有(ユニーク)にもレベルが存在しててもおかしくないと思うんだけど。ってか成長期って何だよ。


「無いですよ。ご存知でしょうが、固有(ユニーク)スキルはその人の十八年間が基となったものですから、その十八年間で完成されている()()なんです」


 ふむ、言われてみれば確かに納得。

 とすればやっぱり……。


「異世界の血が関係してる、とかですかね?」

「あなたのお祖父さんやお父さんの固有(ユニーク)にレベルは無かったですけど、考えられるとすればそうでしょうね。何がどうなってそうなったかさっぱりですけど」


 んー、まぁレベルが有っても悪い事じゃないだろうし、とりあえずはいいか。


「確かに悪い事ではないんですけど(色々と思う処は有りますが)……ともあれ固定は無事に終了いたしました。お疲れ様です。卑怯・カナメ・スキルさん」









その呼び方、絶対に他所ですんなよ?






◆神殿前◆


「カナ」


 神殿から出てきた俺を『カナ』と呼び、声を掛けてきた人物。俺の事をそう呼ぶヤツはこの街に一人しかいない。


「おはよう、アルマ」

「おはよ」


 幼馴染のアルマだ。

 アルマとは赤ちゃんの時からの付き合いだから一緒に居る事も多く、百四十五cm未満という身長に、幼い顔立ちも手伝って周りからは俺の妹扱いされている。

 アルマの方が三ヶ月くらい年上なんだけどね。本人はあまり気にしてないみたい。

 で、このアルマなんだけど。


「神殿に用事?」

「違う。カナを迎えに来た」

「一応聞くね。何で?」

「幼馴染だから」



 幼馴染という立場に謎の誇りを持っている。あ、ガッツポーズとかしなくていいです。


 と言うのも祖父ちゃんが創造した地球の物語に影響されたみたいで。

 やたらと世話を焼いてくる幼馴染とか「大きくなったら一緒に冒険しようね」って言ってくる幼馴染とかね。だからという訳ではないんだけど


「これで一緒に冒険できるね♪」


 と言った感じで俺も物語の主人公達の仲間入りを果たしている。

 元々物語に影響を受ける前から一緒に冒険をしようって話はしてたんだけどさ、影響され始めてから拍車が掛かったというか、磨きが掛かったというか。

 ともかく、お互いに固有(ユニーク)の固定が終わったら旅に出ようって事になった。



「すぐには出ないけどね。何の準備もしてないし、固有(ユニーク)の検証もしてないから」

「そういえば、カナの固有(ユニーク)ってどんなスキルだったの?」

「コピーキャットって言って、コピー系統の固有(ユニーク)だったよ」

「おぉ、凄い?」

「かなり凄いと思う。詳細はまた今度な。さっきも言ったけどまだ検証してないから」

「うん。楽しみにしとく」


 そんな話をしている間にアルマの家に到着する。

 流石に隣同士って訳じゃないけど我が家もすぐそこだ。


「私の方はもう準備出来てるから、カナの準備が出来たら声を掛けて」


 早。流石アルマさんだぜ。


「わかった。準備が終わったら声かけるよ」

「ん。じゃあ、カナ。またね」

「おう。また」


 さて。俺も帰って色々と準備しますかね。

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