要塞7
「おい、584どうしたんだよ、応答しろよ」
返答は返ってこない。
「どうしたんだよ、答えてくれよ」
『動きが鈍った』
「鈍るほどの腕前はねぇよ」
チバ達は気にはなるが、今は生き残る方を優先しなければならない。だがチバ達を気にしたためなのかは分からないが、さっきまでの集中力が嘘みたいに消えている。
「くそっくそっくそっ」
敵の動きに合わせて回避しようとするのだが、避けきれずにかする。機体のダメージが酷くなっていく。焦ってくる。
「572そっちは」
『………………すいません………………通信する余裕が』
「了解」
向こうも忙しそうだ。援護は期待できそうにない。
『トワさんが乗り込んだ後に動きが良くなった、これがこいつの本当の性能かよ』
『101援護いる』
『大丈夫だ、そっちは』
『そろそろ、っ』
敵の動きが鈍る。
『後退する』
敵が引いていく。
『ナカイさん、今度は平和なときに』
「いやその前に」
『ですよね、だから』
衝撃、右腕を撃ち抜かれる。
『これで追えないでしょうじゃあ』
「572」
『……………無理……です』
「ああ、了解」
追撃はできない、被害は甚大だ後退するしかない。だがその手の通信を管理しているチバと連絡がつかない。
「584、595聞こえているか、返答を」
『…………うっ、隊…………長、…………悪いっす』
「おい、595どうした」
『撃…………墜されたっ………す、血が』
「おい、595、サトウ。572ついてきてくれ」
無線はそれ以上何も返さない、だから輸送機が向かっていった方向に進む、全力疾走だ。撃墜されたと言うことはその前に回避行動をとったと考えられるために、すぐには見つけられないだろうから、余計に急がなければならない。
「584、595、何か返してくれ」
何度も、何度も呼び掛ける。だが返っては来ない。
「572分散して探そう」
トワと別れ、探す。無線を返せると言うことはそれだけの機材は残されているのだ、見つけるべきものはあるのだろう。目を皿のようにして探す。何かが見えたような気がする。
「あれか」
そちらに向かってはし。アラート音が一瞬して、すべてのモニターが消える。
「何で」
機体を動かすことができず、地面に叩きつけられる感じがする。体が揺さぶられる。そこらじゅうに体を打ち付け、意識が飛んだ。




