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ある兵士の戦争  作者: iLL
ある兵士の潜入
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潜入3

 突入のために準備する、サブマシンガンのマガジンが異常ないか、薬室に弾丸が込められているか、サイドアームのハンドガンも同じ確認をとり、ついでにサイレンサーを取り付ける。

「用意完了」

「こっちもっす」

「鬼が出るか蛇が出るか」

「どっちも出てほしくないっすね」

「だな、で王女これから忙しくなりますが足に自信は」

「足にじゃと」

「走り続けられるかってことっすよ」

「無理なのじゃ」

「サトウ」

「俺通信機背負ってるっすよ」

「……分かった、背負うんで多少揺れるのは我慢してください」

「分かったのじゃ」

 その時無線機から音が3回鳴る、微かな音だがこの音が合図だ。

「突入する」

 ハンドガンを構える。

「了解っす」

「誰もいませんように」

 秘密の扉が開かれる、何が待ってるかはその時次第だ。

「なに」

「ちっ」

 指に力をかける。

「待つのじゃ」

 王女が手を伸ばし腕を横に反らす、当然ながら外れる。

「何を、ちっ降りてろ」

「…分かったのじゃ」

 シルビア王女を下ろす。そして再度銃を向け直す。

「ライラなぜここに居るのじゃ」

「王女なぜこちらに」

「ナカイやめるのじゃ」

「いえ王女仕方ないですよ」

「なぜなのじゃ」

「私が王女殺害に協力したからです」

「えっ」

「 SoldierTypeⅡに細工に協力しました 」

「G1どうします」

「警戒頼む、まだばれてないといいが」

「大丈夫だ、ここら辺には私以外いないよ、それに出たところに監視カメラがある外に出ない方がいい。けど来たのはあんたらかナカイ」

「来ちゃ不味かったか」

「不味くはないさ、ただ驚いただけだ、私の所に来た資料はあの罠を抜けて反撃に出るほど優秀だとはかかってなかったからな」

「どうせあれだろ、使い捨てても構わないくらい弱いとか書かれてただろう」

「そんな感じだな」

「なぜ、なぜなのじゃ、なぜ妾を」

「王女が望む平和のためですよ」

「なんじゃと」

「王女がいなくなり、ナカイ達が死ねば、初の惑星間戦争で使用された兵器が手に入り、武力による平和が手にはいるようになります」

「妾はそんな平和」

「対話による平和なんて、出来ないことはないでしょう、ですがどこかに禍根が残ります、その禍根がまた平和を脅かす、それじゃあ王女が望んでおられる完全な平和が手に入らない」

「そんな」

「だから武力により平和を作るヘルムート王子に協力しました」

 沈黙が流れる。

「ですが、あそこまで徹底的にやるとは思いませんでした」

「ならお前の作戦は」

「あんたらが死んだ後に王女だけ連れて逃げる予定だったさ、そのために用意もしてた、話もつけてたはずだったんだ、だったんだよ」

 壁を叩く、息が少し荒いようだ。

「だけど、あんたらが死ななかったから、あそこまで徹底的にやったんだ、そうだそうに違いない」

 ライラは腰に刺してある剣に手をかける。

「まだだまだ挽回できるさ、王女もおられる、私の機体もある、殺すべき相手もいる、全員はいないが1人でも死ねば十分だ」

「おい」

「大丈夫、大丈夫まだ王女の望む平和を実現出来る」

 狂気的に聞こえる。

「私が王女望みを叶える、叶えるんだ、私の手で。それが、それこそが王女が望んでおられるのだ」

「おいどうすんだ、この感じだと殺すしか」

 この感じだとスタングレネードでも催涙ガスでも効果が発揮する前に真っ二つだろう。

「王女に気安く話しかけるなぁ」

 突っ込んでくる、引き金を引く。それに気づいたのかわずかに避ける。

「マジかよ」

 剣を避けられない。だが止まる。

「なぜ王女が」

「妾はナカイに死んで欲しくない、それに妾はそんな平和を望んでなどいないのじゃ」

「そん、そんな、なら私は一体何を」

 ライラは剣を自分に向ける。

「私は私は一体」

「それに妾はライラにも死んで欲しくないのじゃ」

「えっ」

「妾は出来る限り誰にも死んで欲しくないのじゃー」

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