潜入1
王女がそう決めた後、王都に直行する。速度優先のために俺も装甲車の中だ。移動中は潜入時に使用する装備を点検する。
「サブマシンガンにマガジン5、ハンドガンとマガジンが3、ついでにグレネード6に一応設置式爆薬も少し持っていくか」
「ナカイさん無線機は」
「いっけね、サトウお前が無線担当でいいか」
「いいっすよ」
それらをマガジンケースやホルスター等にしまいベストに装着していく、出来る限り取りやすい位地に自分で把握しながらだ。こうした事がとっさの時せいしを左右するかもしれないし、更に暗視ゴーグル、フラッシュライト等々も準備していく。
「のうナカイ」
「出来る限り、人を殺してほしくないのじゃが」
「それは」
「出来る限りでいいのじゃ、ダメなのじゃ」
「まあ、いいですけどね。そんなに装備ないですよ」
「聞いておくが何があるのじゃ」
「スタングレネードに催涙ガス位ですね」
「ならどっちも持っていくのじゃ」
「それならこれ被ってくださいね」
予備のパイロット用ヘルメットを投げ渡す。
「王女に何て渡し方を」
「よいのじゃ、それでどう使うのじゃ」
「合図したら脇のボタンを押してください、そしたらフェイスシールドが降りてくるんでそのまま待機で、そしてまた合図したらもう一回押してくださいね」
「合図って何をするのじゃ」
「肩を叩くとかなんか考えときます」
「王女の肩に触れないでください」
「あーはいはい了解了解」
そう言いながらベストにスタングレネード3つに催涙ガス2つを取り付ける。ついでにサトウの分も準備する。そして最後にサブマシンガンにスリングベルトを取り付ける。これで準備完了である。
「と言うかこう言うのってちゃんとした歩兵とか本当の特殊部隊だよな」
『おいG1聞こえているか』
「はいなんでしょうか」
『王女だけは死んでも絶対に守れよ』
「了解」
『頼んだぞ、こちらは出来る限り引き付ける』
「なあひとついいか」
『なんだ』
「あんたはこの作戦どう思うんだ」
『王女が決められた作戦だ、どんな困難でも成功させてやるさ、それが私たち騎士団の仕事だ』
「そうかい」
「ナカイさん、無線を傍受したのですか王国軍本隊が戦闘開始した模様です」
「で状況は」
「三つ巴見たいですね、一応は優勢ですが余談は許さないようです」
「なら少しは時間かけられるか」
「そうですね、ですが時間をかければ挟み撃ちの危険性も」
「ナカイ時間がないのか」
「ありませんね、少し余裕はあるようですが」
「なら急ぐのじゃ」
「これ以上は急げませんよ、それにどうやって潜入するか」
「ならあの通路を使うのじゃ」
「王女それは緊急の時の」
「今が緊急なのじゃ」
「それは」
「でそれはどの辺りに」
「この辺りなのじゃ」
王女が地図の一点を指す。
「チバ」
「了解」
「あの内密に」
「分かってます、作戦終了後に即座に削除並びに緊急事態時には」
「優先的に物理的消去しますよ、安心してください」
データでやり取りしているのだが、緊急事態になったら即爆破できる用に爆薬を設置する。
「それでこの通路は」
「中はどうなっているかわからないのじゃが、妾の部屋に繋がっておるのじゃ」
「ならそこまでは行けるのか、で中は」
「中に入ったら妾が案内するのじゃ」
「了解」
本当は地図などがあればいいのだが、安全の確保の為かその類いのものが一切ない。だからもう完璧に出たとこ勝負になるだろうと思われる。
「あっ王女これを渡しときます」
俺やサトウが使うのと同じベストだ、多少の防弾性能はあるので拳銃弾くらいなら防げるだろう。
「これを着ればいいのじゃな」
「王女がこのようなものを着るなんて」
「なら着なくてもいいのですが」
「いや着るのじゃ」
王女がベストを着る、ついでにメイドさんに最低限の装備を渡しつけてもらう、フラッシュライトにケミカルライト5本ほどだ。
「ナカイこれはなんなのじゃ」
「折れば光ります、後左から2本分は光りませんがクリスさん達には伝わるライトなので本当に危険なときに使ってください」
「わかったのじゃ」
「ナカイさんそろそろ着きます」
「早いな」
「本当ならここから用意があるのですけど、隠し通路が使えるので」
「了解、よっしゃ潜入するか」




