宇宙7
『落ちろ、落ちろ、落ちろ』
なかなか落ちないためか殺気だって来る。
『落とす気がないなら邪魔をするな』
落とすだけの技術がないのだから、そう言われてもどうしようもない。
『ナカイさ~ん使えそうな武器がキャッ』
『甘い』
「シノダ無事か」
『はい~けど戦車が~』
「シノダ機右腕破損、後退させても」
「ああ、て言うか何だよあれ見ないで撃ったぞあいつ」
こちらから銃口をはずしたと思ったら、俺からは何も無いところに向けて見ずに撃っていたのだが、それはシノダ機に向けて撃っていたものであった。
「何だよあれ化け物かよ」
「ナカイ特務少尉落ち着いてください」
「ああ、落ち着いてる落ち着いてるよ、笑いが込み上げるくらい落ち着いてるよ」
人は絶望した時には笑ってしまうと何かで聞いたような気がするが、今その気持ちを味わっている。
『こちら104後3分耐えられますか』
「カップラーメンなんか待ってられるか、もっと早く来てくれよ」
『あれその声』
「声なんてどうでもいいから早く来てくれよ」
何かしょうもないことを言った気がするが、気にしてはいられない。
「ナカイ特務少尉援軍が後3分です」
「了解」
だが向こうもそれに気づいたのか、パイルガンをしまい、ヒートスティックを構える。格闘戦で確実に仕留めるようだ。
「敵機格闘戦に変更」
「わかってる、関係ない」
打ち合ったら死にそうな気しかしない。だから変わらず回避を繰り返すしかない。近づかれたら敗けだと思い、距離をとる為に友軍に向けて飛ぶ、着いてこないで背中を向けたら反撃すると決意して。
「トワ後ろ警戒」
「了解」
少し余裕ができた為、機体状況をチェックする。真っ赤だった、どこもかしこも。またその他を調査するがスラスター用の燃料が切れかけだったりと色々と限界であった。
『後1分30秒後に合流します』
『ちっ仕方ない』
「敵機パイルガンを装備し直しました」
「了解回避する」
「撃つタイミングはこちらで、来ます6時」
後ろからパイルガンを撃たれる。俺は右に避けようとした。スラスターが一瞬だけつき消えた。右腕に当たる。その衝撃で機体が回転し出す。バランスをとり直そうとしたんだが、もう燃料が残っていなかった。四肢を動かし止めようとしたのだが、何かにぶつかる。体が揺さぶられる。機体の回転は止まった、だが機体が動くのやめた。ぶつかった衝撃でどこかおかしくなったらしい。ただでさえ壊れかけだったのだから仕方はないとは言え、このタイミングはひどすぎた。避けることも抵抗することもできそうにない。唯一生きていたメインモニターを見ると銃口と目があった。




