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ある兵士の戦争  作者: iLL
ある兵士の戦場
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宇宙5

 シノダ達と合流する、だがトワ機は無惨な物になってしまっている。

「752無事か」

『……だいない……』

 通信は帰ってきているのだがコックピットな中が見える状態になっており、中はぼろぼろになっており、装甲の一部は熱を帯びているのか真っ赤になっている。

『ナカイさ~んトワさんは~』

「752機体を破棄しろ」

『です……だたた………す』

 通信が不明瞭すぎてよくわからない、だが危険なのはわかる。

「よくわからんが破棄しろ破棄、そう言えば753の状態は」

『そんなに傷はないんですが~武器がもうチェーンソーしかないです~』

「優秀じゃん」

 自分の機体を見渡すと四肢はあるのだが傷だらけかつ色々と悲鳴を上げている。武器に関しては接近武器しか残っていない。

『了………した』

 トワ機からトワが脱出する。トワの状態は右腕と両足がない。トワに近づき回収する。

『ナカイ特務少尉すみません』

「いや別に構わないんだが、大丈夫なのか」

『はい、体の9割は機械に置き換えていますので』

「……そうか」

 トワを機体に回収し、トワ機をヒートスティックが破壊する。一応機密保持のためだ。トワの様子をうかがう。

「ナカイ特務少尉どうしましたか」

「いや、……何でもない」

 痛くはないとは言うが、見てていい気分は全くもってしない。

「それでこの艦を投降させたのはどうやって」

「穴開けた、と言うか今味方は」

「大分押しています、その隙に私と753は合流しに来ました」

『あの黒いのと青いのが大活躍してましたよ~』

 キクチだと思われる機体が頑張っているらしかった。

『けどなにか探してたような~』

「何かって何だよ」

『さあわかりませんよ~』

「はぁ、で友軍の被害は」

「我々も含め残り33機と戦艦1隻ですが、私達が本隊を離れる前に敵艦10隻を大破させていました」

「頑張りすぎだろ、まあけど帰れそうだ」

 つまり、残る艦は多くて後9隻ほどだ、もうほぼ勝っていると言っても過言ではない。

『帰れるんですか~』

「普通なら5割損失で全滅だったけ」

「ええそうです」

『よかった~』

 話を聞く限りでは勝てたらしいので、気を抜いて無線に耳を傾けながら待機する。停戦するなら無線連絡が入るだろうと思ってのことだ。案の定無線に通信が入る。

『全機聞こえるか、むこうが投降してきた、追撃可能な部隊はあるか』

 誰も答えない、なぜなら激戦を越えてみんなギリギリなのだろう。

『分かった、投降を受理する。全機作業に』

『ふざけるな、お前らはそうやって逃げ、悪魔みたいな所業を続けるんだろ』

『おいキクチ聞け』

『残る艦はあれだけだ、他の艦すべてを沈めて残ったのはあれだけなんだからな』

『おい、あの艦は』

『キクチ少尉とまれ、戦闘はもう終わった。それ以上は命令違反になるぞ』

『止めたきゃ止めてみろ、あいつらが、彼女を作ったようなあいつらがいる限り悲劇は生まれるんだ。ならここでそれを止める』

『言うことを聞いてキクチ』

『ナカイ特務少尉あの黒いのがこっちに来てます~』

『うるさい黙ってろ』

『生きている戦車があれば止めてくれ、もうすでに停戦している、繰り返す停戦はもうすでにしている』

 キクチ機がこちらに向かってきているようだ、それも投降した艦を沈めるために。

「ナカイ特務少尉どうしますか」

「止めるしかないよね、投降した後の兵の虐殺やら停戦後の戦闘行為なんかしたら色々と問題だよね」

「そうなりますね」

「トワ時間がない体の固定は」

「出来てます」

「ならキクチを止める、753は武器を探して支援してくれ」

『わかりました~』

「751戦闘を開始します」

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