宇宙4
回避しながら無線に叫び続ける。だが返事は来ない。また避けてはいるとは言うがすべては避けきれてはいないため、銃弾が機体を叩く。その音がコックピットに響くたびに身がすくむ。
「誰か早く気づけよ、くそ」
だがうんともすんとも言わない、残っているのは自分だけな気がしてくる。
「本当に気づいてくれよ、頼むよ」
宇宙に放置される恐怖が襲いかかる。
「もう突っ込んでいって死のうかな」
その言葉と共にパイルガンの弾が切れる。予備のマガジンはあるのだが、換えたって戦艦には効果が薄そうだ、なら運よく生き残るためにも突っ込んでいって切っていった方が生き残りやすいのではないかと言う気がしてくる。
「なら切り込むか」
動きが読まれてきているのか、よく当たるようになっているしどっち道死ぬのであればかっこよく散ろうと覚悟する。だがそうは思うのだが手は震える。
「……行くぞ、…行くぞ、行くぞ」
自分に言い聞かせる。パイルガンを腰に戻し、ヒートスティックを装備させ、スラスターのパワーを上げる。突っ込むなら最速にしなければと言う思いからだ。
「ウオオォォォォー」
戦艦に向けて一直線で突っ込む。行きなりの動きだった為か段幕が薄くなる。
「オオオォォォォー」
叫ぶ、叫び続ける。何となくだが叫び続ける。叫ぶのをやめたときに死にそうな気がする位の勢いで叫ぶ。弾が遅くなって見えたりはしない、いきなり操縦がうまくなったりしない、進みながらも当たり続け、機体が壊れていく。だが宇宙で苦しみながら死ぬよりはこんな恐怖、一瞬であると思い気持ちを奮い立たせる。
「ォォォォーゴフゥ」
叫び続けた為かむせた。だが戦艦に張り付くことはできた。ここなら弾は飛んできにくいはずた。だから俺は戦艦にヒートスティックを突き立て、戦車が入れるくらいの穴を無理矢理に開ける。中に何があるかは気にしない。気にしてる暇なんか、無い。隔壁が閉じていくが関係ない。戦車で飛び込んだのだ無理矢理に突き進む。目指すは中央らへんだ、その辺に司令室などがあるだろう、なければ後部まで行き、エンジンを吹っ飛ばせばいい。最悪そこまでしなくても投降を促せばいい。そう思いながら切り進む。そこに館内通信だろうか声が聞こえる。
『貴様何をやっているのか分かっているのか』
聞こえるがわからないが外部スピーカーで答える。
「敵艦に穴を開けてる」
『それ以上来たら自爆するぞ』
「別にいいよ、戦車1機で戦艦ひとつ十分に勝利と言えるだろう」
止まらず切り進む。
『だが貴様も死ぬぞ』
「宇宙でじわじわと窒息するなら一思いに死ねる方がいい」
『ふざけているのかきさ』
『ふざけてんのはあんただ』
スピーカーの先で爆発音がしてすぐに止む。
『こんな状態で抵抗できるわけ無いだろバカ野郎が。投降する、機関を止めろ早く』
少し待つと機関からの反応が消える止まったようだ。
「機関の停止を確認、ならびに投降を受理、武装とメイン出力を止め救難信号を上げてくれついでに格納庫は接収させてもらうが」
『ああクルーの身の安全を保証するなら』
「了解こちらも武装をしまう」
機体を来た通りに戻し武器をしまう。
「こちら751、戦艦1隻の投降を確認。繰り返す戦艦1隻の投降を確認」
『………753、………さ~ん……さん、トワ……』
「生きてたのかよかった、よかった」




