宣言
ハヤシ少将と別れ、占領した格納庫へとトラックに詰め込まれ向かう。乗っているのは俺やトワ、シノダ、それにパイロットのみだ。チバやサトウは別の所に連れられていったようだ。顔見知りはおらず全員が疲れきった顔をしている、その中の人が話しかけてくる。
「よう、あんたら、さっきの戦闘どこにいた」
「俺らは左翼の前線だったけど部下がな、ついでに戦車も失っちまった」
トワの方を見る。
「よく助かったなあれで」
「彼女は運がいいんだ」
「そうか、ならその運にあやかりたいもんだ」
「で、何でそんなことを聞いたんだ」
「いやな、俺は中央部最前線で戦ってたんだがすぐに撃たれて後退したんだが、いい話といやな話を聞いちまってな、話してぇんだ。どっちから聞きたい」
「どっちからでもいいんだが全員聞いてるみたいなんだが」
「別に構わねえよ、でいい話からにするか。いい話って言うのはな、あのオオタ大尉が捕まったらしい」
「へぇそうなのか」
「驚かねえな、まあ、あいつはいつも俺らに無茶言ってわめき散らしていたから、知ってて当然か」
「まあな」
「けどな何で捕まったかは知らねえだろ」
当事者だとはすごく言いにくい。
「昔フラレた相手を戦場で故意に殺そうとしたんだってよ、笑えるな」
「だな」
当事者としてはすごく笑いにくかった。だが全員笑い転げるほど笑っている。
「なんだつまらなかったか」
「…いや、いい話がデカかったからいやな話の方も同じくらいでかいような気がして」
「まあそれもそうだな、ならもうそっちも話すか、整備所の謎の箱があっただろう」
見てはないがあったのだろう、回りはうなずいている奴が多い。
「あれの中身を見ちまったんだが、宙戦用の追加スラスターだ。つまりこのまま宇宙にあげられるかも知れない」
「だけどよ」
誰かが声をあげる。
「宇宙の味方はヤられちまったって聞くんだが」
「だから片道だけの任務だろうよ」
トラックの中に動揺が広がる。だが隅に座っていた、筋肉質な女がしゃべる。
「だけど、このままやっても負けるだけなら、私はやつらを1人でも多く、殺したい。だろうみんな」
動揺が少しずつ収まっていく、どこらか同意の声が聞こえ、それがどんどんと大きくなる。
「それによう、俺見たんだ、あの新型艦のエース部隊も宇宙に上がるらしいぜ」
「それマジか」
「ああ俺も見たから、マジだぜ」
そんな話をしていながらも、トラックは格納庫へとついた。格納庫には、追加のスラスターを着けた、二式戦車が多数ある、それを見ていると誰かがかけより声を出す。
「全員空いている戦車に搭乗、どれも整備済みだ、すぐにでも出せる」
それを聞くと全員トラックから降り、近くの機体へと飛び乗る。自分達3人も同じだが。乗り込み、細かい調整をおこう。機体は整備済みであり武装もパイルガンとその弾丸多数、ビートスティックに盾と、充実している。そこに通信が入る。
『全員手を止めずに話を聞いてほしい。私はハヤシ少将だ、君達にはこれから宇宙に上がってもらう、そしてやつらの軌道上にある、本拠地を潰してもらいたい。今回の任務にあたっては最大限の装備を用意した、これが我々に出来る最後の支援だ、これ以上は何もできない、助けにもいけない。だがそんな中でも君達は任務を成功させられると思っている、だから、各員、この世界を任せる。各員奮闘を期待する、以上だ』
『よし、準備完了しだい、全員必ず成功させてくれ』




