兵士
トワ機に乗って艦へと戻る。
「強かったですね敵」
「ああ何あれ、向こうのエースか何かじゃないか。何てもんに追われてるんだよこの部隊は」
『ナカイ生きてるか』
「ああ生きてるよクマガイ、と言うかなんだあれは」
『あれ、いやあれらは宇宙にいたときから追ってきてる部隊だ。やつらのせいで宇宙の部隊は大打撃を受けた』
「そんなものに追われてるのかよ」
『それにしてもナカイお前の部下強いな』
「ああってトワだけかよ、俺は」
『変わりないな』
「おい」
「ナカイ特務少尉格納庫に入ります」
格納庫の中は戦場だった、数少ない整備士たちが動き回り大変忙しそうだ。
『752、1番手前に止めて。手の空いたものから751機の回収急げ』
「了解です」
機体を止めて、降りる。
「ナカイさんお帰りなさい」
チバが下にいた。
「ああ死ぬかと思ったよ、もう二度と遭遇したくない」
「お帰りっす、俺は今から仕事っす」
サトウもいて、運搬車の準備をしている。
「悪いな仕事作って」
「いやいいっすよ、仕事しない方が暇っすし」
「おい」
キクチが詰め寄ってくる。
「ふざけんなよあんた」
殴りかかられるが、受けめる。
「何が」
「あんたちゃんとした兵士なんだよな、それならなんであんなに弱いんだよ」
辺りが静かになる。だがそれに気づかずキクチは続ける。
「あんなに弱いなら兵士を作る理由要らないじゃんか、それにその兵士に使わせるこんなものなんか」
「それだけか」
「まだあるね」
「なら降りろ、ここから今すぐに。それかやめろ」
「ああやめてやるよ」
それを聞いたとたん俺は腰のホルスターに入っている、拳銃を抜き目の前にいる男に銃口を押し付ける。
「機密事項を知りすぎた男がいる、どうすればいいか判断を」
「ナカイ特務少尉、さすがにそれは」
トワが止めようとする。
「それが軍のやり方かよ」
「そうだ、ついでに言うとお前の死を隠すのは簡単だ、どこかの死体と一緒にカウントして身元不明の死体をひとつ作ればいい」
「本気かよ」
「ああ命令ばあれば、それくらいはやる。ついでに言うと兵士って言うのは強い1人は必要ない、ある程度戦えて命令に従う10人が必要だ。だからそれを揃える為に色々やってるんだ、だからそれが嫌ならやめろ」
「やめたら殺す気なんだろあんたは」
「それが決まりだからな。ただ艦長とかは知らないが、クマガイは別だろうなあいつはどこか甘いところがあるから止めようとするだろうな」
「なら」
「それに」
「ナカイ特務少尉」
横から誰か突っ込んでくる、コクボだ。避けられなくはないのだが、空気を読んで辺り倒れる。そして揉み合い、銃をわざととられ、馬乗りにされる。
「キクチ、逃げたいなら逃げてくれ俺が時間稼ぐから」
「けどそれだとお前が」
「これまでお前が命がけで守ってくれたんだ、今度は俺の番だ」
そしてコクボは叫ぶ。
「全員道を開けろじゃないと撃つぞ、早く逃げるなら逃げろ。ここからなら西に少し行ったところに町があるからそこに行けば助かる」
「だけど」
「早く」
「………わかった」
キクチが外に向けて走る。
「止めるな、止めたら撃つぞ」
「全員撃つな」
そしてキクチが艦から出ていった。
「はぁどうしようか」
「ナカイ特務少尉どうすれば」
「えっいつの間に」
トワがコクボの頭に銃を向けている。
「いやこいつじゃなくてキクチの方、セーフティー外してないから撃たれる心配ないし、後腕が自由だからどうにかなるし」
そう言うと、コクボの持っている銃を掴み腕ごとひねる。そうして奪い取った銃を向ける。
「艦長に相談に行くか」




