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ある兵士の戦争  作者: iLL
ある兵士の戦場
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追撃3

 その言葉が聞こえると敵の動きが変わる、なんと言うか早くなる。

「けど突っ込んでくるなら」

 構わず撃ちまくるのだが、最低限の動きだけで回避される。

『甘い、甘い、甘いぞ貴様』

「なんで避けられるんだよこいつは、752の方は」

『無理です当たりません』

「化けもんかよ」

『ここで死ね』

 突っ込んでくるので避けようとする、が避けることも想定していたのか避けた先に体当たりをして来る。

「くそ」

 衝撃、一瞬暗くなる、そして再度衝撃。コックピット内の電源が落ちた。


『751聞こえますか751』

「ううっ、ああ」

 通信によって意識を取り戻す。コックピット内は色々と壊れており外の状況がわからない、更にどこかぶつけたのか体に痛みがある。だが機体状況はそれほど悪くなく、無理をすれば動けるくらいだ。

『751脱出を』

「ああ」

 コックピットのハッチを開くと真上に戦車がいた。

『ナカイ特務少尉早く乗ってください』

『ナカイ無事なの』

「ああ無事だ854艦砲は」

『まだ無理です』

「了解、後退する」

 そう言ってトワ機に乗り込もうとしたとき、トワ機が撃っていた銃の音が止まる。

『弾切れです』

「マジかよ」

 撃っていた方を見ると敵機が突っ込んでくる。

『ナカイ特務少尉逃げてください、私が時間を稼ぎます』

「バカ野郎お前が早くにげろ」

 とは言ってみるが逃げられそうにはない。たぶん敵が突っ込んでくる方が早いだろう。もう諦め半分だ。だが急に敵機が横に飛ぶ。

『ふははは、やっと来たな新型』

 俺達と敵機の間に戦車が飛び込んでくる。

『あんたら軍人だろ、それなのになんで僕が戦わなくちゃならないんだよ』

『ナカイ特務少尉早く』

「ああ」

 機体をよじ登り、コックピットに入る。

「ナカイ特務少尉どうしますか」

「彼を支援する、敵機に追撃されて、その上補給も受けられないなら戦車1台でも重要だろ」

「了解支援します」

 そうするとすることがほぼなくなるので様子を見渡す。あの新型に乗っているのはキクチだろう、機体の性能が従来型より上なのもあるが、本人の腕前も大分高そうである。敵機はそれ以上であるが、機体が古いのであろう。

『くそっくそっくそっ』

『ふははは楽しい、楽しいぞ新型……………ちっ時間か、後退するぞ』

 そう言うと敵機は地面に弾丸を叩き込み、砂煙を作り後退した行った。

「ナカイ特務少尉追撃しますか」

「いや無理だろう、まあ命令が来たらするが」

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