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超越者の冒険録  作者: 油ーラ
2章.迷宮都市アルテルナと1つ目のライフガベレージ
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21.三役所会議とCランク昇格試験日延長

それから、憲兵と騎士達が冒険者ギルドの中に入り、まだその場にいたり検査から戻ってきた冒険者やギルド職員の間に騒動が起こる。

だがそれを憲兵と騎士達は一瞥して、直ぐさま訓練場にいるギルマスに事情を聞くために歩き出した。


それから俺達は直ぐにギルマスに会い、憲兵や騎士達はギルマスに事態を問いただす事になった。


「すまないが、この冒険者ギルドで一体何が起きている?具体的に話を聞いている。詳しく聞きたいから時間を頂けないだろうか?」

「ああ、願ったり叶ったりだ。だが少しだけ待ってくれないか?今、無実のギルド職員に作業の続きをして貰うように伝言するからな。おい、この続きをして置いてくれ。そして一応、その場にいた青華のパーティーも来てくれ。」

「分かりました。」


と、ギルマスが指示を出し、再びこちらに向き直る。


「待たせたな。では今から事情を説明するから、こちらに来てくれ。」


そうギルマスは言い、憲兵や騎士達と俺達や青華のパーティーを連れて応接室へと入った。


「悪いんだが、ここまで大人数が来るとは思わなくてだな、席が足りなくてな。代表者だけ側に立っててくれないか?」

「ああ、わかった。」


と、代表するかのように騎士のリーダー的存在の人物が了承し、代表者の計4名が座り、他の人は自分達が所属している所のリーダーの直ぐ側の後ろに立って話を聞く事になった。


「それで担当直入に聞くが、一体何があったんだ?都市中に突如現われた結界で、軽い騒動が生じている。それに先程、そこの少年が違法物の所有という異常事態が起こったと言っていたが...」

「俺達もその確認に来た。」


代表するかの様に騎士の代表が訪ねると、その質問に同意するかの様に憲兵のリーダーが頷く。


「ああ、内のギルドの者が違法物を所持している事がつい先程分かってな。訓練場の様子を見て貰った様に、冒険者ギルドの職員を含めた全冒険者の取り調べをしている所だ。」

「証拠はあるのか?」

「ああ、幸い取り逃がす前に、ここにいるDランク冒険者のユージとローナ嬢が捉えてくれてな。結界を張ったのはローナ嬢でもある。」

「あんな強度の結界を張ったのが、そこに居る少女なのか?ん?ユージにローナ?」

「ああ、最近噂になっているDランク冒険者のユージとローナだ。まあ今回の件もユージとローナ嬢が発見してくれたおかげで、最悪な展開にならずに済んだとも言えるがな。」


と、ギルマスが俺達の自己紹介をすると、騎士の人達が俺達を凝視してくる。


「この2人が例の2人?」

「例の?」

「ああ、こちらの話だ。それで、その肝心の違法物の物は何だったんだ?」

「呪具だ。」

「呪具か...。で、代償は何だったんだ?」

「その呪具の代償は、50人の魂だ。」

『...っ!?』


と、ギルマスが呪具の代償を言うと、憲兵と騎士達は代償の内容に、予想の範囲外だったのか息を飲み込み、次の瞬間には皆が殺気立っていた。


「...それは本当なのか?」

「ああ、本当だ。今全力で職員と冒険者達の汚職と同時に捜査している所だ。まず、今回の問題の原因の赤き爪は、半年前位にこの都市に来たそうだ。だから、この都市で呪具が作られた可能性よりも余所で作られた可能生が高い。まず、この都市にはスラムがあるが、ある程度の憲兵団の巡回及び治安維持をしているから、大規模の仕掛けになる生け贄の類いは出来ない可能性が高い。」

「ああ、そうだろうな。この都市は余所と比べても治安が良い方だと思うし、俺達も誇りを持って日頃から仕事をしている。...と、言っても、今回は外部からの可能性が高いと思うし、少しこちらで門番を担当している奴らに問いただしてみる。騎士団の方は?」

「ああ、こちらでも領主に聞いてみる。私達も見過ごしていないとは言い切れないからな。」


と、ギルマス達とそれぞれのリーダー達は、お互いの情報を元に原因を模索している。

確かに俺が鑑定した時は、ここの都市で作られた物では無い事が分かったからな。


「あー、ちょっと良いか?」

「何だい少年?何か意見や情報があるのかい?」

「言ってみな坊主。俺達は少しでも情報が欲しい。」

「ユージ何かあるのか?確かにお前達はかなり規格外だからな。今回も何かあるんだろ?」


と、俺が意見を出そうとすると、3人が直ぐさまでこちらに向き、真剣にそして興味津々に聞いてきた。


「あー、少し言うのが遅れたのだが、俺が鑑定した所、アルノート子爵領の住んでいるヘルカーと言う上級錬金術士が作ったらしいぞ?」

『なっ!』


俺が言うと、ギルマスと騎士達が驚いた。話を聞いていた青華のパーティーもその話に少し動揺していた。

まずは確認をとるためとギルマスがこちらに尋ねてくる。


「あの天才錬金術師とも呼ばれたヘルカーがか?」

「天才錬金術師?」

「あぁ、今じゃ40代に差し掛かろうとする人物で、そのヘルカーの昔の若い頃は、この国主導の魔術観覧祭という、それぞれの分野の魔術の発表会があったんだが、そこで、ヘルカーは錬金術道具の部門で、最優秀賞を数度取る程だったんだ。そのヘルカーが何故...。」

「あの呪具がかつての天才が作ったというなら、少々駄作じゃね?」

「だ、駄作、だと?」

「ああ、駄作だ。不謹慎だが、あれ程の代償を払ったと言うのにあれ程の性能しか出せなかったんだ。そりゃあ駄作だろ?やった事も無いしやる気にもならないが、人の魂という人類で最高峰を誇るエネルギーで、たったあれだけの物にしかできなかったみたいだしな。」


と、俺は言いつつ、自分の目の前にある机にダンジョンで狩ったDランクの素材を取り出し、即座に錬金でネックレスを作った。

そのネックレスは、先程見た呪具とそっくりそのままの物であった。

その早業とも言える光景に、その場に居た人は口をアホみたいに開け、唖然とした。


「あれと同様の性能を誇る代物だ。勿論、代償は無い。たかがDランクの素材の性能を限界まで引き延ばし作った物だ。それが魂を消費して作ったんなら、その錬金術師は辞職した方が良いぞ?」


と、俺はそう言いつつ、ギルマスへとネックレスを渡す。その渡した行為に周囲の唖然とし固まっていた人達は、再び動き出す。


「あぁ、君は錬金術も出来るのかい?はぁ~、君が規格外の人物である事は、再度認識したよ。それで、僕からも尋ねたいんだけれども、本当にあのアルノート子爵領で作られたのかい?」

「あぁ、そうらしいぞ?」

「確かにあそこの領土というか領主は悪い噂しか聞かないのだが...。そもそもどうやって50人...いや、200に程の生け贄を用意出来たのだろうか?まあ、それは追々と、調査していくとするか。分かった、その情報は確かなんだね?」

「ああ、事実だ。というか現物が、訓練場にあるんだ。調べれば分かるだろう。」


と、それから数十分にわたり、それぞれが情報を提供し合い話が纏まった。


そして次の日の昼頃の冒険者ギルド前で、俺達とギルマスと騎士のリーダーの4人が集まった。


「済まないね、せっかくのCランク昇格試験だと言うのに。数日間延期になってしまって。」

「いや、騎士の方が悪いという訳じゃないんだから謝る必要が無いじゃないか。」

「そう言って貰えるとこちらも助かるよ。」


そう、結局、今回の騒ぎでの取り調べの結果、呪具関連以外にも色々と汚職や問題事項が発覚し、ギルド職員幹部数名と職員数名と冒険者数名が法を犯していたので、逮捕する事になりギルドの運営が少々停滞し、俺達のCランク昇格試験は5日程延長する事になった。

5日といっても、功労者達である俺達の昇格試験の長期の延期をするのも何だかという話になり、特例で、Cランク昇格試験は直ぐにやるという事になったらしいが、調査をしなければならないので、5日は我慢してね。ということらしい。


「すまないな、2人とも。俺がもっとしっかりと支部全体を把握しとけば。」

「まあ、人の悪意は1度露見しないとわかりませんからね。仕方ないとは言いませんが、今回の失敗を身に刻めば良いと思いますよ?」

「......お前、今何歳だ?」

「?15ですよ?」

「何か、意見というか考えかたが15歳に見えないんだが...。」

「気のせいですよ。」

「そうか。ならそういうことにしておくか。」

『正確には軽くこの世界の創世から現代までの月日以上の歳ですからね。マスター?』

(それはお互い様だろ?)

『女性の方には、歳の話をしてはいけないと学習しませんでしたっけ?』

(知らん、覚えてない!)


と、何か納得していなさそうなギルマスや何か言いたげなソールを無視する事にする。


「ああ、言い伝えるのを忘れていたよ。」

「ん?言い伝えることですか?」「なんですか?」


と、突然思い出したのか騎士のリーダーの人が俺達に向き直り、そこそこな爆弾発言をした。


「君達にこの都市を統治している領主様がお会いになられたいと。伝言を授っているんだが。」

今回もこの作品を読んで頂きありがとうございます。

誤字脱字や感想や評価も頂けたら有り難いです。

次回は、できれば早めに投稿します。

次回もこの作品をよろしくお願いします。

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