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花束と笑顔を皇子達に。  作者: はつい
第Ⅳ章:黒の皇子は革新する。
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ヘンソクテキでも出逢いは出逢いってコト。【後】

「一体、何故こうなった?」

 ラミアが乱入した事により、その場にあった雰囲気がブチ壊しになった。

そのせいだろうか、部屋の外で待機していた皆が雪崩れ込んで来る。

それだけ気になったという事だろうか?

「楽しそーだからいいんじゃないですか?」

 ホリンは相変わらず楽しそうだ。

約束通り、城の周りや城下街を案内しているのだが。

「レイアは護衛だからわかるとして・・・皆がついて来る必要はあったのだろうか?」

「さぁ?」

 このホリンの発言ははっきりしていいと常日頃から思っているのだが・・・たまには優しさが欲しい。

「まぁ、ミリィはわかる。」

 元々ミリィはアイシャ姫と面識があり、久し振りに会ったものだから非常に楽しそうだ。

が、今回はそれだけでなく、シルビアもミランダもラミアもいる。

「なぁ、ホリン?」

「はい?」

「思うんだが・・・えらく派手に目立っている気がするんだが?」

 ダークエルフを良く見かけるようになったとはいえ、未だ少数。

それが二人もいる。

しかも、二人とも美人。

レイアは軽装でも鎧姿だし、ミリィとミランダは侍女服、同じくシルビアも侍女服。

そして、その真ん中に真紅の服のアイシャ姫。

髪も服装も色とりどりの女性達七人。

男はオレ一人。

「・・・気のせいじゃないよな?」

 周りの人間の視線が、注目が痛い。

皇子なのに民衆と視線が痛いとか、どれほどマヌケな事か。

「あはは、ですね。」

 軽いな、ホリン。

「なぁ?この現状をオレはどう収拾すればいいんだ?」

「さぁ?」

 原因の一端が自分にもあるという自覚は皆無かよ。

「ま、でもこういうの久し振りだな。ここのところ忙しかったし。」

 この城に来てから、一番だらけた時間かも知れない。

色々あったからな。

その色々に比べれば、今回のは非常に些細な事で・・・笑い話だ。

「オレは・・・ちゃんとやれてるのかな・・・。」

 今、周りにいる君達の為に。

この視界に入る光景、人々の為に・・・。

「さぁ?そういうのは、アルム様が亡くなる直前か、亡くなったずぅっと後にわかるもんじゃないかなぁ。」

 一理あるな。

そして、その言い方は非常に軽いが深い言葉だ。

「つまり、それはホリンが見届けてくれるのか?」

 彼女達ダークエルフの寿命は、オレ達より長い。

とりわけ純血の王族であるラミアやサァラ姫は、比べモノにならないくらい。

混血だが、王族の血を引いているホリンだって、きっとオレ達よりは長いだろう。

「どうですかねぇ。ほら、それこそ私が先に死ぬかも知れないし、それに・・・。」

 胸元で指を組んで、言いよどむ彼女の姿は珍しい。

いつも明け透けに話すからな。

「アルム様が死んだら、私も一緒に死ぬかも知れないでしょ?」

「あー。」

 思わず、無意識に頭をかく。

前にそんな話をされたのを思い出したからだ。

彼女の祖母の話。

曰く、"好きな男の為なら、死んでやるくらい構わない。"

そんなような言葉。

今考えてもブッ飛んではいるが、そういうモノなのかも知れない。

何しろ、オレは全くわからないからな、女心。

「なーんて。」

 てへっと舌を出して笑うホリン。

彼女の言葉は飾らなくて・・・・・・優しさはあるな。

「ホリンは可愛いな。」

 彼女がいてくれて良かった。

彼女だけではないけれど、改めて思う。

思わされてばかり。

「ん~、ズルいなぁ、アルム様は。」

 オレの何がズルいのだろうか?

あぁ、でも"誰か特定の者を選ばない"という事ならズルいかもな。

正しくは選ばないんじゃなくて、選べないんだがな。

「アルム様~!遅いですよ~!」

 オレが遅いのではなく、ミリィ達が早いんだが・・・。

先を行くミリィ達が口々にオレの名を呼んで手を振っている。

「あぁ、もう大声で呼びやがって、目立つだろうが。」

 オレは頭を抱える。

「大声で呼ばなくても、もう目立ってますって。」

 前言撤回したくなるぞ、ホリンよ。

「それを言われると、余計に滅入るんだが?」

「あははっ。」

 笑って誤魔化すなよ。

あぁっ?!道端のお婆さんに拝まれてるっ?!

勘弁してくれ。

「全力で皇子という身分を隠して歩きたかったんだけれど。」

 ミリィだけならともかく、ミランダまでとは・・・相当、浮かれてる。

それだけ、皆で外出とかしたかったんだろう。

「・・・つまり、自業自得・・・か。」

 今度から仮面でもつけて外出しようかな・・・いや、余計に目立つか。

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