第三十二話 アダムとイブの毒リンゴ
「ふはは、蒼き竜め、よくこのアジトがわかったな。ダイイングビジョンか。あの作曲家が死んだからだな。余計な真似をしおって」
どこからか、ダゴンの声が聞こえてきた。
聞こえ方からすると、二階にいると思える。
野志穂警視が銃を構えながら旋毛を曲げ、声を上げた。
「あなた、原さんは仲間でしょ、そんな言い方あるの? ひどいじゃない」
「ふはは、俺にとっては駒だ。俺の完全犯罪のプランを潰すようなやつはいらん。俺はインフェルノの悪魔だ。失楽園の悪魔ダゴンだ」
ダゴンは皮肉ったようにいう。
ベリアルとはうって変わって、違うタイプの犯罪人だ。情そのものがなかった。
「いい加減にしろ、出てきやがれ、そんな殺人を楽しむやつなんて、ゆるしておけねぇ」
「俺はプロの殺し屋だ。失楽園でエデンのリンゴを食べた奴は死ぬのだよ」
「アダムとイブ?」
「どうしたのRYO」
「いけない、野志穂さん、奴はここにいない。まんまとはめられた!」
「どういうこと?」
「あれは、録音の声だ。録音の声をスピーカーで流したんだ。さっきの最後の言葉が暗号だ。エデンをこ
こと見立てると、リンゴは毒、つまり毒で俺たちを殺すってことだ」
「まさか、あれは?」
配管からなにやら冷気が立ち込めているようにみえた。
近くにいたネズミがそれにあたり、すぐに倒れこんで様子がおかしくなった。
それをみたRYOの顔色が急に変わった。
危機感を感じていた。
「やろう、毒ガスを仕掛けてやがった」
「野志穂さん、早く外に出るぞ」
そういい、二人はもと来た道へ帰ろうと踵を返した。
しかし、入り口はとんでもないことになっていた。
「RYO、入り口から火が!」
なんと、入り口は燃え滾り、通れないくらいに火の手が回っていた。
熱風で息をするのも苦しいくらいだ。
その間にも毒ガスが迫っている。
炎に引火する恐れもあった。
(おそらくガスが充満するまであと一分それまでにここを出ないと俺たちは死ぬ。野志穂さんを助けなきゃ)
RYOは急遽、思い立ったように行動に移した。
「しゃあねぇ、野志穂さん左に飛んで」
「なにをするの?」
「いいから、合図したら飛んで!」
「今だ!」
「サイキック・インパルス! やあぁ」
DOWOON!
一瞬のうちに廊下側の右手の壁が波動で爆発した。
RYOは外につながっている最も近いところを爆発させて、出口を作ったのだ。
「よし、脱出するぞ」
☆☆ ☆☆
つづく。
応援よろしくお願いします。
まだまだ続きます。
おつかれさまです。
こんばんは。
こんな時間帯に見てくださっている読者様には感謝です。
ほんとにありがとうございます。
まだまだ、というか、ずっと続くと思うので気長にお付き合いください。
どうなっていくのでしょう。
野志穂警視みたいな上司いたらいいですよね。素敵ですね。現実にいたらスタイルも抜群で超完璧な人だと思います。
またお会いしましょう。
それではまた。
また明日時間に余裕があれば更新します。




