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「なんでだ……、なんで役にも立ってないコイツ等が土地がもらえてぇ……っ、それで国の為に戦った俺らの居場所がないんですかぁ!?」

 しがない城の辺境地、そこは外壁層でも一番の貧民窟。それでも彼らにとっては、いや……、俺らにとっても大事な場所だ。正直譲りたい気持ちでいっぱいだったが。

 こんな理不尽があるのかと。



 1段どころか数段も削れて下がる地面は平民たちすらも見上げさせて、水たまりと荒れた土くれを剥き出した大地、そこではもう長く住み込んでいて立てかけた貧相なその雨風しのぐワラさえ腐って臭いを放つ憂鬱。臭いが物理と化した嗚咽。そのうえ間近すぎる城壁は闇を与えてきて威圧的で高く、俺らの視界を塞ぐ。普通の民家のワラの家ですらも遠い。


 この下町へ住み始めた時もすごかったから、正直軋轢なんてもんじゃなかった。

 嫌がらせは頻繁。でも俺はこの世界で地道な対話を選んばせた、まだ城のバックアップがあった頃だし抗争を考える奴がいたが。

 それはスカートという文化だ。

 ニンゲンとして文化的な生き方だよな、俺はこれに全てをかけてきた、いや……正直マヨネーズとか石鹸とかさぁ、色々な文化を考えたんよ、でも一番大事なのってこのスカート丈じゃないのか、なぁ……、そうだろう。

 なァ……?


 そうして風が吹いた、男達の目が一斉に。


「きゃああああああ!?」「うわわ……っ、ちょっとーー!?」

 柔らかく風に悶えていくら抑えていても不安な布は、抑える姿はもう向こうの世界では見れないだろうな。確かに良い感じのパンツはまだ少ないよ、科学力はないしあまり豊かな色彩とは思えない。でもな。


「ねぇ……、もぉ、やっぱこれヤメたほうが良いよう」「えーー、でもぉ……。昼間だしねぇ、夜は夜用履くからぁ」

 わ、ワタシ、穿くの忘れてた――。


 大体の少女は昼だけは短いのを穿いてて夜は襲われないように上から垂れ幕のようなのを垂らす。RPGの僧侶っぽいと言えばそうかも。



「そう――。それでも短い方のほうが良い、分かってるな」

 コブシを握り合う。

 俺は城から吐き出された後にもらったお金と土地を全て全て注ぎこみ、スカートを配った。いや、本気で布教したんだわ。無垢な貧乏人たちはタダ同然でもらえるそれを喜んだ。

 それはドンドンと増えていき……、田畑でふとかがむ姿に希望を見出して目を焼かれ、そうして俺達を知るんだ。紳士は紳士らしく堂々とし。

 気づいたら売ってるほとんどがショート丈となり、旅人たちまで広がっていく。一致団結。そうして風がふくたび舞い上がる利益。


 このパンチラいずむを分かってくれる世界ありがたいよ。こうして俺らはいつの間にか受け入れられたんだ。


「そうよね。やっぱり……、地道に話せばわかるわ、例え異世界だろうともネ!」

「話し合いじゃないだろう、どー見てもパンツだろう――」

 ちっ――――――ッ。

 少女たちの舌打ちが響く、まぁ……、認めたくはないだろうが、一番はやっぱり下心よなぁ。

 そうだよ同じサルならエロなきゃ損損ッ。

 ゴマ太郎が手を叩いてくれる、酒場へ入ってきてるクラスメイトが呆れたように頭をかくわ。でもだってお前らもスカート脱がないもん。


「とりあえず、でもなんにせよ感謝だわよ……。ホント危なかったからね」「まぁ正直、最低でも暮らせてるわ。感謝してるってぇ……」

 それでクラスの女子とは仲良くなっていた。疲れたカオはしているが俺には明るくしてくるし。

 あ、そうだ、後で柿取りに来なよ~? 料理したわ、味見いるぅ?

 物々交換の世界では女子力こそがパワーだ。色々とやれる魔法世界、色気ないとマジで男扱いされるから、忖度抜きで。


 ジェラートもあるがウンコ集めという職もあってだ……、分かるな――?


 思った以上に色んな線引きが太いし女の子は女の子してるし。まぁ、全員が生きていけてるだけ良いだろう。


「はぁぁ……、すっくな――」

 一人あたま約700円の給金が。



 他の男女同様、泥だらけのなか必死に数えていく。えーと、明日のはどうなる? ギリギリか……、ご飯の分は……。

 1日大体パンが800g、チーズ30g、ビール500ml……。肉は300gだったか。ギルドには旅人の為のその町特有セットがあったりしてな。かー、でも全然辛いわ、大体それとどっこいどっこいか。

 ここは一か月1万5千円前後の世界だよ、農民が金に換えればな。


 ただこっちは向こうの世界より遥かに肉を食べるが、肉を諦めれば節約に……。


「おっちゃーん、アロエゼリー頂だーーい」「おぅよぉ!」

「おぅおぅ、オタケ少しは考えて使えぇ? お前の班は結構つらかったろうに」「え? でもさぁ、擦れまくって指がイタイからしょうがないじゃん。手が乗るんだもん」

 ソコはお手のし過ぎかよぉ、そこをまず考えろよぉ――。

 まぁじゃあ、とりあえず俺の方はと……、あとメシ代は少し削るかなと。しゃーねぇ。


「でももっと戦わなきゃだぜぇ……? トモオ? ここは耕地だけは簡単だからな。土の魔法でぱぱっとヤレるんだわ、言ったろう? ただよぉ……」

 ズズズ……、ぷは――。一発で魔物と戦闘になるがなぁ。

 エールをあおりながら俺へと歴戦のオッサンが言って来る、正直ソレがかなり厳しいんだがプレッシャーをかけられ続けるんだ。フィーバータイムと呼ばれている物が起こるらしい。


 だがそれを抑えてみせた奴が男であり真のリーダー、か。


 おぃ銅貨をくすねようとするな、一杯おごれと言う、場所代だと言ってマスター。そういうのは姉ちゃんでやれってんだよ。

「じゃあ私が飲みましょうか……」マスター。

 すると隣に吉田さんが来て笑うんだ。なんとなく恥ずかしいな。


「感じ変わったね?」「そうかな? 気づかないかもだよ、異世界に来ると変わるのかな」

 綺麗な黒髪を撫でるんだが多分魔力だと思うんだがな、これ、俺は3人しか知らないけど明らかに変わってる。少し髪色にも赤が入り綺麗に色づいているんだわ。中堅だと思ってたんだがなんか全体がもう。


「あぁ~? どうだろな~。でも実際変わったんなら変わったんだろうよ、ただうちらじゃ分からんわ。この世界でも確かに珍しい方だがよ」

 少し見とれてしまう。そこそこ美味いエールを頼んでおやつ替わりに俺は。なぁ知ってるか? 酒場の成り立ちってのは各家庭でやってたエールの中でも美味い奴が始めたんだぜ? 

 どういうことだってばよ。


 吉田さんと俺がマスターに愚痴を言いながら楽しく仕事終わりに語らってると。

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