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飾り紐

事件発生から20日


思い通りには、何も進まず、然りとて今は時間が過ぎて次のことをするだけしかできない。


どこか、殻に閉じこもって自分の世界を振り返ってみる。ずっと、とても内省的な時間を過ごしていた。


「よっし、お団子あげる!」

水曜日の昼休み。いつも通っているお医者様からお団子をもらう。俺より受付のお姉様達に渡す方がいいと思ったけど、お姉様達には渡してあるとのことで素直に頂いてしまう。


レンチンしたみたらし団子が、奇妙に温かく、美味しいと感じた。


会社には朝早く行って、昼頃に帰る。そこから在宅勤務に切り替えて、ギリギリまで時間を過ごす。


会社は圏外のため、警察などから連絡があっても電話が通じない。あとは夜遅くに帰るのが怖い。俺は身体が弱い。体力はない。昼休みに移動して安全を確保する。


午前中はいるけど、午後はいない。

だから、なかなか会わない人もいる。


「で、こうなるんだけど、わかる?」

なんとなく苦手な先輩方のひとり。話の前提がわからないのと、言い方が突き放した感じがして苦手だった。


まあ、間違いなく、とても忙しい方なので文句もない。いつも画面だからよくわからなかったが、絵を描いてくれて、ようやく技術が理解できた。


忙しい方々を止めたくないし、空気を悪くしたくもないので、なんとなくで流していた。


だけど、対面だと俺が理解できてないのがわかったらしく、かなり丁寧に説明してくださった。


苦手だと思っていたのは、お互いなのかもしれない。

顔も合わせない相手を察することなんて、なかなかできないのだから。


「顔」か。結局のところ、人の在り方、存在。

人は「わかる」ことしか「わからない」。あとは「補完」してしまう。都合がいいように。


窓の外は紅葉。

薄らと窓に反射した俺の目は、戸惑っている。

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