初めての出会い
(笑)を文章の後ろにつけるの、面白いなって思ってたんです。私もこのことを知る前から、時々文章の後ろに(悲)ってつけたりしてて、本当に偶然ですね。
もし本文中に翻訳の間違いがあったら、ぜひご指摘ください。お願い、お願いします。本当に皆さんのコメントが欲しいんです。お叱りでも、褒め言葉でも、もちろん穏やかに議論してくださるのも大歓迎です(もしも読んでくれる人がいれば、ですが)
「ポタリ…ポタリ…」
耳元で水の滴る音がする。いつの間にか目が覚めていたらしい。周囲を見回してみるが、何もはっきりとは見えない。暗すぎるのだろうか。
無意識に、私は指を鳴らした。けれど、何も起きなかった。おかしいな。どうしてこんな仕草をしようと思ったんだろう。
立ち上がろうとしたが、まだ身体に馴染んでいないらしい。次の瞬間にはもう倒れ込んでいた。なんとか石壁に寄りかかって立ち上がる。出なくちゃいけないのだろうか。どこかへ行かなくちゃいけないのだろうか。
それから二時間ほど歩いただろうか。ようやく目の前に、かすかな光が差し込んできた。私はその洞窟を抜け出した。
さらに先へ進むと、草むらの中から何やら物音がする。草をかき分けて覗き込んだ先に現れたのは──見たこともない怪物だった。
見覚えのある動物をいくつか継ぎ接ぎしたような「模造品」が、死んだ鹿を貪っている。その表面は虫の甲殻にも似た構造で覆われ、その隙間からは溶岩のような暗赤色の光が漏れ出ていた。瞼はなく、琥珀色の瞳がただじっと私を睨めつけている。
生臭く悍ましい血の匂いが立ち込め、私の意識はますます朦朧としていく。あの感覚がまた込み上げてきた。私は手を差し伸べた。今度は、指先から炎の光が噴き出した。
「プスッ……」
あ、消えちゃった。
じゃなくて。さっき何をしようとしてたんだっけ?これ、なに……ひぃっ!怪物!?
「ぎゃああああ!!!」
今にも死にそうな声が出た。さっきまでの半死半生の状態は一気に吹き飛び、我に返って気づく。目の前のこの奇怪な物体、もしかして命の危険があるのでは?
私は地面にへたり込んでしまった。手足が痺れて動かない。
目の前の怪物はぽかんと私を見つめ、数秒その場に立ち尽くしたかと思うと、突然、何か恐ろしいものでも見たかのように逃げ去っていった。私の視線はある一点に釘付けになっている。その方角から、すぐに一人の人物が姿を現した。
灰白色の髪をした少女だ。黒い瞳なのに、不気味な光を湛えている。分厚い前髪のせいで、顔全体がどことなく覇気のない印象に見える。怪物を追い払ったのは間違いなく彼女だと、私は確信した。
「こんにちは?」
目の前の少女は私の挨拶を聞くと、ほんの少しだけ、こくりと頷いた。
「あの……ありがとうございます」
無口でごめんなさいね……完全に気まずくなっちゃったじゃない!
こういう時はなにか反応して、ちょっとくらい友好的な素振りを見せてくれたっていいのに!それから……
「ぐぅぅぅ」
ちょっと、お腹すいたかも。
腹の虫の方が、私の考えよりも先に声を上げてしまった。ただでさえ膠着していた雰囲気が、これでいっそう気まずくなったじゃない!それなのに、なんでまだなんの反応もないの?この子、ちょっとおバカさんなのかしら!?
「あの、食べ物はありますか?」
目の前の少女は、今ようやく我に返ったかのように、虚ろだった視線を私の方へと戻した。
「ついてきて」
…………
私は素直に彼女の歩みについていった。道すがら、なんとか彼女と会話を交わそうと試み、いくつかの質問をぶつけてみる。そうして得た情報を、私は素早く頭の中で整理した。
先ほど現れた怪物はオーベルラン・プライマル・リザードという名前で、このエセリアと呼ばれる大陸では最も弱い部類の魔物に過ぎず、性質は温順で、そのほとんどが食用可能だという。
ちょっと待って、なんで今、それを食べてみたいだなんて錯覚したの?
それから、私はもともと身につけていた持ち物も調べてみた。三種類の異なる素材でできた硬貨が十数枚と、粗末な作りの笛が一本。
この三種類の硬貨をじっくり観察してみる。表面には人間の横顔が、裏面には対応する金額が刻印されている。ひどく摩耗してはいるが、それでも三人の人物の顔と日付ははっきりと見て取れた。どうやら記憶を失う前の私は、これらの硬貨をとても大切にしていたらしい。とはいえ、今の私にとってはただのありふれた通貨でしかないのだが。
金貨は額面が最も小さく、二十。銀貨は四十。銅貨に至っては、ざっと百もあった。
さらにその下には、同じ日付が刻まれている。どれもゼロから始まる数字だった。
そういえば、あの蜥蜴の魔物の名前から察するに、今私たちはオーベルランという名の町の近くにいるはずだ。まったく記憶にない。いや、そもそも「記憶」ってなんなんだろう。
何もかも覚えていないというのに。いや、まるで夢を見ていたみたいに、出来事が「起きた」ことだけはわかる。けれど、何も、何も覚えていないのだ。
…………
「あの……お名前は?」
彼女はその声に振り向いた。折よく一陣の風が吹き抜け、耳元のほつれ髪をふわりと持ち上げる。その柔らかな数筋の髪が私たちのあいだに横たわり、まるで薄い半透明の紗のように、初めて出会ったばかりのよそよそしさをぼやかしていった。
「アムニ」




