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第一章すれ違いの中で・・チャプター1
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午前0時24分。
彼と、彼女はカラオケLoveにいた。
彼の名前は、松井達也。
彼女の名前は、川原渚。
達也が、スターダストレビューのバラードを静かに歌い上げている。
彼の姿に見とれた。
渚は、数時間前に出会ったばかりの男に、惹かれ始めている様な気がして思わず我に返った。
(この曲のせいかな?)
自分に言い聞かせる様に頷いた。
「歌わないの?」
歌い終わった達也が、隣に座った。
彼の匂いがした。
鼓動が、高鳴る。
「いい歌ね」
「もう、古い歌だけどね」
渚は、達也の言い方が可笑しくて笑ってしまう。
笑っている渚を見て、達也はおどけた顔を作った。
その顔を見て、更に渚は吹き出した。
「何て歌?」
「追憶。渚って笑い上戸じゃないの?」
まだ笑っている渚を見て、達也は少々呆れた様だ。
(追憶かぁ。元カノの事、考えながら歌ったのかなぁ)
何で、そんな事思ったのか自分でも判らなかった。
ただ、達也の事をもっと知りたかった。
モニター画面に、渚の十八番。小林明子の『恋におちて』が流れだした。




