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外周探索報告

ディアブロ王国の西の町


俺たちが西の町に着くと、すぐに魔王が出迎えた。


暗くなっていたので、


宮殿で食事を取りながらの報告となった。


「ディアブロ外周の未開地の探索も終わったよ。」


「みんな、ご苦労だったな。早速だが結果を聞きたい。」


「アーサー王国とディアブロ王国合わせて3体大きな反応の魔物がいたよ。その内ディアブロ王国外周にいるスケルトンの魔物は名前持ちだったよ。」


「そうか。ウイン、3体の中で一番倒しやすそうなのはどれだと思う?」


「熊だな。」

熊と牛だと、熊の方が反応が弱かった。ガイコツはスキルを見ても良く分からないし、スキルが特殊な予感がした。消去法で熊が一番やりやすそうだった。


「私が討伐隊の総司令となった。アーサー王とやり取りを重ねて、討伐するという結論に至ったのだ。」


「いつ始めるんだ?」


「出来るだけ早くだ。レベル100以上と、両国の精鋭2000で討伐軍を組む。ウインたちは問題ないか?」


「大丈夫だ。」


「早速四天王とオガを招集してアーサー王国へ向かう準備をする。皆はゆっくり食事を取って英気を養ってくれ。」

魔王は指示を出すため部屋を後にした。


「魔王、行動が早いな。」


「早くて明日の朝には出発になるんじゃないかな?」

恐らく事前準備は済ませてあるんだろう。


「今の内に食べて休んでおくか。」






◇




次の日

「ウイン、私たちは先行してアーサー王国に出発する。皆は我々も到着に間に合うよう出発してほしい。」


「分かった。」


魔王は四天王、オガと1000人の精鋭を引き連れてアーサー王国へと向かった。


「そういえば、ここの内政ってどうするんだ?魔王もセイラもいないだろ?」


「それについては問題ないです。アーサー王国から文官を多く派遣し、ホープ大臣もサポートすることになっています。」


「問題なさそうだな。」


「私はスイーツ店を回ってきますね。」


「僕は孤児院に用があるんだ。」


「みんな行っちゃったわね。」


「ああ、ランチでも食べに行こうか。」


「そうね!」


肉の焼ける良いにおいがする。

ベリーもその店が気になったようで足を止めた。


「ここに入ってみよう。」


ベリーと店に入ると、


他の客は皿型の鉄板に乗った大きなステーキとスイーツ。飲み物をおいしそうに食べていた。


メニューを見ると、ステーキ×スイーツ×飲み物のセットが大きく書かれている。

これが推しメニューなんだろう。


「俺はセットにするぞ。」


ベリーはしばらくメニューを眺めていた。

「私もセットにするわ。」


肉は猪、熊、うさぎ、鳥と種類から選べ、値段の高い肉は量が少なくなる仕組みだった。

スイーツにはスイーツ姫セレクトと大きく書かれ、数種類から選べるようだ。

飲み物にもスイーツ姫セレクトと大きく書かれ、コーヒー、はちみつレモンなどの飲み物が選べるようだ。スイーツ姫が乱用されまくってるな。


「私は猪肉とショートケーキ、はちみつレモンにするわ。」

「俺も同じにする。」


俺たちがメニューを注文すると、ベリーが話し出す。


「ウイン、疲れてない?」


「大丈夫だぞ。ただ、ゆっくりするのは久しぶりだな。」


「ウインは私たちが休んでいる時でも動いていたでしょ。だからよ。」

そう、俺はみんなが休みの時も探索を続けて薬草を採取したり魔物を狩ったりしていた。

魔物が多く出てくると止まらなくなるんだよな。

特にアーサー王国の外周未開地には薬草がたくさん生えていた。魔の森の時も多かったが、外周未開地はそれよりさらに多い。おかげで今、薬草はたっぷりストレージに入っている。


「始めてしまうと止まらなくなるんだよ。」


「ウインは変わってるわね。」


「そうか?」


「そうよ、普通は疲れる前に動くのをやめるわ。でもウインは楽しそうに薬草をずっと採取してるでしょ?」


「確かに、言われてみれば珍しいタイプかもな。俺はそういうのが好きなのかもしれない。」


「ぼーっとするのもたまには良いわよ。」


「ぼーっとしてみるか。」


「セットのステーキと飲み物になります。スイーツはもうしばらくお待ちください。」


「「ありがとう」」


俺たちは黙々とステーキを食べ始めた。シンプルな味付けだが旨いな。

ちょうど俺たちが食べ終わるタイミングでスイーツも来た。


「スイーツ姫セレクトか、これルナの知らないうちに勝手に使われてるやつだな。」

ルナと書かない所が巧妙で、ばれても言い逃れが出来るラインを攻めてるな。

ルナにばれても、『スイーツ姫と言うわが社独自のマスコットキャラが居るんですよ!』とか言って言い逃れできる。

でもこういうのは嫌いじゃない。


「ウイン、悪い顔をしているわよ。」


「ベリー。ルナにスイーツ姫セレクトの件を教えても良いんだぞ。」


ベリーは考えた後。

「やめておくわ。キリがないもの。」

教えたところでルナが探偵のように動き回るだけで何も解決しない。もうルナはスイーツ姫のイメージが定着しすぎている。すべて手遅れなんだ。

ルナはこの前もスイーツ活動を隠ぺいするために魔物の肉を大量に売却していたけど、結局新聞にスイーツ姫って書かれてたからな。しかも今ルナはスイーツ店を回っている。さらにスイーツ姫のイメージは定着していくだろう。


こうして俺たちはたっぷり休息を取った。

エムルの孤児院活動は黒いものを感じたが、放置した。

エムルに介入するのはエムルの思う壺な気がしたのだ。





◇





俺たちはアーサー王国に向かったが、途中で魔王たちの進軍を追い越して早めにアーサー王国に到着した。


ルナが精鋭部隊の招集を呼び掛けてアーサー王国の準備も順調に進んでいった。


両国の部隊が合流した後魔王は精鋭を集めた。


メンバーは魔王率いる四天王・オガ・ウイン一行・ウォール・メアだ。

前のバグズ討伐戦の時と同じになったな。


俺はみんなのレベルをチェックした。


エムル  372

ルナ   394

ベリー  354

ウォール 297

メア   280

オガ   121

魔王   255

セイラ  225

アカ   196

チョコ  182

バンピー 191


ちなみに俺のレベルは988だ。

密かにレベル1000を目指していたが、到達できなかった。


「ウイン、レベルのチェックは終わったか?」

魔王にばっちりばれていた。


「終わったぞ。」


「なにか気になる点はあるか?」


「しょうがない事なんだけど、オガが新人育成に時間を取られたせいか、レベルがあんまり上がって無いのが気になるな。」


「それは私も考えていたことだ。オガ、すまんな。」

ただ、オガを育成に使ったのは悪い事ばかりではない。魔王軍側も1000の精鋭部隊を用意することが出来たのだ。


「しょーがないだよー。」


「本題に入る。今回の相手は名前持ちである可能性が高い。名前持ちとの戦闘では、相手が特殊な固有スキルを使ってくる可能性がある。ここにいるレベル100越えのみで名前持ちの相手をする可能性も十分にある。そこで、その時はオガには2000人の部隊の撤退時にしんがりを務めてほしいのだ。他の11名で名前持ちと闘う。質問が何もなければ出発するが、何かあるか?」


・・・・・


「出発する!」

こうして俺たちは熊狩りに出発した。


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