人口増加作戦
ウイン一行とアーサー王、ホープ大臣で人材会議が行われる。
アーサー王国にとって人材の確保は最優先課題であり、何度も議論が重ねられていた。
「ディアブロ王国からの冒険者の呼び込みも完了し、兵士の配置の効率化も進めましたが、やはりまだ人が足りません。」
ホープ大臣に疲れの色が見えた。
「あれ?ベリーに頼んでデイブックから人を引っ張ってきてもらう件はどうなったんだろ?」
「何もやってないわよ。私が動いても効果はないと思うわ!」
「ベリーは自分の影響力を知らないだろ!俺と違ってボッチじゃないし、人望もあるだろ?まず、失敗してもいいから冒険者仲間にこっちに来てもらえるよう手紙を書いてもらえないか?」
「私からもお願いしたい。今は特に戦えるものが少しでもほしいのだ。一定期間であってもかまわない。少しでも冒険者の協力が必要だ!」
アーサー王国が頭を下げた。
「知り合いといっても10数人しかいないわよ?」
「十分多いな!お願いします!」
「お願いいたします。」
「お願いしますね。」
俺・ルナ・ホープ大臣が同時に頭を下げる。
「そんなに言われるとやりにくい・・・・」
「悪かった。で?書いてくれるよな!」
「わ、わかったわよ。失敗するかもしれないわよ!」
「最初は10数人への手紙ですが、案外良い手かもしれません。実はデイブックで国民の増税が実施されました。こちらの居心地の良さを知ってもらえれば、少しずつデイブックの人が流れてくるかもしれません。」
ベリーは元勇者パーティーのシー、マインを含めた冒険者に向けた手紙を書いた。
俺たちは港に赴いていた。結果。
「約100人集まったな!」
悪そうな人間はルナの魔眼ではじいてもらって100人だ。
上出来じゃないか。
港に冒険者が集まったのだ。
俺はベリーの頭を思いっきり撫でた。
「やっぱり、ベリーには影響力があるんだよ。もっと自分に自信を持った方がいいぞ!」
ベリーは赤くなる。
「ベリーかな?」
「久しぶりだよ!」
「シー、マイン」
3人は嬉しそうに抱き合っていた。
なんかエロイな。
デイブックから支援に来た100人には、冒険者として働いてもらいながら、アンケートや聞き取りが実施された。
「この国の好感度は良好です。税金も安く、人も話しやすいとのことですが問題も上げられました。」
「大臣、問題点はなんなんだ?」
「宿屋の風呂とサウナの質についてです。」
「あー!わかるな!デイブックは風呂へのこだわりの強い人間が多いからな!」
「早速宿屋の改築と、銭湯の増設を進めています。」
大臣仕事が速いな。
こうして口コミは広がり、デイブックの冒険者が1000人を超えてアーサー王国に集まってきた。
「まだまだです!まだ増えますよ!」
大臣の目は輝いていた。
◇
だが途中で問題が発生する。
「デイブックにやられました!国外へと移民したものには、デイブックの口座を凍結する決議が1か月以内におりそうです。」
アーサー王「仕方がない。情報を公開する。」
「ですがこれはチャンスかもしれませんな。」
ホープ大臣は笑った。
◇
デイブックに帰還した冒険者が家族を連れてアーサー王国へと帰ってきたのだ。
さらにいったんデイブックに帰った冒険者からアーサー王国の評判が伝えられ、10000人を超える冒険者が集まった。
しかもデイブックの武具や魔道具、食料を買いあさって帰ってきたのだ。
口座の凍結を恐れた冒険者たちは、デイブックの通貨を物に変えてアーサー王国に持ち込んだのだ。
さらに魔道具の技術者などの多様なスキルを持った人材までもが流れ込んだ。
「やはりこうなりましたな!」
「ベリー殿のおかげだな。」
王と大臣はベリーをべた褒めした。
「このままいけば、アーサー王国の人口は倍増します。しかも魔眼持ちに悪い人間をはじいてもらっています。良い人間だけが大量に集まってくるでしょう!」
ルナ以外にも人の本質を見抜く魔眼を使える者は居るのだ。
ただ、ルナに比べると精度が悪い。
その後アーサー王国の人口は増え続けた。
◇
「またデイブックがやってくれたか。デイブックからアーサー王国につながる海路と陸路両方が断絶された。」
「予想通りですな。デイブックからヤマトを経由して、アーサー王国へとたどり着くルートを開拓します!」
ヤマトとはこの大陸の東方にある島国で、デイブックとヤマトは輸出入で切っても切り離せない関係なのだ。ヤマト経由なら、アーサー王国を目指すことができる。
「しかし、陸路の断絶は悪いことばかりでもない。これでデイブックはこちらに魔物をなすりつけにくくなるな。」
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