ディアブロ王国の魔物狩り
四天王チームとウイン一行のチームによる魔物狩りが始まる。
「ゴーレムが多くてやりにくいです。」
ルナのジョブは斥候。
短剣や弓などの軽装備しか使いこなせない。固いゴーレムとの相性が悪いのだ。
「わかるぞ。俺も最初は斥候だったから、ゴーレムはやりにくいよな。」
それに引き換え
「フレイムダンス!」
「ハイファイア!」
二人はどんどん魔物を倒していく。
「・・・・・」
「ルナ、のレベルが85か。今はレベルが上がりにくくて成長が実感しにくいかもしれないけど、これを乗り越えてレベル100になれば楽になるからな。」
「はい。」
「エムル、ここが終わったら次はルナがレベルを上げやすいところに行きたい。」
「それなら、スライム地帯だね!服を溶かしてくるけどルナの成長のためにはそこがいいよ!」
「いやよ!」
ベリーは拒否反応を示した。
「君はルナがこのまま苦しみ続けるのを黙ってみているのかい?それはいけないよ。」
「それは・・・」
「ルナはどう思うんだい?」
「スライムにしましょう!私はやり遂げます!」
「その前に、この地点の魔物を全滅させるぞ!」
エムルの魔物を倒すペースが速くなった気がするが、まあいいか。
「1か所目の魔物は一掃したな!お疲れ様。今日はゆっくり休もう。」
俺たちはログハウスで休憩をとった。
「次はみんなお待ちかねのスライムだよ!」
「服が溶ける・・」
ベリーの表情は暗かった。
「ウイン、みんなの服が透けて色々見えてしまうかもしれないけど、僕らの頑張りを見届けてほしいんだ!」
「そこは見るなっていうところだろ?」
「見られるのは恥ずかしいけどウインに見られて興奮する僕と、みんなの服が溶けて興奮するウイン、需要と供給がかみ合っているんだよ。」
「なんだよ!需要と供給って!」
「とぼけなくてもいいんだよ。何なら魔眼の力を持つルナにウインの本質を語ってもらうよ?」
「やめてくれ。」
「それだけじゃないよ。たまに僕らの胸やおしりを後ろからよく見ているし、特にベリーの見えそうでなかなか見えないスカートの中のむぐむぐ」
俺はエムルの口を閉じた。
ベリーはこっちをジトーーっと見る。
「2か所目のスライムだよ!」
「頑張ります!」
「本当に全力で魔物を呼ぶけど良いのか?」
「ばっちこいだよ!」
「大丈夫です!」
ベリーだけ返事がなかったが、まあ倒すしかないんだけどな。
「魔物呼び!」
「すごいよ!全部スライムだ!」
1000以上ののスライムが現れた。
「キャー!!」
ベリーはスキルを使いまくってスライムを殲滅していく。
炎の斬撃はスライムに効果的だった。
「ベリー!ルナが倒す分も考えてくれ!」
「もっとだよ!もっとほかの場所からも「魔物を引っ張ってくるんだ!」
ルナはルナでスライムに突撃して魔物を狩りまくっていた。
ルナの服が溶け始める。
エムルはスライムの粘液が飛び散るのを気にせず、どんどん魔法で倒していった。
「追加で魔物を呼んでくる。」
こうして俺たちはスライムを狩りまくった。
みんなの服が溶けていく。
「みんなの服、結構ギリギリだぞ。」
「はあ!はあ!ウインに見られてるよ!」
「ルナ。もうちょっとペースを落とそうか?」
「だ、大丈夫です!私はこのままやり遂げます!」
ルナの顔が真っ赤だ。
ベリーは言うまでもなく真っ赤だな。
「わかった。しかし、ここは魔物が多い。他とは数が違うな。」
「四天王がここの討伐を避けているからだよ。何ならみんな、セイラのように全裸で戦ってみるかい?」
「結構です!」
「いやよ!」
「お前セイラに謝れ!」
今日は風呂に入って休もう。しばらくはスライム狩りだ。
◇
「スライム狩り。やっと終わったな。」
「長かったわ。」
「みんな服が溶けるのに馴れないよな。特にベリーはいつも顔が赤いし。」
「あんなの慣れないわよ!」
「今日はログハウスでゆっくり休もう。」
ログハウス
「アーサー王国の人がスライムとの戦いを見たら喜ぶだろうな。」
「なんでよ?」
「みんなの服が溶けてるからな。」
「んーー!」
「恥ずかしいです。」
ベリーとルナは赤くなった。
「三人はアーサー王国で三大天使って呼ばれてるんだろ?みんな見たいだろうな。」
さらに二人は赤くなった。
「ウインはばっちり鑑賞できたかい?」
「ああ、ばっちりだ!っておい!」
「僕も体を張った甲斐があったよ。」
「まあ、・・・みんなかわいかったぞ。」
エムルを含めた3人が赤くなった。エムルも赤くなるのか。
「エムル、次の魔物狩りはどんなところなんだ?」
「スライムだよ。」
「え?」
「スライムだよ。」
「冗談よね?」
「スライム」
「・・・・」
「スライム」
ベリーはそっと顔を下に向け、その日は元気がなかった。
3か所目も服溶けスライムプレイだった。
◇
ログハウス
「3か所目が終わったわ。次はさすがにスライムじゃないわよね?」
「ベリー。残念だけどスライムじゃないよ。」
「次の魔物はどんなやつが多いんだ?」
「こうもりが多いけど、ゴーレムもスライムも出てくるよ。」
「それじゃ、ルナ以外はゴーレムを優先して倒して、ルナはゴーレム以外を倒す作戦で行きたい。」
「まかせて!」
ベリー。スライムと闘わなくて良いからほっとしてるな?
「おやつでも食べるか。」
俺はストレージからおやつを取り出す。
ルナはアップルパイを2ホール完食していた。
ルナってお菓子好きだよな。
食べているしぐさもかわいい。
俺がルナをじっと見ていると、ルナが気付いて赤くなった。
「ああ、悪い。気にしないでそのまま食べてていいんだぞ。」
「む、無理です。あまり見ないでください。恥ずかしいです。」
「うん、そっか。」
ルナも恥ずかしがりやだし、意外とエムルも恥ずかしがるし、
みんな恥ずかしがり屋だよな。
「4か所目だけど、ボスの反応が9体ある。俺が倒してこようかか?」
「私たちにやらせてほしいわ。少しでもウインに追いつきたいから。」
「わかった。魔物を呼ぶぞ?」
「はい!」
「いつでもいいよ。」
「魔物呼び!」
普通の魔物と一緒にボスも出てくる。
1体・・・2体・・・3体・・・
ボスは全部スライムだ。
もちろんスライムだってわかっていた。
俺は止めない。
俺はみんなの気持ちを尊重する!
強くなりたいというみんなの熱い思いを応援する!
ベリーは自分で戦うって言ったし!
「・・・え?」
ベリーは絶望していた。
がんばれ!
「僕が魔法でできるだけ倒すよ!その後はルナとベリーにお願いするよ!」
エムルが炎の魔法で遠距離から魔物を倒していく。
5体のボススライムと100体の魔物が残った。
ここからが本番だ。
「フレイムソード!」
ベリーが切り札であるフレイムソードのスキルを使う。
フレイムソードのスキルは一分間高火力の炎の斬撃を飛ばせるが、スライムの粘液を受けてどんどん服が溶かされていく。
「キャー!」
「ひい!」
ベリーはスキルをすべて使いつくした。
ルナも頑張って立ち回った。
結果、勝ったよ。勝ったけど・・・
ウイン「もうみんなほぼ全裸だよな。」
ルナ「恥ずかしいです。」
ベリー「み、みないで!」
エムル「ああ、みられているよ!」
よき、よきかな!これはアクシデントであって、決してよこしまな行いではない。
魔物との戦いにこういうアクシデントはつきものなのだ。
3人も勉強になったことだろう。
慢心は禁物であると。
「見、見ないでよぉ・・」
「服を、服をください!」
落ち着いた後、話題は魔物の話に戻る。
「四天王がまだ一か所目の討伐を終えていないみたいなんだ。手伝いに行こうじゃないか。」
四天王のキャンプ
「手伝いに来たぞ。」
セイラが出迎える。
「ほかの4か所はどうなりました?」
「終わったよ。」
「早すぎます!」
「こっちにはウインがいるからね。」
「ウイン様ですもんね。納得しました。」
「順調に進んでいるかい?」
「途中までは順調でした。、ですが途中から厄介な魔物によって苦戦しています。」
「ま、まさか!」
「私、嫌な予感がします!」
ベリーとルナの顔が引きつった。
「スライムです。」
四天王とウイン一行は、服を溶かされながらなんとか魔物を倒した。
7人の美女が服を溶かされながら必死で体を隠す姿は素晴らしかった。
しかしそのおかげで街道の整備が進んだ。必要な犠牲だった。
そう!この戦いは必要だったのだ!
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