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お空の上で天使さんと握手

「Hey!!だーーーりんっ!!!!」


「えぇい。離れなさい」


「いやーん。ダーリンがつめたぁ~い。……何よこの女!私のダーリンから離れなさいっ!」


えっと、ごめん。

理解が追いつかないから少し待って。



えっと、私は天龍さんとおまけの数人で空からキーリ教国に向かっていました。

ちょうどノーヴとキーリの中間辺りで、私達に近付いてくる反応を発見。

うん。ここまでは良いんだよね。


そのままその反応(『天使』らしい)は近付いてきて……

天龍さんに抱きついて最初に至る。

とりあえず事情説明を。


「ダーリンの言い分は分かりました。あなた、私のダーリンに手を出したらただじゃおかないからねっ」

えっと、何で私睨まれてるんでしょう。

……って言うか、そもそもどなたですか?

「あ、はい。申し遅れました。天龍の家内をしているアンジェラと言います。いつも天龍がお世話に……」

何だこの変貌ぶり。


「あ、はい。ノーヴの導き手やってる鈴音と言います。天龍さんにはいつも色々教えて頂いて……」


「説明しますから。アンジェもスズネさんも落ち着いてください」



はい、情報を整理しましょう。

この裏表の激しい子はアンジェラさん。天使らしいです。

天使族って言うのかな。白鳥の羽みたいなのが生えてる人族に見えますね。

あ、ちなみに羽は有るけど魔法で飛んでるようです。はい。

天龍さんと縁が有って、教主さん(教会の長)から縁組を持ちかけられたとか。

それとは別に、アンジェさんも天龍さんに一目惚れしたらしい。

う、うん。イケメンですからね。しょうがないよね。

……私としては『上司』とか『先生』ってイメージの方が強いんだよね。

そして、この状況になる訳です。


「ダーリン♪はい、あ~ん♪」

空中、しかも結構な速度で飛びながらそんな事してもねぇ。

と、言うかお菓子持って飛んできたのですか……。

「スズネさんにも有りますよん。はい、投げるねー。受け取ってー」


「アンジェ、これはちょっと甘すぎませんか?」


「私の愛が詰まってます!」

聞いてるだけでごちそうさまです。

なんか、来る前に聞いていた『厄介な人』ってアンジェさんなんじゃないかと思ってきましたよ。


<<はい。厄介な一人です……>>

あら、合ってた。

<<こう見えて私達三公に匹敵する力を持ってます。まったく、この三姉妹は厄介です>>

三……姉妹……?

こんな人が後三人……?

キーリ恐るべし。


「ところで、お二人どこ行く途中なの?ダーリン一人なら、私とラブラブしに来たって分かるけど」

天龍さんが「いや、それはない」と目で訴えてきます。が、見ないふりです。


「連絡してもらってたと思いますけど、ちょっとしたお届け物です。教都に向かう途中だったのです」

キーリの首都は、そのまま『教都』って言うらしいです。

教会の本山と行政府としての教皇庁が揃って、だいぶ栄えてるんだとか。

「アンジェさんは連絡を聞いて来た訳じゃないのですか?」

案内役を兼ねて先行打撃役として来たのかな~。と思ったのですが。

……うん。精神的大打撃でした。


「私はダーリンの臭いがしたから飛んできただけよ~。お偉いさん達、空船出してなんか準備してたから、そっちじゃないかな?」

なんか変な単語が。

まさか、どっかのアイドルグループの新曲って訳じゃないでしょうし……空船ねぇ……。

「うん。聞いてみたら空船に案内しろってさ。こっち向かってきてるみたいだから、後少ししたら見えると思うよ」

まぁ、見せてもらえるなら、それを待ちましょうか。



三人並んで飛ぶ事1アウア程。

「でさー、でさー。ダーリンったら『問題ない』とか言っちゃってね~」

「あー、言いそうですね。天龍さんってそう言う所、マジメですし」

「そうなのよー。もう私笑っちゃってさ~。……っと、そろそろ見えてくるよ」

ん?何の話してたかって?

本人目の前にして、のろけ話&ガールズトークです。


まぁ、半アウア位前から探知はしてるんだよね。

なんか物凄く大きな魔力の塊が、こっちに向かって飛んできてるのは。


「じゃじゃーん。キーリ教の誇る神の奇跡なのだー!」

アンジェさん、まだ遠いからちっちゃくしか見えないよ。

「おーそーいーっ。登場くらい派手にドンっと来ちゃいなさいよ。最大戦速出しなさいっ」

って事は、今の速度は巡航速度位なのかな。

それにしてもだいぶ早いけどね。私達の飛んでる速度の1.5倍位は出てるんじゃないかな。


「まだちっちゃくて見えないですけど、空を駆ける船って事ですか?」

5ケルメルトルは離れてるけど車くらいの大きさに見える。って事は大分大きいよね。

たぶん形からして飛行船みたいなものだと思うんだけど、この世界にもそういうもの有ったんだ。

「私の世界で似た物は見たこと有りますが、こちらの世界にも有ったんですねぇ」


「あら、やっぱりスズちゃんはカムイだし驚かないかぁ。ダーリン、どうよー!すっごいでしょー!」


「な、何ですか。あれは……」

あ……そう言う反応示すべきだった?もしかして。

龍の姿だから驚いてる姿見れないのが惜しいなぁ。

「スズネさん、どういう物か分かるんですか?」

この様子だと、元々この世界には無かった物なんだろうね。

キーリ(キール)にも私みたいに新しいカムイが来たのかな。


「私の世界の知識で良ければ。どういう技術で実現しているのかは分からないので明確な事は言えません」

隣のアンジェさんに聞いてみれば分かるのかもしれないけど、流石にそんな詳しい事教えてはくれないよね。

「一言で言えば、空飛ぶ船ですね。この距離であんなに大きく見えるんですから、うちの国の多目的輸送艦より大きいかもしれません」

うちの船も大きいんだけどね。昔、研修で乗った護衛艦より大きいんじゃないかな。


「スズちゃん良い所突いてるね~。アレは教会の新鋭艦、コットスって言うの。大きさは1ケルメルトル位だったかな?」

教会の……なのね。

そうなると、こっちに向かってるのは教会側の人なのか。

そうなると、ちょっとマズいかもなぁ。

「辺境への威圧布教と異端審問に使ってる船なのよね。『神の裁きだー!』って言って街くらいは焼き払えるよ」

言葉通りに取ると対地攻撃母艦なのね。

この世界だと対空能力もたかが知れてるだろうし、まさに神の裁きって感じだね。

対策考えないと……。

「おかげで私も商売あがったりなのよー!最近なんてずっとオフなんだから。ダーリンのトコに遊びに行こうかと思ってたんだからね」

う、うん……。来られてもたぶん困る……。

と、言うかキーリの奥の手でしょう。そんなほいほい他国に遊びになんて行けないでしょ。



とかなんとか言ってる間にだいぶ大きく見えてきました。はい。

表面は金属質な……と、言うか金属なのかな。砲門とか銃座とか一杯付いて物々しい姿です。

近付いて来れば来るほど、魔力の余波がピリピリと感じます。

まさかとは思うけど、浮力の確保まで魔法でやってるのかな……。


そんな事を考えてると、コットスは私達の横を通り過ぎ……。

「こらーっ!おいてくなー!」

お、おう……。まさかのスルーですか。

「え?何?後ろから入れって?扉あけるからって?分かったわよ!」

あ、アンジェさん。魔法通信って怒鳴らなくても聞こえると思うよ……。

通り過ぎたコットスを見てみると、後ろの格納庫?みたいな所の扉が開き始めてました。

「ごめんね。後で船長に文句言っておくから……。後ろの口から中に入ってだってさ」

まぁ、普通に考えれば進行方向の扉は開けませんよね。

停止しちゃえば問題ないですが、動いてるなら空力的な問題で墜ちます。

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