偽善者とこどもの日 2026
※忘れた方へのキャラ紹介
リヴェル:二刀流の黒い剣士、裏方三人衆ツッコミ担当
こどもの日。
去年は幼児化を強制化する祈念者のイベントに参加し、そこに隠されていた野望(ぼろ儲け)を偽善者らしくぶち壊した。
そういった裏事情はともかく、並んでいた子供向けの屋台は非常に参考になった……儲けるためには相応の良質な催し物が必要だからな、楽しめるモノばかりではあったんだ。
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イベントエリア
前回形はともあれ、盛り上がったからだろうか。
こどもの日に子供になる、とアイデアは採用されたらしい。
「……そうして、こうなったわけだ」
イベント内容は特にない。
集まった祈念者は自分たちで何をしたいか決め、PvPをしたり魔物に挑んだり……屋台で買い物をしたりと何でもありだ。
そしてこの時、体は子供のアバター。
これは前回のイベントと違い、運営が関与しているからか、まるでアバターの幼少期みたいな姿となっている。
身・能力値、そして職業やスキルは一時的に使用不可。
代わりに選べる衣装次第で、戦闘や生産などに最低限の補正が入る。
戦士ごっこや魔法使いごっこ、鍛冶師ごっこや料理人ごっこなど……衣装に合わせた多くの体験ができる──どこかで聞いたことのあるような施設みたいになってるよな。
「……まあ、武器は紙を丸めたり畳んだみたいなヤツだし、作れるアイテムも簡易的なものばかり。あくまで子供仕様なんだよな」
出現する魔物もごっこ遊びをしている祈念者たちも、強くないからこそそんな道具で大丈夫なわけだ。
なお、PKはできなかったりする。
道具云々に加え、用意された道具以外でシステムの補正を受けることはできない……極力祈念者間のレベル差を感じない仕様だ。
「──おい」
「……げっ!」
「楽しそうだな、それ。わざわざ二刀流にまでして……」
新聞紙二刀流で遊んでいた子供──リヴェルを見つけ、声を掛ける。
先ほどまで目をキラキラさせ遊んでいたにも拘らず、俺を見た瞬間顔を引きつらせる。
「失礼なヤツだな、おい。それよりどうなんだ、子供の感覚」
「……普段より視界は低いし、距離感の調整は必要だったな。でも、小回り効く分いろいろできるぞ。身体能力なんかは、普通より上なわけだからな」
「まあ、身力操作なんかはできるもんな……他には?」
「他にはって言われてもな……特に思いつかねぇんだけど」
アバターを子供仕様にする、イベントだからと言えばそれだけなのだが。
何かしらのメリットがあったらいいな、ということで聞いてみたんだけどな……。
「…………チッ」
「舌打ち!?」
「冗談冗談……ったく、遊んでんだから成果ぐらい出せよな」
「斬って……殴っていいよな? 思いっきり殴れば何か見つかるかもしんねぇな」
もちろん本当に冗談なのだが、新聞紙を強く握り締めるリヴェルのソレはまさに本当っぽさを感じる。
リヴェルをからかい楽しみ、俺もこの後は遊びに興じるのだった。




