決め手は、姫様クリスマス争奪『日めくりカレンダーゲーム』
「No.1の1。僕は1枚めくる。12月24日。ゲームエンド。僕の勝ちだ」
「きゃ〜っ、唯我の勝ち〜い。さっすが、ニャンバーワン〜」
「はあっ? まさ、まさかっ!」
「このゲームは、『日めくりカレンダーゲーム』じゃない。姫様クリスマス争奪『日めくりカレンダーゲーム』だ」
「いやっ、いやいやいやっ。だめだ、だめだめだめ。だって、クリスマスは25日。12月25日。カレンダーにだって、書いてあるだろうがっ」
「カレンダー? 知らないなー。なあ、姫。クリスマスは12月24日だよね」
「えっ、もち〜。クリスマスは12月24でしょ〜」
「ばっ、ばk」
「姫のルールは絶対だ。統夜」
「おっ、おかしい。そんなのルールになかった。なあ、黒服っ」
黒服は少し顎を引いて、小さく首を振る。
勝利。
目の前にあったはずの勝利が崩れていく。
「そんなの、おかしい。だって、俺は、」
「必勝の11月23日を、お前は、せっかくめくったのになあー。あの短時間でこの勝負の必勝法に気づいてよう。よく頑張って計算したのになー。日めくりカレンダーを、裏返す秘策にも、気がついて。お前が、気のつくやつで良かった。おかげで、僕は、No.1の1枚だけをめくって勝ったわけだ」
「……そうか。もし、あんたの言うとおり12月24日がクリスマスになるなら、先手必勝のカレンダーをめくる枚数は、ゴールが一つ前にずれるのだから。必勝は、No.2の2枚でなく、No.1の1枚。初めからっ、初めから、あんたは、姫が12月24日をクリスマスだと、言うことに気づいていたっ」
「なあ、統夜。お前は、一つ勘違いをしているなー」
「なにを?」
「お前は、もしかして、姫が、12月24日をクリスマスだと勘違いしていると、思っているだろう」
「そうだ。姫の頭の悪さを、」
「ちょっと〜、ひど〜い」
「なあ、姫。かわいそうに。こいつは自分が愚かだと気づかず。姫を馬鹿にするんです」
「別にそういったわけでは、ん。なんで、俺が馬鹿なんです?」
「僕が1枚目にめくった日付を覚えているかい?」
「そりゃ、11月22日。今日の日付でしょう? 覚えてますよ」
「そう。今日の日付だ」
「11月22日。No.1とNo.2の日。No.1とNo.2の対決の日」
「なあ、統夜。今、何時だい?」
「今? あっ、」
唯我は、指を一本立てる。
時刻は、深夜。No.1の1時。




