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全然近くて全然遠い!  作者: メイズ
第1章
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想定外で二葉

 私は成果があがるのを居間でマンガを読みながら待った。


 ロメルちゃん激かわだもん。まるでアニメの主人公のごとし。お兄ちゃんのどストライクじゃん?ふっふーん。


 お兄ちゃん、今頃ロメルちゃんに一目惚れしちゃってたりするのかなー?


 私の大好きなトップ2。


 お兄ちゃんとロメルちゃん。

 どちらにも私のことずっと好きでいて欲しい‥‥‥‥‥二人にとっての一番の仲良しは私でありたい。そのための試練だよ。だから‥‥‥ごめんっ!


 

 そんな風に思う私はわがまま?




「二葉!ダメじゃん、友だちをほっといて一人こんなとこでサボって!」


 お兄ちゃんが戻ってきた!


「だってさー、私は数学プリントもう一人で出来ちゃったもん。」


「だったら二葉が教えてあげればよかったじゃん。わざわざ俺を呼ばなくても。お兄ちゃんだってやることあんだからな!」


「どうせネット三昧してるだけじゃん。」


「いや、俺には新たなる任務がある!12月のクリスマスに向けてのマナカへのプレゼント選びとデートコース設定という重大な任務が!今年はクリボッチ脱出だぜ!それに3月のマナカのバースデーに向けてプレゼントも考えとかなきゃいけないし。」


 どっ、どうして?お兄ちゃん全然変化ナッシング!

 マナカさんのことで頭がいっぱいじゃん。

 

 嘘でしょ?ロメルちゃん効果全く効いてないじゃん!



 そんなぁー!あのロメル効果が防御されるとは!マナカプロテクト強し!



 はぁ‥‥‥‥‥‥仕方がないね。人生山あれば谷あり沼ありだもん。


 私はソファーから立ち上がると、あることを思いだし手遅れになる前にお兄ちゃんに伝えておいた。


「ふーん‥‥‥‥‥‥あ、二葉へのクリスマスプレゼントは自分で選ぶからお兄ちゃんは考えないで。二葉が通販サイトで選んどくから。よろしくうー!」


 去年の私へのクリスマスプレゼント、まさかのゲーセンの景品。

 そりゃ、推しのグッズだったら嬉しいけど、それ以外は全く要らないよ。


 お兄ちゃん、張り切ってるみたいだけど、そういうことに関してはからっきしだからなー。


 ほっといてもそういうセンス無いのが原因でその内マナカさんに振られたりして‥‥‥‥




 私は今回のロメルミッション失敗&ガーリックミッション不発&去年の非常に残念なクリスマスプレゼントの(よみがえ)りし記憶を引きずりながら自分の部屋に戻った。


 あーあ、残念‥‥‥。ロメルちゃんを見たら誰だって多かれ少なかれ興味を引かれるはずだと思ったのに。




「ごめーん!ロメルちゃん。ちょっとだけマンガ読んでたら夢中になっちゃて。えへへ‥‥‥‥」


 私はヘラヘラしながら自分の部屋のドアを開けた。


 もしかしてロメルちゃん、私に置き去りにされて怒ってるかも?


「あっ、二葉ちゃん!どこに行っちゃったかと思ったよ。」


 ロメルちゃんが私を見てにこっと笑った。


「ごめんね、ロメルちゃん。」


「ううん、全然大丈夫だったよ。その間にお兄さんに数学を教えてもらったらすぐ理解できたのよ!二葉ちゃんのお兄さんってすごいのね!」


 ロメルちゃんは勉強が進んで喜んでいるみたい。おこじゃなくて良かったー。


「ふふーん。そりゃ、二葉のお兄ちゃんだもーん。いつも言ってるでしょ!」


「‥‥‥‥そうよね。いいなー、二葉ちゃんは。あんなにかっこよくて頭が良くって、優しくって、楽しいお兄さんがいるなんて。」



 ん?ロメルちゃん‥‥‥‥どうしたの?



 何か遠くを見ているようなまなざし。


 ちょっと高揚した口ぶり。


 心臓の辺りを押さえた両手。


 わずかに薔薇色に染まったほほ。



「私、二葉ちゃんがうらやましい‥‥‥‥」



 ロメルちゃんの目に愁いが見えた‥‥‥‥何?これ‥‥‥‥‥まさかっ!


 ちょっと違うかもだけど、ミイラ取りがミイラにってやつっ!?



「ご迷惑でなかったらまた今度、お兄さんに教えてもらえないかな‥‥‥‥‥?」


 ロメルちゃんが遠慮がちに、窺うように私を見ている。



 ええー!Σ(Д゜;/)/


 お兄ちゃんをロメルちゃんにメロメロにするはずがロメルちゃんがお兄ちゃんにメロメロにっ?



 私、墓穴掘った‥‥‥‥‥?


 策士策に溺れるってか?












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