4人で気分転換
翌日、朝。アスマとユミ、そしてマコトくんは、私の家の前に集まっていた。
アスマ「……おはよう、九条。」
アスマは少し疲れた表情でマコトくんに挨拶する。
ユミ「おはよう、九条くん。……昨日は、あまり眠れなかったわ……。」
ユミも同じように疲れた様子だ。
アスマ「……アヤ、起きてるかな……。インターホン押してみるか。」
アスマは私の家のインターホンに手を伸ばす。
3人が来る少し前、私はシャワーを浴び、いつもの私服に着替えていた。
朝食を食べようとしたものの、トーストと目玉焼きを食べてお腹がいっぱいになってしまったため、残りは食べなかった。
インターホンが鳴り、私は玄関の扉を開ける。そこにはマコトくん、アスマ、ユミの3人が立っていた。
アヤ「みんな……おはよう。来てくれてありがとう。上がって。」
私は3人を自宅に入れ、リビングに案内する。
アスマ「おはよう、アヤ。……お邪魔します。」
アスマは少し遠慮がちに挨拶し、家に上がる。
ユミ「おはよう、アヤ。……お邪魔するわね。」
ユミも静かに挨拶し、靴を脱ぐ。マコトくんも「お邪魔します」と言って家に上がった。
私は3人を案内する。3人がリビングに入る。リビングには朝食の残りが置かれていた。
アスマ「……アヤ、朝飯食べたのか?」
アスマはテーブルの上の食器を見て尋ねる。
ユミ「……トーストと目玉焼きだけ? あまり食べられなかったの?」
ユミは心配そうに私を見る。
アスマ「……昨日のこと、まだ引きずってんのか? 無理もねぇよな……。」
アスマは申し訳なさそうに呟く。
ユミ「……アヤ、今日は私たちがずっと一緒にいるから。無理しないで、ゆっくり休んでね。」
ユミは優しく私に語りかける。
アスマ「……そうだ。アヤ、何か食べたいものとかあるか? 俺、買ってくるぜ。」
アスマは私に提案する。
アヤ「アスマくん、ありがとう。でも今は食欲がなくて……。」
私はかぶりを振る。
アヤ「……これからどうしようか?」
私は今後についてマコトくん、アスマ、ユミの3人に尋ねる。
ユミ「……そうね。これからのこと、ちゃんと話し合わないといけないわね。」
ユミは真剣な表情で私を見つめる。
アスマ「……まず、学校は1、2週間休みになったよな。その間、俺たちはどうするか……。」
アスマは顎に手を当てて考える。
ユミ「……アヤの安全が第一よ。また、あんな危険な目に遭わせるわけにはいかないわ。」
ユミは強い口調で言う。
アスマ「……そうだな。俺たち、交代でアヤの家に来て、一緒にいるってのはどうだ?」
アスマは提案する。
ユミ「……それもいいけど、九条くんの意見も聞きたいわね。九条くん、あなたはどう思う?」
ユミはマコトくんに尋ねる。マコトくんは少し考え込んだ後、口を開いた。
マコト「……俺も、アヤの安全が心配だ。でも、ずっと家にいるわけにもいかないだろう。カウンセラーの先生に相談するのも一つの手だと思う。それに……」
マコトくんは一旦言葉を切り、3人を見回す。
マコト「……今回の事件、明らかに誰かが意図的にやっている。ゲームの真似をして、危険な行為を繰り返している。この犯人を見つけ出さないと、根本的な解決にはならない。」
アスマ「……確かに。剣道の試合も、リレーも、バスケも……全部ゲームの真似事だったよな。」
アスマは納得した様子で頷く。
ユミ「……そうね。犯人は、複数いる可能性もあるわ。組織的に動いているのかもしれない……。」
ユミは不安そうに呟く。
アスマ「……じゃあ、俺たち、犯人を探すのか?」
アスマはマコトくんに尋ねる。
マコト「……いや、それは危険すぎる。警察に任せるべきだ。俺たちは、アヤを守ることに専念しよう。」
マコトくんは冷静に答える。
ユミ「……そうね。九条くんの言う通りだわ。私たちは、アヤのそばにいて、何かあったらすぐに助けられるようにしましょう。」
ユミも同意する。
アスマ「……分かった。じゃあ、今日は俺たち3人で、アヤと一緒にいるってことでいいか?」
アスマは私を見て尋ねる。
アヤ「……みんな、ありがとう。」
私は弱々しい笑みを浮かべた。時計を見ると午前9時を過ぎたところだ。
アヤ「……とりあえず、今日は何する?」
私はこれから何をしようか意見を尋ねる。
アスマ「……そうだな。何しようか……。」
アスマは少し考え込む。
ユミ「……アヤが、やりたいことをやりましょう。無理に何かをする必要はないわ。」
ユミは優しく私に語りかける。
アスマ「……そうだな。アヤ、何かやりたいことあるか? 映画見るとか、ゲームするとか……。」
アスマは私に尋ねる。
ユミ「……それとも、ただみんなで話すだけでもいいわよ。アヤが、リラックスできることが一番大事よ。」
ユミも私の様子を伺う。マコトくんも頷き、私の意見を待っている。
アスマ「……あ、そうだ。アヤ、音楽聞くの好きだったよな? 一緒に音楽聞くってのもありだぜ。」
アスマは私の趣味を思い出して提案する。
ユミ「……そうね。それもいいわね。アヤの好きな曲、聞かせて。」
ユミも微笑む。
アヤ「ありがとう。せっかくだから一緒に音楽でも聴こうかな。」
私は立ち上がり、自分の部屋に向かう。
マコト「アヤちゃん、機材運ぶの手伝うよ。」
マコトくんも立ち上がり、私についてくる。
アスマ「俺も手伝うよ。」
アスマも立ち上がり、私についてきた。
私は自分の部屋からCDを持ち出し、1階のリビングまで運ぶ。マコトくんはスピーカーを両手に持ち、リビングまで持って来る。アスマはCDプレイヤー本体をリビングまで運んできてくれた。CDプレイヤー本体にスピーカーをつなぎ、電源ケーブルをコンセントに差し込む。
それから私はCDを取り出し、プレイヤーに入れる。再生を始めるとピアノの穏やかな曲が流れ始めた。モーツァルトのピアノ協奏曲第20番だ。私は目を閉じ、穏やかなメロディに身を任せる。
ユミはソファに座り、目を閉じて音楽に耳を傾ける。
ユミ「……モーツァルト……。いい曲ね……。」
ユミは穏やかな表情で呟く。
アスマもソファに座り、リラックスした様子で音楽を聞いている。
アスマ「……アヤ、こういう曲も聞くんだな。意外だったぜ。」
アスマは少し驚いた様子で私を見る。
マコトくんもソファに座り、静かに音楽を聞いている。私の隣に座り、そっと私の手を握る。
ピアノの穏やかなメロディが、リビングに静かに流れる。4人は、しばらく無言で音楽に身を任せていた。
曲が終わると、ユミが口を開いた。
ユミ「……アヤ、ありがとう。とても癒されたわ。」
ユミは微笑む。
アスマ「ああ、俺も。こういう時間、大事だよな。」
アスマも頷く。
マコトくんは私の手を優しく握りしめて見つめている。
マコト「……アヤちゃん、少しは気分、良くなった?」
マコトくんは心配そうに私に尋ねる。
アヤ「……うん。ありがとう。」
私はCDを取り出し、別のCDをプレイヤーに入れる。ショパンの前奏曲。通称雨だれだ。ゆったりとしたピアノの旋律が部屋に流れる。外は晴れているけど、今は静かな音楽に身を任せたかった。
ユミは再び目を閉じ、ショパンの旋律に耳を傾ける。
ユミ「……雨だれ……。この曲も、とても美しいわね……。」
ユミは静かに呟く。雨だれの繰り返される音が、心を落ち着かせてくれる。
アスマもリラックスした表情で音楽を聞いている。
アスマ「……なんか、時間がゆっくり流れてる感じだな……。」
アスマはぽつりと言う。
マコトくんは私の手を握り、横顔を見つめている。音楽に身を任せている姿を見て、少しだけ安心した様子だ。
しばらくして、アスマが口を開いた。
アスマ「……なぁ、アヤ。お前、ピアノとか弾けるのか?」
アスマは興味深そうに私に尋ねる。
ユミ「……そういえば、聞いたことなかったわね。アヤ、楽器は何か弾けるの?」
ユミも目を開けて、私を見る。マコトくんも私の答えを待っている。
アヤ「えーとね、楽器は全く弾けないんだ。お金ないし、近所迷惑になっちゃうからって言われて……。」
私は頬を掻く。
アヤ「ずっとCDを聞いてたの。で、歌うのを真似してたらそれが好きになってた、ってわけ。」
私はふと時計を見る。まだ10時を過ぎたばかりだ。
アヤ「……ちょっと早いけどお昼の準備、してもいいかもね。」
私はキッチンに向かい、冷蔵庫の中身を調べる。カット前の野菜や肉が入っていて料理すれば作れそうだが勝手に材料を使うのはまずいだろう。それに料理を作れる自信もない。
アヤ「お昼、どうする? どこかで買ってくる? それとも何か作る?」
私は3人に尋ねた。
アスマ「お、そうだな。もう10時過ぎてるし、昼飯の準備してもいいかもな。」
アスマは時計を見て頷く。
ユミ「そうね。でも、アヤに料理させるわけにはいかないわ。今日は私たちが作るわよ。」
ユミは立ち上がり、キッチンに向かう。
アスマ「おお、ユミが料理するのか? 珍しいな。」
アスマは少し驚いた様子でユミを見る。
ユミ「失礼ね。私だって、料理くらいできるわよ。アスマ、あなたも手伝いなさい。」
ユミはアスマに指示を出す。
アスマ「はいはい。分かったよ。」
アスマも立ち上がり、キッチンに向かう。マコトくんも私の隣から立ち上がる。
マコト「俺も手伝うよ。アヤちゃんは、ソファで休んでて。」
マコトくんは私に優しく言う。
ユミ「そうね。アヤは休んでいて。私たちで作るから。」
ユミも頷く。
アスマ「アヤ、何が食べたい?リクエストあるか?」
アスマは冷蔵庫の中を見ながら私に尋ねる。
ユミ「……野菜と肉があるわね。カレーとか、シチューとか、ハンバーグとか……色々作れそうだわ。」
ユミは冷蔵庫の中身を確認する。
アヤ「ありがとう。せっかくだからみんなでカレーを食べよう。ウチ、ご飯炊くね。」
4人がキッチンに集まり、料理を作る。私は炊飯窯を取り出し、米を入れ、水で洗って研ぎ、炊飯器に入れて炊飯のボタンを押した。
ユミ「カレーね。了解したわ。じゃあ、私は野菜を切るわね。」
ユミはエプロンを身につけ、まな板と包丁を取り出す。玉ねぎ、人参、じゃがいもを手際よく切り始める。
アスマ「じゃあ、俺は肉を切るか。」
アスマもエプロンを身につけ、肉を一口大に切り始める。マコトくんは鍋を取り出し、水を入れてコンロに火をかける。
マコト「俺は鍋の準備をするよ。」
マコトくんは手際よく準備を進める。ユミが野菜を切り終えると、アスマも肉を切り終えた。
ユミ「野菜、切り終わったわ。アスマ、肉は?」
アスマ「おう、こっちも終わったぜ。」
ユミとアスマは切った野菜と肉をマコトくんに渡す。マコトくんは鍋に野菜と肉を入れ、煮込み始める。
ユミ「あとは、煮込むだけね。カレールーは……あったわ。」
ユミは棚からカレールーを取り出す。
アスマ「おお、いい匂いがしてきたな。」
アスマは鍋の匂いを嗅ぐ。
マコトくんは私の方を見る。
マコト「アヤちゃん、ご飯、炊けそう?」
マコトくんは優しく私に尋ねる。
炊飯器からは、ご飯の炊ける音が聞こえている。
ユミ「もうすぐ、お昼ご飯ができるわね。」
ユミは微笑む。
アスマ「楽しみだな。みんなで作ったカレー、絶対うまいぜ。」
アスマも嬉しそうに言う。
料理は無事終わり、カレーが出来上がった。鍋の蓋を開けるとスパイスの香味がキッチン中に広がる。
アヤ「うーん、いい匂い……」
私は皿を取り出し、ご飯を盛り付ける。炊きあがったご飯はやや硬めだ。ご飯の上からカレーをかけていく。ダイニングテーブルに4人分のカレーライスを置き、スプーンを添える。それから私たちはダイニングの席に座った。私の隣にマコトくんが座り、私の前にはユミ、マコトくんの前にはアスマが座る。
4人「いただきます!」
私たちはカレーライスを一口食べる。
アヤ「……うん、美味しい!」
食欲がなかった朝とは違い、私はあっという間にカレーライスを食べ終えた。
ユミも一口カレーを食べ、表情を緩める。
ユミ「……美味しいわね。みんなで作ったから、余計に美味しく感じるわ。」
ユミは満足そうに微笑む。
アスマ「だろ? 俺たちの料理の腕、なかなかのもんだぜ!」
アスマも嬉しそうにカレーを頬張る。
マコトくんもカレーを食べながら、私の様子を見守っている。食欲を取り戻し、美味しそうにカレーを食べている姿を見て、安心した表情を浮かべる。
マコト「……アヤちゃん、良かった。ちゃんと食べられて。」
マコトくんは優しく私に声をかける。アスマも私の様子に気づき、にっこりと笑う。
アスマ「そうだな。アヤが元気になってくれて、俺も嬉しいぜ。」
ユミも頷く。
ユミ「そうね。アヤが笑顔でいてくれるのが、一番嬉しいわ。」
4人は和やかな雰囲気の中、カレーを食べ続けた。私も2杯目をおかわりする。
アスマ「お、アヤ、おかわりするのか? 良い食いっぷりだな!」
アスマは嬉しそうに私を見る。
ユミ「ふふ、たくさん食べて、元気を取り戻してね。」
ユミも微笑む。マコトくんは私の皿におかわりのカレーをよそう。
マコト「たくさん食べて、元気になってね、アヤちゃん。」
マコトくんは優しく私に言う。
昼食後、4人は食器を片付ける。
アスマ「さて、片付けも終わったし、午後は何しようか?」
アスマは3人に尋ねる。
ユミ「そうね……。アヤは、何かしたいことある?」
ユミも私を見る。
アヤ「うーん……4人で遊べるゲームやってみようか。でも何かあったかな……」
私の部屋には大人数で遊べるものが置いてない。
アヤ「ねえ、みんなで遊べるゲーム、何か持ってない?」
私は3人に尋ねた。
アスマ「ゲームか……。そういえば俺、トランプ持ってるぜ。家から持ってこようか?」
ユミ「トランプ……いいわね。私もUNOなら持ってるわよ。どっちがいい?」
ユミも私に尋ねる。マコトくんは少し考え込む。
マコト「俺は……ボードゲームとか持ってないな。でも、スマホのアプリで4人で遊べるゲームとかもあるよ。」
マコトくんはスマホを取り出して、いくつかのゲームアプリを見せる。
アスマ「おお、そういうのもありか。でも、やっぱりアナログなゲームの方が盛り上がるよな。」
アスマは少し考える。
ユミ「そうね。じゃあ、トランプとUNO、両方持ってきましょうか。どっちで遊ぶかは、その時決めましょう。」
ユミが提案する。
アスマ「おう、それがいいな。じゃあ、俺、家にトランプ取りに行ってくるわ。すぐ戻ってくる。」
アスマは立ち上がり、玄関に向かう。
ユミ「私も、UNOを取りに行ってくるわ。すぐ戻るから、待っててね。」
ユミも立ち上がり、アスマの後に続く。
マコトくんは私の隣に座ったまま、2人を見送る。
マコト「……2人とも、アヤちゃんのために、すぐ動いてくれるんだな。」
マコトくんは感心したように呟く。
アヤ「うん。アスマくんもユミちゃんもいい子だよ。もちろんマコトくんも。ありがと。」
しばらくしてアスマとユミが戻ってきた。
アヤ「まずはUNOをやってみようよ。これってけっこう性格が出るゲームらしいけど……」
ユミが持ってきたUNOのカードをよく切り、テーブルの中央に置く。それぞれまずは5枚ずつ引き、じゃんけんで順番を決める。ユミ、アスマ、私、マコトくんの順番になった。ユミが山札から1枚を引いてテーブルに置く。緑の4だ。こうしてUNOが始まった。
ユミは手札を見て、緑の7を出す。
ユミ「緑の7よ。」
ユミは冷静にカードを置く。アスマは手札を見て、少し考える。
アスマ「よし、緑の2だ!」
アスマは勢いよくカードを出す。
次は私の番だ。手札を見て、どのカードを出すか考える。マコトくんは私の隣で、手札をちらりと見ながら、私の番を待っている。
アスマ「アヤ、どうする? 早く出せよ〜。」
アスマは少し焦れた様子で私を急かす。
ユミ「アスマ、急かさないの。アヤが考えてるんだから。」
ユミはアスマを窘める。マコトくんは静かに私を見守っている。
ゲームが進むにつれ、4人の性格が少しずつ現れてくる。ユミは冷静で戦略的、アスマは勢いがあり直感的、マコトくんは観察力があり慎重、そして……。
私の手札には緑のリバースがあった。
アヤ「リバース! 順番を逆転するよ!」
リバースの効果で次はアスマの手番になる。
アスマ「うおっ!? リバースかよ!」
アスマは驚いた表情で手札を見る。
アスマ「くそっ、じゃあ……緑のスキップだ! ユミの番、飛ばしてやる!」
アスマはニヤリと笑いながら、緑のスキップを出す。
ユミ「ちょっとアスマ! 私の番を飛ばすなんて!」
ユミは少し怒った表情でアスマを睨む。
アスマ「へへ、ゲームだからな! 容赦しねーぜ!」
アスマは得意げに笑う。
スキップの効果で、次は私の番になる。マコトくんは静かに状況を観察している。手札には何枚か使えるカードがあるようだが、まだ様子を見ているようだ。
アスマ「アヤ、次はお前の番だぜ! どうする?」
アスマは期待した様子で私を見る。
ユミ「……ふん。アヤ、アスマに仕返ししてやりなさい。」
ユミは少しむくれた様子で言う。ゲームは盛り上がりを見せ始めている。
アヤ「ちょっと待って! マコトの番がまだだよ!」
私はアスマを宥める。マコトくんはワイルドのカードを出した。
マコト「色は赤にするよ。」
次は私の番だ。赤のカードは持ってない。山札から1枚引き、アスマに手番を譲る。
アスマ「あ、やべ! そうだった!マコトの番忘れてた!」
アスマは慌てて頭を掻く。
ユミ「ふふ、アスマらしいわね。いつも慌てて……。」
ユミは少しクスッと笑う。
マコトくんがワイルドカードを出し、色を赤に指定する。私は赤のカードを持っていなかったため、山札から1枚引く。
アスマ「おっし! 俺の番だな!」
アスマは手札を見て、赤の5を出す。
アスマ「赤の5!」
次はユミの番だ。
ユミ「……赤ね。じゃあ、赤のドロー2よ。」
ユミは冷静に赤のドロー2を出す。
アスマ「うおっ!? ドロー2かよ! マコト、2枚引けよ!」
アスマは少し嬉しそうにマコトくんを見る。マコトくんは静かに山札から2枚カードを引く。
マコト「……なるほど。」
マコトくんは手札を見て、何かを考えているようだ。
次は私の番になる。場には赤のドロー2が出ている。
ユミ「アヤ、あなたの番よ。」
ユミは私を見る。さっき引いたのはドロー4だ。赤いカードはなく、ドロー2のカードもない。
アヤ「うう……ごめんね。」
私はドロー4のカードを出した。
アヤ「色は青。他に出せるカードがなかったの……。」
私は申し訳ない目でアスマを見つめる。
アスマ「うわぁぁぁ!? ドロー4!? マジかよ!」
アスマは大げさに驚いて、頭を抱える。
ユミ「あらあら、アヤったら容赦ないわね。ふふ。」
ユミは少し楽しそうに笑う。
アスマ「アヤぁ〜! 俺、何もしてねーのに! ひどいよ〜!」
アスマは少し拗ねた様子で私を見る。が、その表情は冗談めいていて、本当に怒っているわけではない。アスマは仕方なく山札から4枚カードを引く。
アスマ「うぅ……手札めっちゃ増えちゃったよ……。」
アスマは手札を見て、少しがっかりした様子。次はユミの番だ。場にはドロー4が出ている。色は青。
ユミ「青ね……。じゃあ、青の3よ。」
ユミは冷静に青の3を出す。次はマコトくんの番だ。マコトくんは手札を見て、青の6を出す。
マコト「青の6。」
マコトくんは静かにカードを置く。次は私の番になる。
アスマ「アヤ、今度は俺にドロー4出すなよ〜?」
アスマは冗談めいた口調で言う。
ユミ「アスマ、うるさいわよ。アヤの番なんだから、静かにしてなさい。」
ユミはアスマを窘める。
私が持っているのは青の0、2、4、7だ。私は青の7を出す。
アヤ「アスマくん、次どうぞ。」
アスマ「おっし! 青の7か!」
アスマは手札を見て、少し考える。
アスマ「よし、青のリバースだ! また順番逆転!」
アスマはニヤリと笑いながら、青のリバースを出す。
ユミ「ちょっとアスマ! また私の番を飛ばすつもり!?」
ユミは少し不満そうにアスマを見る。
アスマ「へへ、ゲームだからな! 作戦だよ、作戦!」
アスマは得意げに笑う。リバースの効果で、次は私の番になる。
ユミ「……もう。アスマったら……。アヤ、アスマに仕返ししてやりなさい。」
ユミは少しむくれた様子で言う。マコトくんは静かに状況を見守っている。手札にはまだ何枚かカードが残っているようだ。
アスマ「アヤ、次はお前の番だぜ! どうする?」
アスマは期待した様子で私を見る。手札はまだ多く、少し焦っている様子だ。
ゲームは盛り上がりを見せ、4人の関係も少しずつ和やかになってきている。私は青の4を出す。
アヤ「次はマコトくんだよ。」
マコトくんは手札を見て、青のカードを探す。
マコト「……青の9。」
マコトくんは静かに青の9を出す。次はユミの番だ。ユミは手札を見て、青のスキップを出す。
ユミ「青のスキップよ。アスマ、あなたの番は飛ばすわ。」
ユミは少し得意げにアスマを見る。
アスマ「うわっ! マジかよ! また俺の番飛ばされた!」
アスマは不満そうにユミを見る。
ユミ「ふふ、さっきのお返しよ。」
ユミは涼しい顔で言う。スキップの効果で、次は私の番になる。
アスマ「くそー! アヤ、頼むから俺にドロー系出さないでくれよ!」
アスマは少し必死な様子で私に頼む。
ユミ「アスマ、うるさいわよ。ゲームなんだから、何が出てもおかしくないでしょ。」
ユミは冷静に言う。マコトくんは静かに状況を見守っている。手札はだいぶ減ってきているようだ。私に残っているのは青の0、2。このまま色が変わらなければいける。私は青の2を出した。
アヤ「ウノ!」
私は高らかに宣言する。
アスマ「うおっ!? アヤ、もうウノかよ! 早すぎだろ!」
アスマは驚いた表情で、自分の手札を見る。まだ5枚以上残っている。
ユミ「あら、アヤ、やるわね。さすがだわ。」
ユミは感心した様子で私を見る。ユミの手札も3枚ほど残っている。次はマコトくんの番だ。マコトくんは手札を見て、青の1を出す。
マコト「青の1。」
マコトくんは静かにカードを置く。
マコト「ウノ。」
マコトくんも落ち着いた声で宣言する。
アスマ「マジかよ! マコトもウノ!? 俺だけ手札多いじゃん!」
アスマは焦った様子で手札を見る。
ユミ「アスマ、落ち着きなさい。まだゲームは終わってないわ。」
ユミは冷静に言うが、その表情には少し焦りが見える。次はユミの番だ。
ユミ「……青のドロー2よ。」
ユミは青のドロー2を出す。
アスマ「うわぁぁぁ! また俺かよ! ひどすぎる!」
アスマは頭を抱えて、山札から2枚カードを引く。手札がさらに増えてしまった。次は私の番だ。場には青のドロー2が出ている。私の手札は青の0の1枚だけだ。
アスマ「アヤ、頼む……! 俺を助けてくれ……!」
アスマは懇願するような目で私を見る。
ユミ「アスマ、往生際が悪いわよ。」
ユミは少し呆れた様子で言う。マコトくんは静かに私を見守っている。私は青の0を出した。
アヤ「これであがり!」
私は両手を挙げ、喜びを表す。
アスマ「うわぁぁぁ! アヤの勝ちかよ!」
アスマは驚いた表情で、自分の手札を見る。まだ7枚も残っている。
ユミ「ふふ、アヤ、おめでとう。さすがね。」
ユミは微笑みながら、私を称える。ユミの手札は2枚残っている。マコトくんも静かに拍手する。
マコト「アヤちゃん、おめでとう。強かったね。」
マコトくんは優しく私に声をかける。マコトくんの手札は1枚残っている。
アスマ「くそー、負けたぁ! でも、アヤが楽しそうで良かったぜ!」
アスマは少し悔しそうだが、嬉しそうに私を見る。
ユミ「そうね。アヤが笑顔でいてくれるのが、一番嬉しいわ。」
ユミも頷く。
アスマ「よし!もう一回勝負しようぜ! 今度は俺が勝つ!」
アスマは意気込んで言う。
ユミ「ふふ、いいわよ。次は私が勝つわ。」
ユミも負けじと言う。マコトくんは微笑みながら、カードをシャッフルし始める。
マコト「じゃあ、もう一回やろうか。」
4人は再びUNOを始めた。和やかな雰囲気の中、ゲームは続いていく。
前回のゲームで1位だった人から順番にゲームが進む。今回の順番は私、マコトくん、ユミ、アスマの順番だ。
それぞれ5枚ずつ引いた後、私は山札から1枚引き、隣に置く。赤の1だ。
私の手札には青の2、黄色の3、緑の1、ワイルド、ドロー4の5枚がある。私はまず緑の1を出す。次はマコトくんの番だ。マコトくんは手札を見て、緑の8を出す。
マコト「緑の8。」
マコトくんは静かにカードを置く。次はユミの番だ。ユミは手札を見て、少し考える。
ユミ「……緑のスキップよ。」
ユミは緑のスキップを出す。
アスマ「またかよ!? また俺の番飛ばされるの!?」
アスマは不満そうに声を上げる。
ユミ「ふふ、運が悪かったわね、アスマ。」
ユミは少し意地悪そうに微笑む。スキップの効果で、次は私の番になる。
アスマ「アヤぁ〜! 俺ばっかり狙われてる気がする〜!」
アスマは少し拗ねた様子で私に訴える。
ユミ「アスマ、みっともないわよ。ゲームなんだから、文句言わないの。」
ユミは冷静にアスマを窘める。マコトくんは静かに状況を見守っている。
緑のスキップが場に出ている。私が出せるのはワイルドとドロー4のどちらかだ。私はワイルドを出した。
アヤ「色は黄色にするよ!」
マコトくんの順番になる。マコトくんは手札を見て、黄色の6を出す。
マコト「黄色の6。」
マコトくんは静かにカードを置く。次はユミの番だ。ユミは手札を見て、黄色の2を出す。
ユミ「黄色の2よ。」
ユミは冷静にカードを置く。次はアスマの番だ。アスマは手札を見て、ようやく出せるカードがあったようで、嬉しそうに黄色のリバースを出す。
アスマ「よっしゃ!黄色のリバース!また順番逆転だぜ!」
アスマはニヤリと笑う。
ユミ「ちょっとアスマ!また!?」
ユミは少し不満そうにアスマを見る。
アスマ「へへ、悪いなユミ!ゲームだからな!」
アスマは得意げに笑う。リバースの効果で、次はユミの番になる。
ユミ「……もう。アスマったら……。」
ユミは少しむくれた様子で手札を見る。
ユミ「黄色の7よ。」
ユミは黄色の7を出す。次はマコトくんの番だ。マコトくんは黄色のリバースを出した。順番が逆転し、ユミに順番が戻る。
ユミ「あら、マコトくんもリバースを持っていたのね。」
ユミは少し驚いた様子でマコトくんを見る。
アスマ「おお! マコト、ナイス! また順番が戻ったぜ!」
アスマは嬉しそうに言う。次はユミの番だ。ユミは手札を見て、黄色の9を出す。
ユミ「黄色の9よ。」
ユミは冷静にカードを置く。次はマコトくんの番だ。マコトくんは手札を見て、少し考える。
マコト「……黄色のドロー2。」
マコトくんは黄色のドロー2を出す。
アスマ「うわぁぁぁ! またドロー2!? マジかよ!」
アスマは頭を抱えて、山札から2枚カードを引く。手札がまた増えてしまった。
アスマ「くそー! 俺ばっかり狙われてる気がする!」
アスマは不満そうに手札を見る。場には黄色のドロー2が出ている。
私は混乱した。
まずアスマがリバースを出したから、その時点でユミ→マコト→私→アスマ→ユミ→……となるはずだ。
その後マコトくんがリバースを出したから、ユミ→アスマ→私→マコト→ユミ→……となる。そう考えるとユミの次はアスマの手番となるはずだが……。
アヤ「ちょっと待って。何か順番がおかしい気がするんだけど……。」
アスマ「え?おかしいか?」
アスマは首を傾げる。
ユミ「あら、アヤ、どこがおかしいの?」
ユミも不思議そうに私を見る。マコトくんは少し考えて、状況を整理し始める。
マコト「ああ、確かに。ちょっと待って、順番を整理しよう。」
マコトくんは指を折りながら説明する。
マコト「最初の順番は、アヤちゃん→俺→ユミさん→アスマくんだった。アスマくんがリバースを出したから、アスマくん→ユミさん→俺→アヤちゃんに逆転した。その後、俺がリバースを出したから、また元に戻って、アヤちゃん→俺→ユミさん→アスマくんになった。だから、ユミさんの次はアスマくんの番で合ってるよ。」
マコトくんは冷静に説明する。
アスマ「そうそう! マコトの言う通り! だから俺の番で合ってるぜ!」
アスマは頷く。
ユミ「そうね。マコトくんの説明で合ってるわ。アヤ、大丈夫?」
ユミは心配そうに私を見る。マコトくんも私の様子を伺う。
マコト「アヤちゃん、混乱しちゃった?大丈夫?」
マコトくんは優しく私に尋ねる。
アヤ「ごめんね……。だとすると次はアスマくんの手番になるね。」
マコトくんは黄色のドロー2を手札に戻した。場に出ているのは黄色の9。
アヤ「アスマくん、黄色か9、あとはワイルドとドロー4のカードを出せるよ。」
私は仕切り直し、アスマに手番を促す。
アスマ「おう、サンキュー、アヤ!」
アスマは手札を見て、黄色の5を出す。
アスマ「黄色の5だ!」
アスマは嬉しそうにカードを置く。次はユミの番だ。ユミは手札を見て、黄色のスキップを出す。
ユミ「黄色のスキップよ。マコトくん、ごめんなさいね。」
ユミは少し申し訳なさそうにマコトくんを見る。スキップの効果で、マコトくんの番が飛ばされ、次は私の番になる。
マコト「……なるほど。」
マコトくんは静かに手札を見る。
アスマ「アヤ、次はお前の番だぜ!」
アスマは期待した様子で私を見る。
アヤ「あれ? さっきの順番だと次はウチの順番になるんじゃない? そしてマコトくん、ユミちゃん、アスマくん、ウチ……ってなるんじゃないかな?」
私はそっと指摘する。
ユミ「あら……? そうね、確かに……。」
ユミは少し考え込む。
アスマ「え、マジ? 俺、また勘違いしてた?」
アスマは混乱した様子で頭を掻く。マコトくんは再度、順番を整理し始める。
マコト「ああ、そうだね。アヤちゃんの言う通りだ。最初がアヤちゃん→俺→ユミさん→アスマくんで、アスマくんがリバースを出したから、アスマくん→ユミさん→俺→アヤちゃんになった。その後、俺がリバースを出したから、アヤちゃん→俺→ユミさん→アスマくんに戻った。ユミさんがスキップを出したから、俺の番が飛ばされて、次はアヤちゃんの番で合ってる。」
マコトくんは冷静に説明する。
アスマ「なるほど! アヤ、さすがだな! ちゃんと見てるんだな!」
アスマは感心した様子で私を見る。
ユミ「そうね。アヤは頭がいいのよ。ふふ。」
ユミは微笑む。次は私の番だ。場には黄色のスキップが出ている。
アヤ「……だから場に出ているのは黄色のスキップじゃなくて、アスマくんが出した黄色の5になるはずだよね?」
指摘を受け、ユミは黄色のスキップを自分の手札に戻した。場に出ているのは黄色の5。私は黄色の3を出した。
アヤ「次、マコトくんだよ。」
ユミ「あら……そうね、ごめんなさい。私、間違えてたわ。」
ユミは少し恥ずかしそうに黄色のスキップを手札に戻す。
アスマ「おお、アヤ、マジでちゃんと見てるな! すげー!」
アスマは感心した様子で私を褒める。マコトくんは手札を見て、黄色の0を出す。
マコト「黄色の0。」
マコトくんは静かにカードを置く。
マコト「ウノ。」
マコトくんは落ち着いた声で宣言する。マコトくんの手札は残り1枚になった。
アスマ「マジかよ!もうマコトがウノ!?早すぎだろ!」
アスマは驚いた表情で、自分の手札を見る。まだ6枚も残っている。
ユミ「あら、マコトくん、やるわね。でも、まだ終わってないわよ。」
ユミは冷静に言うが、その表情には少し焦りが見える。ユミの手札は3枚残っている。次はユミの番だ。ユミは手札を見て、黄色のドロー2を出す。
ユミ「黄色のドロー2よ。アスマ、ごめんなさいね。」
ユミは少し申し訳なさそうにアスマを見るが、その表情には少し意地悪そうな笑みが浮かんでいる。
アスマ「うわぁぁぁ! また俺!? ユミ、お前、絶対わざとだろ!?」
アスマは不満そうに声を上げながら、山札から2枚カードを引く。手札がさらに増えて、8枚になってしまった。
アスマ「もう! 俺ばっかり! ひどすぎる!」
アスマは頭を抱える。
次は私の番だ。場には黄色のドロー2が出ている。手札には、青の2、ドロー4の2枚が残っている。私はドロー4を出した。
アヤ「ウノ! 色は青!」
私は高らかに宣言した。
アスマ「うおおおおおお!? アヤ、ドロー4!? マジかよ!」
アスマは大げさに驚く。
ユミ「あら……アヤ、やるじゃない。」
ユミは少し驚いた表情で私を見る。マコトくんは冷静に状況を見ている。
マコト「……青か。」
次はマコトくんの番だが、ドロー4の効果で、マコトくんは山札から4枚カードを引かなければならない。マコトくんの手札は、残り1枚から5枚に増えてしまった。マコトくんは静かに4枚のカードを引く。
マコト「……」
マコトくんは引いたカードを見て、少し考え込む。
アスマ「ざまあ! マコトもドロー4食らったな! アヤ、ナイス!」
アスマは嬉しそうに声を上げる。自分だけがドローカードを引かされていたわけではないので、少し安心した様子だ。
ユミ「ふふ、これでマコトくんもまた振り出しね。でも、アヤは残り1枚よ。」
ユミは冷静に状況を分析する。次はユミの番だ。場には青のドロー4が出ている。ユミは手札を見て、青の7を出す。
ユミ「青の7よ。」
ユミは静かにカードを置く。ユミの手札は残り2枚になった。次はアスマの番だ。アスマは手札を見て、青のリバースを出す。
アスマ「青のリバース!これで順番が逆になるぜ!」
アスマは嬉しそうにカードを置く。アスマの手札は残り7枚だ。リバースの効果で、次はユミの番になる。
私はユミが出すカードを眺める。そしてマコトくんに順番が移り、私の番になる。このまま色が変わらなければ勝てる。
ユミは手札を見て、少し考える。
ユミ「……青の9よ。」
ユミは青の9を出す。ユミの手札は残り1枚になった。
ユミ「ウノ。」
ユミは静かに宣言する。
アスマ「うわ! ユミもウノ!? マジかよ!」
アスマは驚いた表情でユミを見る。次はマコトくんの番だ。マコトくんは手札を見て、青の2を出す。
マコト「青の2。」
マコトくんは静かにカードを置く。マコトくんの手札は残り4枚だ。
次は私の番だ。場には青の2が出ている。手札には、青の2が1枚残っている。このまま色が変わらなければ、私の勝ちだ。
アスマ「アヤ! 頑張れ!」
アスマは私を応援する。
ユミ「ふふ、アヤ、このまま勝っちゃいなさい。」
ユミも微笑んで私を見守る。マコトくんは静かに私を見ている。
私は青の2を出した。
アヤ「やった!勝った!」
私は床に手をつく。
アヤ「ふう……ちょっと疲れちゃった。休憩しようよ。」
アスマ「おおおおお! アヤ、すげー! おめでとう!」
アスマは嬉しそうに拍手する。
ユミ「ふふ、アヤ、お見事よ。おめでとう。」
ユミも微笑んで私を褒める。マコトくんは静かに微笑む。
マコト「アヤちゃん、おめでとう。よく頑張ったね。」
マコトくんは私の頭を優しく撫でる。
アスマ「そうだな、ちょっと休憩しようぜ。俺も疲れた。」
アスマは床に座り込む。
ユミ「そうね、休憩しましょう。お茶でも飲む? 私、持ってきてるわよ。」
ユミはカバンから水筒を取り出す。マコトくんは私の隣に座る。
マコト「アヤちゃん、大丈夫?疲れた?」
マコトくんは心配そうにアヤを見る。
アヤ「ちょっといろいろ考えたから頭使っちゃった……。」
私はユミが差し出したお茶を飲む。緑茶の甘みが染み渡る。
その後もUNOの試合は盛り上がり、私は充実したひと時を過ごせた。
午後4時。玄関で私はマコトくん、アスマ、ユミを見送る。
アヤ「今日は楽しかったよ。来てくれてありがとう。いろいろ大変なことあったけどみんなのおかげで少し楽になった気がする。」
私は手を振り、マコトくん、アスマ、ユミを見送った。
アスマ「こっちこそ楽しかったぜ、アヤ! また遊ぼうな!」
アスマは明るく笑いながら手を振る。
ユミ「アヤ、今日は本当にありがとう。楽しかったわ。また遊びましょうね。」
ユミは優しく微笑む。
マコト「アヤちゃん、ありがとう。楽しかったよ。また来るね。」
マコトくんは私の頭を優しく撫でてから、手を振る。
3人は私の家を後にし、歩き始める。しばらく歩いたところで、アスマが口を開く。
アスマ「……なぁ、ユミ。今日のアヤ、すごく楽しそうだったよな。」
アスマは少し寂しそうに呟く。
ユミ「……ええ、そうね。マコトくんと一緒だと、本当に嬉しそうね。」
ユミも少し寂しそうに答える。マコトくんは2人の会話を聞いて、少し申し訳なさそうな表情をする。
マコト「……2人とも、ごめん。」
マコトくんは謝罪する。
アスマ「あ、いや! マコト、謝らなくていいって! 俺たち、アヤの幸せを願ってるから!」
アスマは慌ててマコトくんに言う。
ユミ「そうよ、マコトくん。貴方が謝る必要はないわ。アヤを幸せにしてあげてね。」
ユミも微笑んでマコトくんに言う。マコトくんは2人の言葉に、少しほっとした表情をする。
マコト「……ありがとう。2人とも。」
3人はそれぞれの家へと帰っていった。
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翌日、学校。私が教室に入ると、アスマとユミがすでに席についていた。
アスマ「おはよう、アヤ!」
アスマは明るく挨拶する。
ユミ「おはよう、アヤ。」
ユミも微笑んで挨拶する。
2人は、昨日と変わらず、いつもの幼馴染の様子で私に接していた。
アヤ「二人とも、おはよう。」
私はアスマとユミに手を振る。
しばらくの間授業は行われない。カウンセリングルームにはカウンセラーの先生が来ている。自習かカウンセリングを受けるかのどちらかとなる。事件の影響が大きく、教室にはあまり生徒がいない。
マコト「みんな、おはよう。」
マコトくんが教室に入ってきた。
アヤ「マコトくん、おはよう。」
私は手を振って応える。
マコト「あんまり人がいないからこっちに来たんだよ。今日はどうする?勉強するか?それともカウンセラーの先生と話してみるか?」
マコトくんが私とアスマ、ユミに尋ねる。
アスマ「おはよう、マコト!」
アスマは明るくマコトくんに挨拶する。
ユミ「おはよう、マコトくん。」
ユミも微笑んでマコトくんに挨拶する。
アスマは少し考え込む様子を見せる。
アスマ「うーん……カウンセラーの先生か……。正直、あんまり話したいことないんだよな。でも、アヤが行くなら俺も行くぜ?」
アスマは私を見る。
ユミ「私も……特に話すことはないわ。でも、アヤが行くなら私も付き合うわよ。」
ユミも私を見る。2人とも、私の意見を尊重する様子だ。マコトくんは私を見る。
マコト「アヤちゃんはどうしたい?」
マコトくんは優しく私に尋ねる。
教室には、私、マコトくん、アスマ、ユミの4人しかいない。静かな空間が広がっている。
私は今は勉強する気にはなれない。でも特にカウンセラーの先生と話したいほど辛いわけでもない。
どうしようか、と考えると1つのアイデアが浮かんだ。
アヤ「ねえ、みんなでソフトバレーボールをやるのはどう?みんなでトスをつないでいくの。」
マコトくんが頷く。
マコト「そうだね。ボールを借りてみんなでやろう。思索の庭園付近なら人も来ないし、のびのびできるね。」
私はアスマとユミの顔を見る。
アヤ「アスマくん。ユミちゃん。どうかな?」
アスマ「おお! ソフトバレーボール! いいな、アヤ! 俺、体動かしたかったんだよ!」
アスマは嬉しそうに立ち上がる。
ユミ「ソフトバレーボール……悪くないわね。私も賛成よ。久しぶりに体を動かすのもいいかもしれないわ。」
ユミも微笑んで頷く。マコトくんはボールを借りに行く。
マコト「じゃあ、ボール借りてくるね。少し待ってて。」
マコトくんは教室を出て行った。
数分後、マコトくんがソフトバレーボールを持って戻ってきた。
マコト「借りてきたよ。じゃあ、思索の庭園に行こうか。」
私たち4人は思索の庭園に向かう。思索の庭園は、校舎の裏手にある静かな場所で、普段はあまり人が来ない。
庭園に到着すると、適度な距離を保って円になって立つ。
アスマ「よし! じゃあ、始めようぜ!」
アスマが元気よく声を上げる。
マコトくんがボールを軽く上に投げ、トスを始める。ボールは柔らかく、優しい感触だ。
マコト「アヤちゃん!」
マコトくんは私にボールをトスする。
アヤ「はい!」
私は頭上でボールをトスし、アスマにパスを渡す。
アスマ「おっしゃ!」
アスマは軽快にボールを受け取り、少し高めにトスしてユミに繋ぐ。
アスマ「ユミ!」
ユミは落ち着いた動作でボールを受け止め、丁寧にマコトくんへとトスする。
ユミ「マコトくん!」
マコトくんは優しくボールを受け取り、再び私へと繋ぐ。
マコト「アヤちゃん!」
ボールは私たち4人の間を柔らかく行き来する。思索の庭園には、ボールを打つ音と、私たちの声だけが響いている。
アスマ「なぁ、これ結構楽しいな! 何回続けられるか挑戦してみようぜ!」
アスマは明るく提案する。
ユミ「いいわね。じゃあ、みんなで協力して記録を伸ばしましょう。」
ユミも賛成する。
私たちは笑顔でトスを続けていく。静かな庭園に、穏やかな時間が流れていた。
みんな制服を着ていて汗が染みてくる。でもみんなでこうしてパスをつないでいく時間が楽しかった。太陽の光が昇り、私たちを熱く照らす。マコトくんがボールをキャッチし、いったん休憩に入る。
マコト「そろそろお昼にしようか。一旦教室に戻ろう。」
私たちは教室に戻り、机を囲んで昼食を食べる。それぞれ自分の席に座り、お弁当を広げる。制服には汗が滲んでいるが、みんな清々しい表情をしている。
アスマ「はぁ〜! 体動かすと腹減るな!」
アスマは嬉しそうにお弁当の蓋を開ける。今日のアスマのお弁当は、唐揚げとおにぎり、卵焼きが入っている。
ユミ「そうね。久しぶりに体を動かしたから、お腹が空いたわ。」
ユミも優雅にお弁当を開ける。ユミのお弁当は、彩り豊かなサラダと、鮭のムニエル、玄米ご飯が入っている。
マコトくんは相変わらずコンビニのおにぎりとサラダチキンを取り出す。
マコト「今日も簡単だけど、いただきます。」
マコトくんは静かに食べ始める。
アスマ「なぁ、アヤ。さっきのソフトバレー、マジで楽しかったな! またやろうぜ!」
アスマは唐揚げを頬張りながら、嬉しそうに私に話しかける。
ユミ「ええ、そうね。アヤのアイデアのおかげで、気分転換になったわ。ありがとう、アヤ。」
ユミも微笑んで私に感謝する。
私たちは和やかに昼食を取る。教室には、私たちの笑い声と穏やかな空気が流れていた。
午後も思索の庭園付近でソフトバレーを続けた。風の音や鳥の鳴き声だけが聞こえる中、私たちの声やボールをトスしたときの音が軽快に響いていた。
空が赤く染まり始めた頃、私はボールをキャッチしてソフトバレーを終えた。みんな汗だくだ。
アヤ「はあ、はあ……。」
私は息を整える。マコトくんも膝に手をつき、前かがみになって呼吸を整える。アスマやユミの呼吸も荒くなっていた。
アヤ「みんな……今日は楽しかったよ。ありがとう。」
私は3人に向かって微笑む。3人も笑顔で頷いた。
ボールを返し、教室に荷物を取りに戻り、私たちは並んで歩いた。私とマコトくんが手をつなぎ、その後ろにアスマとユミが並んで歩いている。
夕日が射し込む校舎を並んで歩いている。私とマコトくんが手を繋ぎ、その後ろをアスマとユミが歩く。
アスマ「今日、マジで楽しかったな! 久しぶりにこんなに体動かしたぜ!」
アスマは満足そうに笑う。
ユミ「ええ、そうね。アヤのおかげで、いい気分転換になったわ。」
ユミも微笑む。
昇降口に着き、私たちは靴を履き替える。マコトくんは私を見て、優しく微笑む。
マコト「アヤちゃん、今日はありがとう。楽しかったよ。」
マコトくんは私の頭を優しく撫でる。
アスマ「じゃあな、アヤ! また明日な! マコトもまたな!」
アスマは明るく手を振る。
ユミ「アヤ、マコトくん、また明日ね。気をつけて帰ってね。」
ユミも優しく微笑んで手を振る。
アスマとユミは一緒に帰っていく。私とマコトくんは、2人の後ろ姿を見送る。アスマとユミが少し離れたところで、アスマがユミに話しかける。
アスマ「……なぁ、ユミ。今日のアヤ、すごく楽しそうだったよな。」
アスマは少し寂しそうに呟く。
ユミ「……ええ、そうね。マコトくんと一緒だと、本当に嬉しそうね。」
ユミも少し寂しそうに答える。2人は黙って歩き続ける。
アスマ「……でも俺たち、アヤの幸せを願ってるから。それでいいよな。」
アスマは少し無理をして笑顔を作る。
ユミ「……ええ、そうね。それでいいのよ。」
ユミも微笑むが、その笑顔は少し寂しげだった。
2人はそれぞれの家へと帰っていった。




