第1話:『神速の合体、銀河を貫く絶叫』
漆黒の宇宙から、異星艦隊が雲を割りその姿を現した。
無数の小型艇が空を埋め尽くし、街に火の雨が降り注ぐ。
逃げ惑う人々が絶望に染まる中、基地に警報が鳴る。
【搭乗:マッハの垂直ダイブ】
「全機、突入開始ッ!」リーダーのレオが叫ぶ。
高さ五百メートルの垂直シューター。三人の男たちは、
重力に抗うことなくクリスタル製の筒へ飛び込んだ。
猛烈なGの中、背後では加速に反応した導火線が爆ぜ、
極彩色の火花が三人を追い越していく。
最下層、待機していた三機のゲット・マシン。
その開口したコックピットが彼らを強引に捕らえ、
シートは爆速で、巨躯の心臓部へと叩き込まれた。
コンソールが火を噴き、ホログラムの計器が、
ガシャッ!と重厚な音を立てて一斉に展開する。
【発進:スモーク&バーン】
「イカロス・フォーメーション、テイクオフッ!」
ハッチが開くと同時に、演出用のガスが周囲を染める。
「行くぞ野郎どもッ!」爆風を撒き散らし、
三機はカタパルトから射出。
アフターバーナーの薬剤で空に巨大な紋章を刻み、
視聴者のボルテージを極限まで引き上げていく。
カメラドローンがその「映え」を世界に配信する中、
三機は敵軍の真っ只中へと突っ込んだ。
【合体:死のサーカス】
敵の砲火が三機を包む。だが三人は通信機を繋ぎ、
鼓膜を震わせる金切り声を張り上げた。
「「「チェーン・インッ! ギガ・フォォォォォ
メェェェェイションッ!!」」」
空中で三機がバラバラになり、パーツが入れ替わる。
無意味に装甲が回転し、黄金フレームが露出する。
この完全な無防備。だが、敵は獲物を弄ぶかのように、
合体が完了するまで不気味に静止し、見物していた。
世界中の配信画面は「いいね」と歓声で埋め尽くされ、
巨大人型ロボット『グレートイカロス』が完成する。
【必殺技:絶叫の収束】
「地獄の底まで連れてってやるぜぇぇッ!」
レオが操縦桿を握り潰さんばかりに引き絞る。
「「「喰らえ! アルティメット・パニッシャー・
ビィィィィィィィィィムッ!!」」」
ロボの胸部が開き、巨大なクリスタルがせり出す。
七色に発光した極太の熱線が放たれた。
熱線は異星人の母艦を貫き、大爆発を引き起こす。
爆炎の中、ロボは完璧な勝利のポーズで静止した。
激闘を終えた機体が、静かに地下ドックへと帰還する。
ハッチが開き、熱気と共に金属の軋む音が響く。
そこには、無茶な合体と必殺技に耐え抜き、
傷一つなく光り輝く「完璧な機体」が鎮座していた。
世界が英雄の帰還に沸く中、暗いドックの奥底では、
次の出撃に向けた過酷なメンテナンスの準備が、
音もなく始まろうとしていた。




