思案する四天王
一方その頃――魔王軍四天王『操魔のドミネア・レグレス』は、暗い城の作戦室で一人、腕を組みながら険しい表情で思案を重ねていました。
「クソッ……あのフリフリした巨大熊め。
あれほどの単体火力を誇る相手だ、生半可な巨大魔物を1体送り込んだところで、前回のように瞬殺されて終わりか……」
ドミネアは苛立ち混じりに机を叩くと、爪を噛みながら新たな作戦を練り始めます。
「ならば……超大型の強力な魔物を『同時に、かつ絶え間なく召喚し続ける』しかあるまい。
……チッ、それだけの数を維持するとなると、四天王であるこの私をもってしても……なかなかの魔力を消費するな……」
想像以上の魔力消費に唸り声を上げるドミネア。
しかし、仮に召喚の大群でカレンを遠くへ引き離すことに成功したとしても、真の問題は別にありました。
「……それに、仮にあの熊を引き離せたとしても、肝心の桜井鈴には簡単に近づけん。
物理も魔法も弾くあの『結界』を突破せねば、手出しすらできんのだ……!」
ドミネアの目が冷たく光ります。相手の懐に飛び込むには、まず敵を知ること。
「まずは……あの結界の『分析』から始めるか」
ドミネアは妖しい術式を唱えると、不気味な四天王の姿から人間に成りすます『変身魔法』を行使。
ごく普通の旅人に姿を変えると、先日自身が魔物の大群をけしかけた現場――アステリアのサウナ付近へと潜入しました。
戦闘自体はすでに終わり、結界そのものは消えていましたが――
ドミネアの鋭い魔力感知は、空気中に残された「異様な気配」を逃しませんでした。
(……ほう。結界そのものは解除されているというのに……なんだこの密度は。
まるで空間そのものに刻み込まれているかのように、あの少女……
桜井鈴の『聖なる魔力』の残滓が濃密に残っておる……!)
サウナの周りをゆっくりと歩きながら、ドミネアは目に見えない鈴の魔力の残り香をじっくりと分析し、不敵な笑みを浮かべるのでした。
現在の状況
| 登場人物 | 状態 | 現在の様子 |
| ドミネア・レグレス | 【人間に変身&潜入】 | 人間に変身してアステリアのサウナ現場へ。残留した鈴の魔力を分析中。 |
| 桜井 鈴&仲間たち | 【ヒトミノジでバカンス】 | ドミネアの暗躍を知る由もなく、水の都で魚料理や鬼ごっこを満喫中。 |
| ヒルダ&ミィア | 【警戒継続】 | ヒトミノジの街で異変や魔物の襲撃がないか、目を光らせて警戒中。 |




