大興奮の風
「あ、そうだ! ふうちゃん、実はわたしたち、カサートの街に移動してくる時に使った、すっごく便利で快適な乗り物があるんですぅ!」
鈴はそう言うと、腰につけたポーチ(マジックバッグ)に手を伸ばしました。
「え、マジックバッグから乗り物が出てくるの!?」
ふうが目を丸くする前で、鈴がバッグを傾けると、ポンッと煙を上げて飛び出してきたのは――あの「カレンエクスプレス(移動用キャビン)」でした。
「じゃじゃーん! カレンエクスプレスですぅ!」
「わあぁっ、何これ超かわいい!!」
ふうは一瞬で目を輝かせ、カレンエクスプレスに駆け寄りました。
流線型の滑らかなボディや、風力学を考慮された不思議なフォルム、そして中を覗き込んでフカフカのシートを見たふうは、持ち前の職人魂(クラフト精神)に一気に火がついたようで、あちこちをペタペタと触りながら大興奮し始めました。
「すごい、すごいよ鈴! これ、魔力の流れがすっごくスムーズだし、設計がめちゃくちゃ実用的! ……でもね、機能性はバッチリだけど、私から見るとまだまだ『可愛さ』が足りないよ!!」
「ふぇっ? 可愛さが、ですかぁ?」
きょとんとする鈴の前で、ふうはフンスと鼻を鳴らして腕をまくりました。
「そう! もっとこう、パステルカラーの塗装にしたり、屋根にクマ耳をつけたり、カレンちゃんとお揃いの大きなリボンをあしらったり……とにかく私のスキルで『可愛さ』を極振り(魔改造)すれば、見た目が100倍ラブリーになるだけじゃなくて、最高時速が3倍になって、どんな衝撃も無効化する神話級の装甲バリアが付与できるはず!」
「さ、最高時速が3倍で、衝撃無効……!? それ、カレンエクスプレスじゃなくて、カレン新幹線になっちゃうですぅー!?」
鈴の悲鳴のようなツッコミが響くなか、カレンは「ガルゥ!?(もっと爆速に!?)」と目を輝かせ、ミィアも「それ最高じゃん! 早く魔改造してニャ!」と大はしゃぎ。
「よし、そうと決まればさっそく取り掛かっちゃうよ! 鈴、ちょっと可愛い素材とかを貸して!」
「ふぇぇ、わかりましたぁ〜!」
大親友との再会早々、ふうの【神話級・可愛いクラフト】による、カレンエクスプレスの超絶ラブリー魔改造計画が幕を開けるのでした。
現在の状況
| 登場人物 | 状態 | 現在の様子 |
御坂 風 | 【魔改造モード】 | 職人魂が大爆発。カレンエクスプレスをさらに可愛く、さらに爆速にするためノリノリで構想中。 |
| 桜井 鈴 | 【ツッコミ・タジタジ】| 3倍の速度に怯えつつも、楽しそうなふうの姿を見てなんだかんだ嬉しそう。 |
| カレン| 【ワクワク】 | 自分の名前がついた乗り物がさらにパワーアップすると聞いて、誇らしげに待機。 |
| ミィア&ヒルダ&セイナ | 【大賛成・期待】| 「もっと速くなれば移動が楽になるね!」「ふう様の技術、実に見事ですぅ!」と興味津々。 |




