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人見知りさんが異世界行ったら何故か人見知りがスキルになりました  作者: 白前 中
こっちの世界のゾンビは…

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混沌の三つ巴

「ひ、ひぎゃぁぁぁ! 何ですかぁぁ、あの大きな影はぁぁ!!」


結界の外でゾンビと睨み合っていたその時、夜の海が割れ、月光を浴びて巨大な青い鱗が輝きました。数日前にカレンに吹っ飛ばされ、洞窟で傷を癒していたはずのリヴァイアサンが、怒りと空腹を抱えて戻ってきたのです!


混沌の三つ巴:最強ゾンビ vs 海の王


「ガガ……ギギギッ!!」


なんと、最強の剣なしゾンビは、巨大なリヴァイアサンを見ても怯むどころか「新たな獲物」と認識! 凄まじい脚力で海面へと跳躍し、丸腰の拳に魔力を込めてリヴァイアサンの鼻先に殴りかかりました。


「ギュオォォォォォーーーーン!!」


自分の縄張りを荒らされたリヴァイアサンの怒りが頂点に達します。それは鈴たちへの攻撃というより、目の前の不快な死体を掃除するための、本能的な咆哮でした。


絶体絶命:結界を越える大津波


リヴァイアサンがその巨大な尾で海面を叩くと、高さ数十メートルの黒い大津波が発生しました。


「なっ……まずいニャ! 逃げ場がないニャ!!」

「カレン様、みんなを上に!! ……いえ、間に合いませんっ!!」


物理的な攻撃は防ぐ鈴の結界でしたが、リヴァイアサンが魔力と共に押し流した「意志を持つ濁流」は、人見知り結界の隙間を縫うようにして、恐ろしい勢いで町の中へと流れ込んできました。


「あわわわわ……お水が、お水がいっぱいですぅぅ!! 町が沈んじゃいますぅぅ!!」


最強ゾンビもなす術なく黒い波に飲み込まれ、遥か彼方へと押し流されていきました。しかし、残された大量の水は、ヒトミノジの町を飲み込もうと牙を剥きます。




「だめですぅ……! お水、あっちに行ってくださいぃぃ! 町のみんなが溺れちゃいますぅぅ!!」


鈴が必死に地面に手を突き、涙ながらに願ったその瞬間。

レベル479の魔力が、再び「世界の理」を無視して暴走しました。【空間創造魔法:ウォーター・フロント・タウン】の発動です!


ゴゴゴゴゴゴ……ッ!!


「ふぇぇ!? 地面が、地面が浮いてますぅ!?」


鈴の願いに応じ、ヒトミノジの町全体が「巨大な浮島」のように一気に数メートルせり上がりました。さらに、流れ込んでいた大量の海水は、鈴が無意識に作り出した「クリスタル製の美しい運河」へと誘導され、町を壊す破壊の波から、町を彩る美しい水路へと姿を変えていきました。




奇跡のあと:水に浮かぶ聖域


数分後、騒ぎが収まると、そこには月夜に輝く「水の都」へと生まれ変わったヒトミノジの姿がありました。


「……ニャー。……助かったのかニャ? 町が……浮いてるニャ」

「……信じられません。被害をゼロにするどころか、景観まで整えてしまうとは……」


| 登場人物 | 状態 | 備考 |


| 桜井 鈴 | Lv.479 | 【安心・脱力】「ふにゃぁ……。沈まなくて良かったですぅ……」 |

| 猫神様| 【感心】 | 「鈴、お前もうこれ半分神様……」 |

| カレン| 【毛並みチェック】 | 足元が濡れなくて済んで、満足げに「クゥ~ン」。 |

| リヴァイアサン | 【困惑】| ゾンビを流したはいいが、地形が変わって呆然としている。 |


---


「……あ、あの……。リヴァイアサンさん、もう怒ってないなら、お家に帰ってくださいねぇ……?」


鈴が運河の端から声をかけると、リヴァイアサンは「……解せぬ」と言いたげな顔で、静かに海の中へと消えていきました。



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