恥ずかしい鈴とゾンビの大軍
「ふにゃぁ……。お魚も美味しかったし、星もとっても綺麗ですねぇ……」
川辺での宴を終え、別荘に戻ってのんびりしていた鈴たちでしたが、突如として森の奥から、心臓を冷やすような「ズズ……ズズ……」という不気味な足音と、腐敗した嫌な臭いが漂ってきました。
「……鈴殿、油断しないでください。ただならぬ死の気配がします」
一行が警戒しながら森の入り口へ向かうと、そこには月明かりに照らされた数百体ものゾンビの大軍**が、虚ろな目でヒトミノジの町を目指して這い出してきていたのです!
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ゾンビの定義:異世界の常識
「ひ、ひぎゃぁぁぁ! ゾ、ゾンビさんですぅ!! 皆さん、気をつけてくださいぃ! 噛まれたら、私たちもゾンビになっちゃいますぅぅ!!」
鈴が必死に叫び、自分の腕を隠して震えていると、ヒルダ、ミィア、そして猫神様までもが「……?」と不思議そうな顔で鈴を見つめました。
「……鈴殿、何を仰っているのですか? 噛まれてもゾンビにはなりませんよ」
「ニャ? 鈴の世界のゾンビはそんなに感染力が強いのかニャ?」
ヒルダは冷静に、この世界のゾンビについて説明を始めました。
【この世界のゾンビの特徴】
発生原因:人や魔物の死体が、不衛生な場所に放置され続けることで、残留思念と魔素が結びついて変質したもの。
能力:生前のステータス(筋力や魔力)をそのまま引き継ぐため、元強者のゾンビは非常に危険。
弱点:「火」、「浄化(きれいな水)」、そして「聖属性」。これら以外では、体をバラバラにしても動き続ける。
「……そ、そうなんですかぁ!? 噛まれても仲間にならないんですかぁ!? ……う、うぅ、勘違いして大騒ぎしちゃって……恥ずかしいですぅぅ!!」
ボォォォォォッ!!
鈴の羞恥心が爆発し、頭から【赤面爆炎】が噴き出しました。しかし、今回はそれが功を奏します。その熱気に恐れをなして、ゾンビたちが一瞬ひるんだのです。
戦闘開始:護衛陣形と猫神様の真価
「鈴、落ち込むのは後だ! この大軍、火か聖属性がないと倒せない。つまり、まともに戦えるのは鈴と吾輩だけだ!」
「えっ!? そ、そうなんですかぁ!?」
ヒルダとミィアは物理特化、カレンも物理と特殊魔力のため、ゾンビを完全に「消滅」させる手段がありません。そこで、ヒルダたちが鈴の周りを固める鉄壁の布陣を敷きました。
「鈴殿、あなたは後ろから火を放ってください! 近寄る不浄の輩は、私たちが一歩も通しません!!」
「わ、わかりましたぁ! えいっ、えいっ!!」
鈴は恥ずかしさをエネルギーに変え、【赤面爆炎:乱れ打ち】を発動! 飛んでいく炎の塊がゾンビを次々と浄化していきます。そしてその横では――。
「ニャニャニャッ!! 【神域・猫パンチ】だ!!」
猫神様が、見た目はただの可愛いパンチをゾンビに繰り出しました。しかし、神の拳には強力な聖属性の加護が宿っています。
――ドゴォォォォン!!
「ギ、ギェェェ……ッ!」
猫神様がペシッと叩くたびに、ゾンビたちは黄金の光に包まれて成仏し、塵となって消えていきました。
現在の状況
| 登場人物 | 役割・状態 | 備考 |
| 桜井 鈴 | 【メイン火力】| 恥ずかしさで火力が安定。Lv.479の炎がゾンビを焼き払う。 |
| 猫神様 | 【聖属性アタッカー】| 猫パンチ一発でゾンビを浄化。動きが早すぎて残像が見える。 |
| カレン・ヒルダ・ミィア | 【鉄壁のガード】 | 鈴に指一本触れさせないよう、ゾンビを弾き飛ばし続ける。 |
| ゾンビ軍団| 【消滅中】| 炎と光の猛攻に、なす術もなく浄化されている。 |
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「……ふにゃぁ、なんだかボクシングの試合みたいですぅ! 猫神様、すごいですぅ!!」
鈴の援護射撃と猫神様の神速パンチにより、あれほどいたゾンビの群れがみるみるうちに減っていきます。しかし、森の奥からはさらに巨大な、生前に騎士団長だったような「強力な個体」の気配が近づいてきました……!




